東京都新宿区と渋谷区にまたがる新宿御苑は、約70種類・約900本の桜が咲く、東京都内でも人気の高いお花見スポットです。早春にはカンザクラやカワヅザクラ(河津桜)が花を咲かせ、3月下旬から4月上旬にはソメイヨシノ、4月中旬にはイチヨウ(一葉)やカンザン(関山)などの八重桜が見頃を迎えます。
新宿御苑の桜の魅力は、品種によって開花時期が異なり、2月から4月下旬まで長期間にわたって美しい桜の景色を楽しめることです。広々とした芝生や日本庭園、池の水面に映る桜など、都心とは思えない穏やかな春の風景が広がります。
この記事では、新宿御苑の桜の見頃や開花時期、ソメイヨシノや八重桜の見どころ、お花見の注意事項、開園時間、入園料金、交通アクセスを紹介します。2013年に撮影した満開の新宿御苑の桜の動画も掲載しています。
かつて「桜を見る会」の会場にもなった新宿御苑とは?
新宿御苑は、東京都新宿区と渋谷区にまたがる約58.3ヘクタールの広大な国民公園で、環境省が所管する歴史ある庭園です。江戸時代には信濃高遠藩主・内藤家の屋敷地があった場所で、明治時代以降、農業試験場や皇室庭園として整備されてきました。
1872年(明治5年)、明治政府は旧内藤家の屋敷地に「内藤新宿試験場」を設立し、近代農業の振興を目的とした植物の栽培や品種改良などの研究を開始しました。1879年(明治12年)には宮内省の所管となり、「植物御苑」と改称されました。
その後、フランス人造園家アンリ・マルチネの設計による庭園の改修が進められ、1906年(明治39年)に現在の新宿御苑の原型となる庭園が完成しました。1917年(大正6年)からは皇室行事の「観桜会」、1929年(昭和4年)からは「観菊会」の会場として使用され、皇室ゆかりの庭園として発展しました。
第二次世界大戦では空襲によって園内の大部分が焼失しましたが、戦後に復旧が進められ、1949年(昭和24年)5月21日に国民公園として一般公開されました。その後、内閣総理大臣主催の「桜を見る会」が開催されたことでも知られています。
現在の新宿御苑には、広大な芝生が特徴の「イギリス風景式庭園」、左右対称の景観と美しいプラタナス並木が印象的な「フランス式整形庭園」、池や橋、樹木が調和する「日本庭園」など、異なる様式の庭園が広がっています。
四季折々の植物を楽しめる都心のオアシスとして親しまれていますが、特に春は桜の名所として多くの花見客で賑わいます。新宿の高層ビル群を背景に咲く桜や、庭園の緑と淡いピンク色の花が織りなす景観は、新宿御苑ならではの見どころです。
新宿御苑の桜の見どころ
新宿御苑の桜は、早咲きから遅咲きまで約70種類が植えられており、例年2月から4月下旬にかけて次々と見頃を迎えます。早い品種では1月頃から開花し、ソメイヨシノが散った後も色鮮やかな八重桜を楽しめることが大きな特徴です。
特に人気が高いのは、3月下旬から4月上旬に見頃を迎えるソメイヨシノです。園内には約300本が植えられており、満開になると淡いピンク色の花が広々とした芝生や池の周囲を美しく彩ります。
新宿御苑で見られる主な桜の品種と、例年の開花・見頃時期は次のとおりです。
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- 1月~3月中旬:カンザクラ・アタミザクラ・ツバキカンザクラ・カワヅザクラ(河津桜)・シュゼンジカンザクラ・オカメなどの早咲きの桜
- 3月中旬~4月上旬:シダレザクラ・ヨウコウ・タカトオコヒガン・ソメイヨシノ・オオシマザクラ・ヤマザクラ・ヤエベニシダレなど
- 4月上旬~4月下旬:イチヨウ・カンザン・フゲンゾウ・ウコン・ギョイコウ・エド・ショウゲツ・ケンロクエンキクザクラなどの遅咲きの桜
これらの時期は例年の目安であり、その年の気温や天候によって開花状況は変わります。訪問前には新宿御苑の公式サイトなどで最新の桜の開花情報を確認することをおすすめします。
新宿御苑の桜の見頃を楽しむなら、ソメイヨシノが満開になる3月下旬から4月上旬が代表的な時期です。風景式庭園では、広い芝生と桜並木が織りなす開放的な景色を眺められ、日本庭園では池の水面に映り込む桜や、趣のある庭園風景を楽しめます。
一方、4月中旬に訪れるなら八重桜にも注目です。淡いピンク色の花を咲かせるイチヨウ、濃いピンク色のカンザン、黄緑色の花が特徴的なウコンやギョイコウなど、ソメイヨシノとは異なる華やかな桜の姿を見ることができます。
特に八重桜は花びらの枚数が多く、ふんわりとしたボリュームのある花が特徴です。品種ごとに色彩や花の形が異なるため、園内を散策しながらさまざまな桜を見比べるのも楽しいでしょう。
新宿御苑では、例年3月25日から4月24日までを春の特別開園期間として、月曜日も休まず開園しています。ただし、桜の開花時期は混雑するため、土日祝日などの特定日・時間帯に事前予約制が実施される場合があります。お花見の予定を立てる際には、予約の必要性もあわせて確認しておきましょう。
新宿御苑のお花見の注意点|飲食は可能でも飲酒は禁止
新宿御苑ではアルコール類の持ち込みと飲酒が禁止されています。
新宿御苑では、芝生などの利用可能な場所でお弁当や軽食を食べながら、ゆっくりとお花見を楽しめます。ただし、一般的な公園とは異なり、酒類の持ち込みや園内での飲酒は禁止されています。
