2019年11月にリリースしたAdobe Premiere Pro V14.0の新機能をテストしてみました。

Adobe Premiere Pro オートリフレーム

2019年11月にAdobe Creative Cloudが大幅アップデートを行われました。今回はその中の動画編集ソフトであるAdobe Premiere Pro V14.0に実装された新機能を使用してみたので、編集した動画と共に使用方法を紹介していきます。

2019年11月にアップデートしたAdobe Premiereの新機能とは?

2019年11月にAdobe Creative Cloudの大幅アップグレードが行われました。
その中の動画編集ソフトであるAdobe Premiere Proは、2019年4月にアップデートしたV13.1以来となる7ヶ月ぶりの大幅アップデートとなり、今回のバージョンでV14.0となります。
今回のアップデートで8つの新機能と強化機能が搭載されたようなので、その機能について説明していきます。

オートリフレームの使用方法

今回のアップデートでは、新たにオートリフレームという機能が搭載されました。
この機能は、様々なソーシャルメディアに対応した縦横比に合わせるだけではなく、ビデオクリップをトリミングしながら動く被写体を自動的に追尾してくれる素晴らしい機能です。

Adobe Premiere Pro オートリフレーム
仙台空港で離着陸をした飛行機の4K映像を2本使用して、モバイル端末に対応した横縦9:16の映像を作成していきます。
今回は2本の映像にまとめてオートリフレームを適用したいので、タイムラインにクリップを並べた後に、上のシーケンス(S)を選択して、その中のオートリフレームシーケンス(A)を選択します。

Adobe Premiere Pro オートリフレーム シーケンス
スマートフォンなどのモバイル端末を縦にした時にフィットするように表示させたいので、縦横比9:16に設定してモーションプリセットはデフォルトのまま作成をします。
縦横比は、正方形1:1・垂直方向4:5・垂直方向9:16・水平方向16:9・カスタムの中から選択ができます。
モーションプリセットは、カメラの動きが少ない映像に適しているスローモーションと、動きの激しいスポーツなどに適している高速モーションがありますが、デフォルトのままで作成した映像に問題が無ければ、そのままで構いません。

Adobe Premiere Pro オートリフレーム シーケンス
たったこれだけで、9:16の映像が作成されますので、同じ縦横比になるように書き出しをすればそれで終わりです。

たったこれだけの設定だけで、Adobe Sensei AIテクノロジーが動く被写体を分析して、自動的にパンやクロップを適用します。
この映像では、元の16:9の映像にオートリフレームを適用した9:16の映像を重ねてオートリフレームの仕組みが分かりやすいようにしてYoutubeにアップロードしています。

グラフィックとテキストの機能強化

Adobe Premiere Pro グラフィックとテキストの強化
今回のアップデートでは、グラフィックやテキストの機能強化も行われています。

  • シェイプレイヤーの名前変更
  • テキストのアンダーライン
  • モーショングラフィックステンプレートの複数行テキストフィールド
  • モーショングラフィックステンプレートでの新規ドロップダウンメニューオプション
  • エッセンシャルグラフィックスパネルを操作するための新しいキーボードショートカット

特に目につくような大きなアップデートは行われていないようですが、Adobe After Effectsで作成したモーショングラフィックステンプレートの複数行テキストフィードを個別にするなど、以前よりカスタマイズ性を上げるような変更が行われたようです。


オーディオの機能強化

Adobe Premiere Pro オーディオレベルの拡大
Adobe Premiere Pro ラウドネスレーダー

オーディオゲインの範囲が以前の6デシベルから最大15デシベルにまで拡大される変更が行われています。

他にも、コンテンツが放送基準を満たしている事を確認するためのラウドネスレーダーエフェクトの搭載など、オーディオ処理に関するアップデートが行われています。

  • パフォーマンス向上:再設計されたオーディオエフェクトルーティングにより、マルチチャンネルプロジェクトのオーディオワークフローが合理化されました。
  • オーディオエフェクト:アダプティブトラックのネイティブチャネライゼーションのオプションに、オーディオエフェクトが追加されました。必要な出力設定に、ルーティングを設定します。

