19インチのサマータイヤ(ノーマルタイヤ)でも1本7000円台で購入できるドバイ発の激安アジアンタイヤ、ZEETEX(ジーテックス) HP3000 vfmの性能や燃費、静粛性能やウェット性能などをアベンシスと90ヴォクシーハイブリッドに履かせてレビューしていきます!
※90系ヴォクシーハイブリッドS-Z E-Fourに19インチタイヤを取り付けて検証をした記事となっておりますが、記事内の空気圧は純正JATMA規格タイヤからXL規格に換算をした値を基準に微調整をした数値となっております。
車種や車重、純正タイヤの空気圧と規格によって、タイヤサイズを変更した後の空気圧が変わりますので、各タイヤメーカーが公表している空気圧別負荷能力対応表で適正な空気圧を基準に入れるようにして下さい。
記事内の目次
ドバイ発の激安アジアンサマータイヤ ZEETEX HP3000 vfmのレビュー!
ZEETEX(ジーテックス)とは?
ZEETEXは、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置く大手タイヤディーラーであるZAFCOのプライベートブランドで、2005年から自動車のタイヤ生産を行い、6000種類以上のタイヤを世界85ヵ国で販売しています。
日本でジーテックスブランドのタイヤを販売しているのは、国内最大級の輸入タイヤとホイールの通信販売を行っているオートウェイで、破格とも言えるような激安価格が一番の売りになっています。
国内のタイヤメーカーに比べるとアジアンタイヤは安くて不安があるという声も結構多いのですが、ZEETEXはその中でも一番安い価格でサマータイヤとスタッドレスタイヤを販売しているタイヤメーカーなのです。
ZEETEX HP3000 vfmの走行性能
今まで国内タイヤメーカーのほとんどと、アジアンタイヤを中心とした自動車用低扁平タイヤも履かせてきましたが、大きなトラブルがあったのは購入して半月でワイヤーが切れたTOYOタイヤ製ぐらいで、アジアンタイヤでも約5年近くは履かせ続けられています。
その前もHIFLY(ハイフライ)というアジアンタイヤメーカーの激安サマータイヤを履かせていましたが、そちらも5年間走らせ続ける事が出来たのと、高速走行やワインディングロードでも全く問題が無かったため、今回も激安タイヤの購入に踏み切りました。
ヴォクシーハイブリッドが納車されてから手放そうと思っていたZRT272Wアベンシスでしたが、納車前の繋ぎとしてとりあえず購入したサマータイヤがZEETEX HP3000 vfmだったのです。
各地で花火大会が行われる夏の走行距離が延びてしまう事を想定してタイヤの入れ替えをしたのですが、交換をしてから栃木や山形、秋田、山梨など5000kmぐらいは走行、その後納車された90系ヴォクシーハイブリッドで5000kmほどしています。
宮城県から秋田県に抜ける国道398号線は、カーブが多くて深夜に走っても眠くならずに走りきれる道なので割と好きなルートではありますが、特に下り坂でスピードが乗った所に訪れる段差と継ぎ目のあるカーブがあったりなど、タイヤと足回りの限界を知るのには丁度良いのです。
どこのカーブの継ぎ目かは忘れたけど、アスファルトが窪んだ所にすぐ橋の継ぎ目になる所があって、その段差でアウト側に吹っ飛んでいきそうな感覚になるポイントだけど、ZEETEXのHP3000 vfmは思っていた以上に粘るのです。
欧州生まれのアベンシスは、山道や高速道路を走行していても踏ん張るような足回りのセッティングになっているため、通常走行から少しオーバースピードになりそうな走り方をしても、しっかりとグリップしてくれる印象はありますが、乗り心地とグリップ性能を重視したサイドウォールの柔らかさが仇になっているのか、粘り強さの中にステアリングの切れ角に対する応答性の悪さを少々感じてしまう点が気になってしまうタイヤでもあります。
ZEETEX HP3000 vfmのトレッドパターンと静粛性
ZEETEX HP3000 vfmはOUTとINを指定した左右非対称のトレッドパターンを採用しています。
なので、ネガティブキャンバーを付けた車両でタイヤの内側が減ったからと言って、INとOUTの向き替えをするような事は原則できませんが、回転方向の指定は無いためタイヤのローテーション自体は可能です。
トレッド面に入っている太い縦溝とS字型の縦溝が水をかき出して、ウェットグリップ力を高めているとの事ですが、実際に少し深い水たまりに入ってもハイドロプレーニング現象が起きにくく、ウェット路面での走行性能はアジアンタイヤの中でも割と高めです。
