超高速通信Wi-Fi6対応無線LAN子機 TP-Link Archer TX50UHのレビュー

TP-Link Archer TX50UHのアンテナを伸ばした状態

パソコンの隣り合ったUSBポートの邪魔にならないUSB3.0対応ケーブル付きクレードルをお好みの場所に設置が可能な、最大2402Mbpsの高速通信Wi-Fi6・IEEE 802.11ax対応無線LAN子機TP-Link(ティーピーリンク) Archer TX50UHのレビューです。

超高速通信Wi-Fi6対応無線LAN子機 TP-Link Archer TX50UHのレビュー

デスクトップPCの無線LAN化にオススメ!

lenovoノートPC loq 15irh8の背面端子

夏に光回線を解約して、人工衛星インターネット通信Starlinkと楽天モバイルの2回線体制に切り替えをしたのですが、スターリンクはアダプターを使用しないと有線LANに対応できないため、無線LAN子機を設置する必要性が出てきました。
Wi-Fi受信機を内蔵していないデスクトップパソコンでは、USB接続の無線LAN子機を設置しないとWi-Fiを使用したインターネット通信が出来ない場合が多いのですが、無線LAN子機をUSBポートに直挿しするタイプだと、隣のUSBポートをアンテナが塞いでしまったり、障害物が電波強度を下げてしまう事もあります。

※デスクトップPCの設置場所の都合で画像はノートパソコンLenovo LOQ IRH8 82XV006JJP背面ポートです。

無線LAN機能が無く設置場所の自由度が低いデスクトップPCでは、仕方なく有線LANを使用していた方も多いかと思いますが、そんな方にもオススメの無線LAN受信機がTP-Link Archer TX50UHとなります。

TP-Link Archer TX50UHを購入

Wi-Fi6対応無線LAN子機 TP-Link Archer TX50UHの外箱
TP-Link Archer TX50UHの外箱がこちらになります。
上位機種で6GHz: 2,402Mbps + 5GHz: 2,402Mbps + 2.4GHz: 574Mbpsの最大5,400Mbpsの高速通信に対応をしたArcher TXE70UHがありますが、Wi-Fi5の第2世代StarlinkとWi-Fi6対応の富士ソフトFS050Wで通信を行っている筆者の環境では、Archer TX50UHで充分なのです。

そもそも、国内の通信回線の速度ではWi-Fi6の最大通信速度も必要が無いと言われればそれまでですが、Wi-Fi6を使用するメリットはそれだけではありません。
複数台の端末と同時に通信できる技術であるMU-MIMO(マルチユーザーマイモ)と、1通信で複数台と通信を可能とし、通信効率を大きく向上させたWi-Fi6の代表的機能であるOFDMAへの対応で複数台の端末で同時通信が可能になりました。

Wi-Fi6のOFDMA機能のイメージ

従来のOFDMでは、1つの端末が送受信をしている間に、他の端末は待機をしていなければいけなかったのですが、Wi-Fi6で採用されたOFDMAでは、複数の端末と同時に通信が行えるようになり、通信の順番待ちによるラグを発生させない快適なWi-Fi通信が出来るようになりました。

特にオンラインゲームや動画のライブストリーミングなどのラグが許されない安定した通信が必要な場合は、MU-MIMOとWi-Fi6の代表的機能であるOFDMAが有利に働きますので、Wi-Fi6以前のルーターなどを使用している場合は、Wi-Fi6対応ルーターに切り替えてしまった方が安定した通信を行える場合もあります。


TP-Link Archer TX50UHのセット内容とインストール

TP-Link Archer TX50UHのセット内容
TP-Link Archer TX50UHのセット内容は、Archer TX50UH本体、USB 3.0クレードル、かんたん設定ガイドとなります。
もしかしてクレードルが無くても通信が出来るのでは?と思ったけど、実際にクレードル無しでUSBポートに本体を直挿しする事は可能です。

経験上は、USBに直挿しする無線LAN子機の使用で、パソコン本体のUSBポートがガバガバになってしまった事があるので、TP-Link Archer TX50UHを選んだ理由の一つとしてアンテナを直挿しする必要が無くなったのもあります。
サイズも30.5 × 14.8 × 111.7 mmと少々大きめに出来ているため、持ち運びをする無線LAN子機と言うよりも、デスクトップPCなどで受信感度を上げながら据え置きで使用するための子機と考えて良いのかもしれません。

また、PC本体の排熱部から子機を切り離して使用する事によって、熱暴走による通信の遮断を抑えて安定した通信を行えるというメリットもあります。

TP-Link Archer TX50UHのドライバーインストール

TP-Link Archer TX50UHの無線LAN子機はWindows標準のドライバーを使用するわけではなく、専用のドライバーをインストールしないと使用できないようにはなっておりますが、ウェブサイトからドライバーをダウンロードしたり、CDからドライバーをインストールする必要が無い、インストールファイル内蔵型の子機になっています。

パソコンのUSB3.0ポートに接続をすると、ドライバーインストールファイルをCDドライブとして認識してくれますので、クリックしてドライバーをインストールするだけで、無線LANを使用できるようになります。
また、インストールを終えた後は、ドライバーが入ったCDドライブは表示しなくなります。