桜の開花時期には、酒類の持ち込みを防ぐため、入園時に手荷物の確認が行われる場合があります。お花見を計画する際は、アルコール類を持参しないように注意しましょう。
また、新宿御苑は貴重な植物や歴史的な庭園景観を保護する場所でもあるため、持ち込み品や園内での行動について、さまざまなルールが設けられています。
持ち込み禁止
- 酒類(アルコール飲料)
- 動物(盲導犬・聴導犬・介助犬などの身体障害者補助犬を除く)
- 自転車、ストライダー、三輪車、一輪車、一定の大きさを超える台車やカート
- ドローン
- 虫捕り網、虫かご
- 植物(切り花・生花などを含む)
- 家庭ごみ、危険物、その他管理者が不適切と認めるもの
禁止事項
- キャッチボール、サッカーなどのボール遊び
- 10名以上でのランニングやジョギング(桜の開花時期は指定コースを含めてランニング禁止)
- バドミントン
- ローラースケート、ローラーブレード、キックボード、スケートボード
- ラジコンヘリ、ラジコンカー
- フリスビー、ブーメラン
- なわとび、凧あげ
- 喫煙、火気の使用、植物の採取、立入禁止区域への侵入、その他管理者が禁止する行為
ただし、園内の「こども広場」では、小学生以下の子どもに限り、幼児用のゴムボールやなわとびなど、周囲の利用者に危険を及ぼさない遊具を使用できます。サッカーボールなどの硬いボールや野球道具、スケートボードなどは使用できません。
桜の写真や動画を撮影する場合も、園路をふさいだり、同じ場所を長時間占有したりしないよう配慮が必要です。機材を使用する撮影や商用撮影には別途制限があるため、事前に公式ルールを確認してください。
新宿御苑は、落ち着いた雰囲気の中で美しい桜を観賞できる貴重な場所です。園内のルールを守りながら、春の穏やかなひとときを楽しみましょう。
桜の名所 新宿御苑の動画
日本の美しい花の風景 新宿御苑の桜
こちらは、2013年の春に撮影した新宿御苑の満開の桜の映像です。園内のソメイヨシノが見頃を迎えた時期に撮影し、淡いピンク色の花々が一面に広がる美しい春の景色を収録しました。
新宿御苑の満開の桜を動画で眺めると、写真とはまた違った季節の雰囲気や、庭園に広がる桜の魅力を感じられます。東京都内の桜の名所として親しまれる新宿御苑の春の風景を、ぜひ映像でもお楽しみください。
新宿御苑の開園時間、交通アクセス情報
新宿御苑には、新宿門・大木戸門・千駄ヶ谷門の3つの入園口があります。JR新宿駅や東京メトロ新宿御苑前駅、JR千駄ヶ谷駅などから徒歩でアクセスでき、都心から気軽に訪れやすいお花見スポットです。
開園時間は季節によって異なり、桜が見頃を迎える3月15日から4月にかけては、通常9時から18時まで開園しています(最終入園17時30分)。入園料金は一般500円、65歳以上および高校生以上の学生250円、中学生以下は無料です。
桜の見頃には入園口や園内が混雑することがあるため、時間に余裕を持って訪れると安心です。特に満開時期の週末は、事前予約の対象日になっていないか確認しておきましょう。
| 住所 | 〒160-0014 東京都新宿区内藤町11 |
| 休園日 | 毎週月曜日(月曜日が休日の場合は翌平日) 年末年始(12月29日~1月3日) |
| 時間 | 3/15~9/30 9:00~18:00(最終入園17:30) 7/1~8/20 9:00~19:00(最終入園 18:30) 10/1~3/14 9:00~16:30(最終入園 16:00) |
| 入園料 | 一般 500円 ※交通系ICカード利用可。 (30人以上団体割引:400円 ※事前申込不要) 65歳以上 250円 ※窓口で年齢の確認できる証明書の提示が必要 学生(高校生以上) 250円 ※窓口で学生証の提示が必要 小人(中学生以下) 無料 |
| 駐車場 | 大木戸駐車場 7:30~21:00(出庫は24時間可能) 普通車200台、大型車5台 普通車(新宿御苑入園者):120分まで600円、以後30分ごと200円、当日最大2,900円 普通車(入園者以外):15分ごと300円、当日最大3,400円 大型車(8:00~20:00):60分まで3,500円、以後30分ごと900円 ※普通車の入園者料金は入園券による割引手続きが必要です。 |
| 交通アクセス | 【新宿門】 JR・京王線・小田急線「新宿駅」南口 徒歩10分 東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前駅」出口1 徒歩5分 東京メトロ副都心線「新宿三丁目駅」E5出口 徒歩5分 都営新宿線「新宿三丁目駅」C1・C5出口 徒歩5分 【大木戸門】 【千駄ヶ谷門】 |
| マップコード | 640 769*34 |
| 関連ホームページ | 新宿御苑(環境省HP) |
掲載している桜の開花時期は例年の目安です。開園時間・入園料金・駐車場料金などは2026年10月時点の公式情報を参考にしています。桜の開花状況や混雑対策、事前予約の実施日、各種料金は変更される場合があるため、お出かけ前に新宿御苑の公式ホームページで最新情報をご確認ください。










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