下手すると国産も含めてトップクラスのウェット性能かもしれません。
ロードノイズについては、走り出してすごく静かって感じるほどでもなく、7000円台で購入できる激安アジアンタイヤだと思えば気にしちゃいけないぐらいの音は出ます。
1500km以上走行をするとトレッド面の角が取れて、アジアンタイヤの中ではそこそこマイルドな音になりますが、低扁平タイヤ特有の音はそれなりにしておりますので、過剰な期待はしない方が良いです。
ZEETEX HP3000 vfmのサイドウォール
サイズ的にヴォクシーハイブリッドには入らないだろうと思って繋ぎで買っていたタイヤだったけど、ローダウンをしてからであればギリギリツライチに収まってくれたので、そのまま90系ヴォクシーHVに装着をしました。
タイヤを引っ張らない時のサイドウォールはリムガードが無い少々丸みを帯びたような形状になっているため、タイヤ単体でのドレスアップ要素はほぼ無いと思っておいて良いでしょう。
また、筆者の場合は水性の内装用艶出し剤でタイヤのサイドウォールを綺麗にしておりますが、洗車後1週間程度でサイドウォールが茶色く変色する様子も見受けられますので、老化防止剤が変色しやすいタイヤであるとも考えられます。(写真は下記空気圧の項目で掲載)
洗車に関しては、カーシャンプーとタイヤへの影響が少ない内装用艶出し剤クレポリメイトDXでも充分綺麗になりますので、特に価格が安いアジアンタイヤは、神トレなどのタイヤへの影響が強いタイヤクリーナーを使わない方が無難だと思われます。
というのも、ゴム自体が元々酸性やアルカリ性に弱い材質なので、特に化学的な研究が発達していない海外製は、日本製よりも耐候性や耐久性の面で劣ると考えても良いのです。
真横から見ても実際のサイズ以上にサイドウォールが厚く見えるような印象は受けますが、90系ヴォクシーの場合は、大きなフェンダーアーチに対して厚く見えるサイドウォールの形状がしっくりハマったような感じです。
ただし、丸みを帯びたサイドウォールと角張ったトレッド面は、引っ張りタイヤにした時にも丸みを帯びたまま引っ張られるような形状になるはずなので、1サイズ落としたぐらいのサイズの方が良いのかもしれません。
サイドウォールの剛性が低いという口コミをよく見かけますが、乗り心地を重視してあえてそうしているのか特にIN側の剛性が低く、路面に接地している部分のサイドウォールが若干潰れていますので、空気圧は高めに調整をした方が良いでしょう。(写真の空気圧は270kPaで、その後290kPaに調整)
それでもカーブの途中で荷重がかかるとサイドウォールのたわみが負けて、ステアリングの切れ角に対して少し遅れて内側に切り込んでいくような応答性の悪さは感じますが、車重が重い車体ほどその影響は大きくなっているとは思います。
ZEETEX HP3000 vfmは、275/35R19以外で規格がエクストラロードになっていますので、純正の適正空気圧に合わせると空気圧が低い状態で常に走り続ける事になってしまいます。
XLまたはEXTRA LOADと表記があるタイヤは、JATMA規格のロードインデックスに対する空気圧別負荷能力と同じ、ETRTO規格(XL)のロードインデックスに対する空気圧別負荷能力で計算をする必要があります。
昔からある規格ではあるんですけど、GSなどで空気圧チェックをしてもらったら抜かれたなんて事もあるのでご注意を!
ETRTO規格(XL)のタイヤを履いている人は、自分でエアチェックを出来るように空気入れと空気圧計を買っていた方が良いです。
荷重指数(LI) | 空気圧(kPa) | |||||||||
200 | 210 | 220 | 230 | 240 | 250 | 260 | 270 | 280 | 290 | |
92(JATMA) | 565 | 585 | 600 | 610 | 630 | |||||
93(XL) | 485 | 500 | 520 | 540 | 560 | 575 | 595 | 615 | 630 | 650 |
ヴォクシーハイブリッドE-Fourに標準装備の純正16インチタイヤは、ロードインデックスが92となりますので、ZEETEX HP3000 vfmの225/40R19 93W XLを履かせた場合は、適正空気圧が280kPaとなります。
このJATMAとXLの空気圧を間違えてしまうと、過度な空気圧不足によるバーストや異常加熱の原因となってしまうのでご注意を!