TP-Link Archer TX50UHのハイパワーアンテナ

TP-Link Archer TX50UHのアンテナ

クレードル+Archer TX50UHのサイズは、幅55mm×奥行き54mm×高さ125mmで、Wi-Fi子機としては少々大きめのサイズではあるけど、USBケーブルの長さが1.2メートルほどあるため、設置場所の制約が少なく、ディスプレイ裏やPCデスクの邪魔にならない場所などの好みの場所に置く事ができます。
可動式のアンテナを折りたたんだ状態では、若干の速度低下は見られたものの、通信自体は問題なく行えておりました。

TP-Link Archer TX50UHの電波強度

電波強度の測定にはMicrosoft Storeから無料でダウンロードが出来るWiFi Analyzerを使用。
実際にアンテナを折りたたんだ状態での電波強度は-52~-55dBmほどで、Wi-Fiルーターとの距離がそんなに遠くないのはあったとしても、割と高めの電波強度で通信が行えている状況となっておりました。
十分な高さが確保できないような場所で通信さえ出来ていれば、あえて折り畳んだ状態で使用する事も可能なレベルの感度で電波を掴めている状態にはなっております。

TP-Link Archer TX50UHのアンテナを伸ばした状態

高速無線LAN通信が可能なハイゲインアンテナを180°回転させると高さが195mmほどになりますが、送受信を行うWi-Fiの電波強度を最大まで引き伸ばす事が可能になります。

TP-Link Archer TX50UHの電波強度

 

アンテナを回転させた時の電波強度は-42dBmになっており、折り畳んだままの状態よりも約-10dBm上がって、より安定したデータの送受信が可能になっておりました。
Wi-Fiの電波が弱い場合は-75dBm程度から通信が不安定になりやすくなるため、電波が入りにくかった場所でアンテナの受信感度を最大まで上げて、10dBmの差で安定したデータの送受信を可能にさせる事も出来るのです。

今まで使用していたWi-Fi無線LAN子機の動作が不安定だった場合は、Archer TX50UHに入れ替える事で安定したインターネット通信が可能になる事もあると思っても良いでしょう。

参考程度にDynabook R73/Aに内蔵しているWi-Fiの電波強度も掲載しておきます。

dynabook R73/AのWi-FiTP-Link Archer TX50UHとノートパソコンのDynabook R73/Aは同じ場所に設置して電波強度を計測。
ノートPC内蔵のWi-Fiも決して悪い数値では無いのですが、ルーターからの距離が同じでもDynabook R73/Aの内蔵Wi-Fiは-50dBmから-51dBmで推移しておりましたので、 Archer TX50UHのアンテナを回転させた状態よりも-8dBmほど電波強度が下がるという事になりました。

ノートPCであれば、電波が入りやすい場所に移動すれば良いのですが、設置場所を自由に選ぶ事が出来ないデスクトップPCの場合は、内蔵Wi-Fiと入れ替えて使用すると、インターネットへの接続状況が改善される可能性もあります。


通信速度の測定結果

TP-Link Archer TX50UHの通信速度測定結果

Starlinkの最大通信速度が200Mbpsから220Mbps、レイテンシが25msから50msほどと言われていますが、それを上回る270Mbpsで通信が出来ており、レイテンシを見てもルーターからデバイスまでの損失が無く、最大速度で通信が行えていたという結果になりました。
Archer TX50UH本体の限界とされている最大通信速度を活かせてはおりませんが、ハイゲインアンテナの送受信感度とMU-MIMO・OFDMAの複数端末同時通信の恩恵で、ライブ配信などで安定した通信を行えるようになります。

Windows11をインストールした自作デスクトップPCのUSB3.0ポートに接続をして使用していますが、簡単に接続設定が出来て、通信中も全く途切れる事がなく安定した通信が出来ております。

離れた場所にルーターを設置している方や通信時のラグを極力減らしたいような方には、特にオススメできる無線LAN子機がWi-Fi6とMU-MIMO・OFDMAに対応したハイゲインアンテナ搭載のTP-Link Archer TX50UHだと思います。

TP-Link Archer TX50UH本体設置状況

無線LAN子機 | Archer TX50UHの仕様

ハードウェア機能

LED ステータス
寸法 30.5 × 14.8 × 111.7 mm
アンテナ ハイパワーデュアルバンドアンテナ×2

ワイヤレス機能

Wi-Fi規格 IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax
信号レート 5GHz:
11ax: 最大2402Mbps (動的)
11ac: 最大1733Mbps (動的)
11n: 最大300Mbps (動的)
11a: 最大54Mbps (動的)
2.4GHz:
11ax: 最大574Mbps (動的)
11n: 最大300Mbps (動的)
11g: 最大54Mbps (動的)
11b: 最大11Mbps (動的)
発信パワー 5GHz: 15dBm (FCC)
2.4GHz : 15dBm (FCC)
ワイヤレスモード インフラストラクチャーモード
ワイヤレスセキュリティ WEP, WPA/WPA2/WPA3, WPA-PSK/WPA2-PSK

その他

認証 FCC, CE, RoHS
パッケージ内容 Archer TX50UH本体
かんたん設定ガイド
USB 3.0クレードル
システム要件 Windows 11/10対応
動作環境 動作温度: 0℃~40℃ (32℉ ~104℉)
動作湿度: 10%~90% 結露を避けてください
保存湿度: 5%~90% 結露を避けてください

 

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