新規にサポートされるファイル形式

  • Apple ProRes HDR サポートの強化
  • Delta フレームを使用した QuickTime アニメーションファイルの読み込み
  • AVI モーション JPEG ファイル(macOS)の読み込み
  • Canon XF-HEVC フッテージの読み込み
  • Canon EOS C500 Mark II フッテージの読み込み
  • Sony Venice V4 フッテージの読み込み
  • Apple ProRes MXF Op1a のエンコード

Macにしか対応していなかったApple ProResの書き出しが、昨年からWindowsでも行えるようになっていましたが、今回のアップデートではApple ProRes HDRに関するサポートが強化されています。

Adobe Stockに最適化されたエンコードプリセット

  • Adobe Stock 4K DCI with Audio (40Mbps)
  • Adobe Stock 4K DCI with Audio (Apple ProRes 422 HQ)
  • Adobe Stock 4K DCI without Audio (40Mbps)
  • Adobe Stock 4K DCI without Audio (Apple ProRes 422 HQ)
  • Adobe Stock HD with Audio (20Mbps)
  • Adobe Stock HD with Audio (Apple ProRes 422 HQ)
  • Adobe Stock HD without Audio (20Mbps)
  • Adobe Stock HD without Audio (Apple ProRes 422 HQ)
  • Adobe Stock UHD with Audio (40Mbps)
  • Adobe Stock UHD with Audio (Apple ProRes 422 HQ)
  • Adobe Stock UHD without Audio (40Mbps)
  • Adobe Stock UHD without Audio (Apple ProRes 422 HQ)

アドビ社に買収されたロイヤリティフリーストックフォトサービスのFotoliaが2019年11月で閉鎖され、今後はAdobe Stockのみで販売を一本化すると公表しています。
Fotoliaで写真や動画素材を販売していたクリエイターは自動的にアドビストックのクリエイターとして登録されてしまうようです。
Fotoliaでは単品販売がありましたが、Adobe Stockではユーザーが月々の会員費を支払い、その中でのセット販売や定額制での販売など、クリエイターにメリットが無い素材の叩き売り状態になってしまうそうです。

今回のAdobe Premiere Pro V14.0のアップデートでは、Adobe Stockに最適化された書き出し形式が新たに追加されています。

Log素材のカラーグレーディングに関する機能が強化されていれば嬉しいのですが、その辺に関してはまだまだBlack Magic DesignのDaVinci Resolveの方が使い勝手が良さそうな気がします。
今回は特に驚くようなアップデートは行われていませんでしたが、タイムラインに並べたクリップの再生時に停止してしまったり、カクカクしてしまったりするような症状が無くなっているので、パフォーマンス関連の改善もこっそりと行われたのではないかと思います。



YouTubeチャンネルバナー

Youtubeチャンネルでは、日本国内各地の美しい四季の風景、ネイチャービデオ、花火大会やイベント・お祭り等、クリスマスイルミネーションや夜景、星景タイムラプス映像、Vlog、飛行機や新幹線などの乗り物等の映像をライブラリー化し、世界各地に発信しております。
また、不定期で花火大会やイベントのライブ配信も実施中!
下のYouTubeアイコンからチャンネルを表示していただき、チャンネル登録後に通知をオンにしていただくとライブ配信の通知が受け取れます!
もちろん動画URLや埋め込みタグを使用したウェブサイトへの埋め込みやSNSでのシェアもOKです!

最新の更新情報を受け取れる各種SNSを運営中!フォローや登録はこちら!


X Postをタップして、@jvcameratravelを付けたまま記事をX(旧・Twitter)でシェアをすると、弊社運営のXアカウントにてあなたのポストをリポストするアカウント拡散キャンペーンを行っています。
不要な時は@jvcameratravelは外してね!