なお、Zeetex HP3000 vfmに関しては270kPaから290kPaぐらいまでの空気圧ではリムの底付き等はありませんでしたが、扁平率を下げて純正タイヤよりもロードインデックスが下がるようなサイズにした場合は、特に空気圧管理に関しては注意をした方が良いかと思います。
車重が1.7tぐらいになるヴォクシーハイブリッドでは、ETRTO規格で入れられる最大空気圧の290kPaに設定した方が、サイドウォールの剛性の低さが収まってくれている傾向はありますが、体感ではMAX PRESS 340kpaの範囲内でもう少し上げた方が、ステアリングレスポンスが格段に向上します。
その代償として、ダイレクトなステアリングフィールと引き換えに、当然の事ながら乗り心地は悪化します。
ZEETEX HP3000 vfmのウェット性能
このタイヤの一番特徴的な部分になるのかと思いますが、深い水たまりに突っ込んで行っても、ハイドロプレーニング現象が起きにくく、極端に溝が減らない限りは雨天時の走行に強いタイヤであると感じます。
正直に「すごくいい!」と思えるような高い性能を持つ部分と言えば、唯一ここだけしか特徴が無いタイヤで、残りはスポーツ走行をしない限りは普通に走れるレベルのタイヤであると考えて頂いても良いでしょう。
サーキットを走行したり山道を高速で走るようなスポーツ走行をしない程度であれば、雨天時も含めて安心できるレベルの性能はあると思っておいても今の所は大丈夫です。
ZEETEX HP3000 vfmの減り
夏場の35度を超える道路を何度も走行して合計で10000kmぐらいは走行しましたが、車体側のアライメントもそんなに狂っていない車だったので、価格が安い割にはあまり減っていないような印象を受けました。
また、サイドウォールの剛性の低さがトレッド面の熱の入り方にも影響しているので、空気圧を微調整しながら、均等に減るような美味しい所を探すと多少は長持ちするかと思います。
例えそんなに長持ちしなかったとしても、1本あたりの単価が7000円台から8000円台になるので、2回目の交換をしても元は充分取れる価格帯なのではないかと思います。
ZEETEX HP3000 vfmと国産タイヤの違いは何?
特にサイドウォールの柔らかさが気になりましたが、タイヤの空気圧次第では改善されていますし、減り方やグリップ力についても、国産との価格差が反映されているような大きな差は感じられませんでした。
しかし、アジアンタイヤはひび割れが早いとよく言われるように、劣化防止剤が滲み出るのが早く、1週間も経過すればサイドウォールが茶色くなっている様子が確認できます。
これは憶測になりますが、国産タイヤと比較すると、アジアンタイヤは劣化防止剤が表面に出て来るペースが早くて、長期間にわたるタイヤの保護が難しいのではないかと思います。
なので、ひび割れ防止のために、油性のタイヤワックスや強力なタイヤクリーナーは使わず、中性のカーシャンプーや内装用艶出し剤のクレポリメイトDXでタイヤにダメージを与えないように保護をしています。
AUTOWAY指定の取り付け店について
タイヤの入れ替えについてはAUTOWAY指定の取り付け店のタイヤピットでも良いけど、低扁平タイヤの場合は統一料金プラスの工賃が加算される店舗もあります。
この点は少々曖昧に表示していて気付かない方もいると思いますので、もし信頼できるショップがあるのであれば、自宅に配送してもらって持ち込みで取り付けしてもらった方が安く済む場合もあるのでご注意下さい。
あくまで全国統一の基本料金ですので・・。
この追加料金が高かったのが少し離れたエネオスだったのですが、一番安かったのも行きつけのエネオスだったのです。
一見さんと常連さんの差なのだと思いますが、基本的にAUTOWAY指定の店舗は常連になる事も少ないと思うので、まず行きつけの店舗などに持ち込みの工賃を確認してから注文した方が良いと思います。
価格が安いアジアンタイヤの評判は様々ですが、サーキットで攻めた走りをするわけではない場合はZEETEX HP3000 vfmでも問題なく走行をできますし、空気圧管理をしっかりして変なケミカルを使ったりしなければ、そこそこ長持ちはするかと思います。
また何かあったら追記をすると思いますが、半年乗ってても何も起こらなかったので、今の所は街乗りに最適なコスパが高いタイヤだと感じております。
Zeetex HP3000 vfmのご購入はこちら!
※価格は社会情勢によって変更される事もございます。
タイヤサイズ | 価格 (1本) |
235/50R17 100W XL | 9,530円 |
255/40R18.Z 99W XL | 9,410円 |
255/45R18.Z 103W XL | 9,660円 |
235/35R19.Z 91W XL | 7,380円 |
275/35R19.Z 96Y | 10,730円 |
225/40R19.Z 93W XL | 8,400円 |
235/40R19.Z 96W XL | 11,800円 |
245/45R19.Z 102W XL | 9,110円 |
225/55R19 103W XL | 9,600円 |
235/55R19 105W XL | 12,850円 |
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