関連記事

  1. BenQ SW271Cでトリプルモニター環境構築

    Windows版DaVinci ResolveでHDR映像(HLGメイン)を編集・制作する3つの方法

  2. ANDYCINE Vマウントバッテリーアダプタープレートのレビュー

    カメラやUSB機器に長時間給電可能なANDYCINE Vマウントバッテリープレートのレビュー

  3. Adobe BridgeでCamera RAWを使用する

    Adobe BridgeとPhotoshopを使用した写真の無劣化RAW現像ワークフロー!

  4. SmallRig Matte Box

    コスパ最高!雨対策とハレーション対策にSmallRigの軽量マットボックスのレビュー

  5. 仙台駅前の夜景 ペデストリアンデッキ

    明暗差を抑えて夜景写真をレタッチ RAW現像テクニック-Adobe Lightroom Classic CC

  6. 雨が続く季節も写真を楽しむ方法-雨の日しか撮影できない風景写真を撮ろう!

    雨が続く季節も写真を楽しむ方法-雨の日しか撮影できない風景写真を撮ろう!

  7. Adobe Lightroom ブラシで効果を追加する

    円形フィルターを使用して被写体を際立たせる-Adobe Lightroom Classic CC

  8. CAME-TV Dual Adjustable Spring Handles

    4軸目追加!3軸ジンバルの縦揺れ対策に!CAME-TVのデュアルスプリングハンドルのレビュー

  9. Nvidia Geforce RTX3060のサイズ

    動画編集用パソコンのグラフィックボードはRTX 3060がコスパ高くておすすめ!

  10. ZOOM F3のUSB端子

    音量調整不要で失敗の無い32bit float録音フィールドレコーダーZOOM F3のレビュー

  11. Neewerの2-in-1ローリングカメラバックパックの三脚収納場所

    カメラ機材運搬用車輪付きNeewer2-in-1キャリーケース&バックパックのレビュー

  12. Adobe Lightroom Upright フル

    レンズ補正と変形を使いこなして歪みのない写真に仕上げる-Adobe Lightroom Classic CC

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. ハイブリッド車のバッテリー電圧を測定

    トヨタのハイブリッド車 バッテリー上り問題 ついに…

  2. 定禅寺通り SENDAI光のページェント

    杜の都仙台のイルミネーション、SENDAI光のページェ…

  3. アルファエクセレント㈲ 溶接用コンタクトチップ アルファチップ

    ワイヤーの安定供給で高耐久性を実現!交換頻度を減…

  4. イルミネーションランキングで日本一!あしかがフラワーパーク 光の花の庭 2023-2024

    日本三大イルミネーション あしかがフラワーパーク …

  5. 90系ヴォクシーハイブリッドにHEVエンブレムを貼った写真

    トヨタ90系ヴォクシー・ノアのハイブリッドエンブレ…

  6. 水辺を彩る3万球の光!環水公園スイートイルミネーション | 富山県富山市

    富岩運河環水公園スイートイルミネーションは2025年1…

  7. やくらいガーデン ライトアップ 星あかり

    宮城県加美町やくらいガーデンでライトアップイベン…

  8. Cartist 90系ヴォクシー・ノア用サンシェードの内側全体の画像

    三角窓まで完璧に日除け!90ヴォクシー・ノア用フロ…

  9. ヴォクシー・ノア90系用 2 in 1 サンシェード+カーテン サイドフロントドア2枚セットの取り付け状態

    車中泊や待機時の日除けと換気に!90ヴォクシー・ノ…

  10. ポータブル電源Anker Solix C300 Portable Power Stationの外観

    ラクラク持ち運び可能な小型ポータブル電源 Anker So…

楽天トラベルのバナー画像

よく読まれている人気記事ランキング




Amazonトップページバナー
楽天モバイルアフィリエイト

記事内の目次