トヨタのミニバン、90系ヴォクシーに搭載する車載冷蔵庫選びの中で、ラゲッジスペースに設置してもサードシートを倒せて邪魔にならないサイズだったBougeRV(ボージアールブイ)のポータブル冷蔵庫CR Lite 15Lモデルを購入しましたので、使用感や最低温度まで冷える時間などをレビューしていきます。
記事内の目次
ヴォクシーとノア90系にぴったりサイズのBougeRV車載ポータブル冷蔵庫のレビュー
ヴォクシー90系向けポータブル冷蔵庫選びの基準
これから夏に向けて常時冷たい飲み物を持ち運んだり、旅行先で購入した冷蔵保存のお土産を持ち帰る機会が増えてくると思いますが、今回ポータブル冷蔵庫を購入して設置する際に何を優先的に犠牲にするかを考えました。
Mクラスミニバンの90系ノアとヴォクシーのサイズでは、小さすぎても大きすぎても不便になってしまうポータブル冷蔵庫選びの選定基準はこちらになります。
- 極端に口コミが悪すぎない製品
- ポータブル冷蔵庫を設置してもシートをフラットにできる
- 乗車人数7人をいつでも確保できる
- 冷蔵から冷凍までの範囲をカバーできるコンプレッサー式冷蔵庫
- AC100VとDC12V/24Vの2電源以上に対応
- スマホアプリなどの遠隔で操作ができる機能が備わっている事
- 2Lのペットボトルが入るサイズ
- スマホアプリなどの遠隔で操作ができる機能が備わっている事
このような条件でポータブル冷蔵庫選びをしていると、高さ270mm以下の15Lモデルが最適である事が分かりましたので、それぞれ選ぶ基準の参考にした冷蔵庫の紹介を交えながら解説していきます。
極端に口コミが悪い製品が存在する価格帯は5000円前後
5000円前後の価格帯でも小型で冷蔵保温が可能で優秀なモデルも存在しているのですが、数名の評価者がいたとしても評価1で口コミボロクソな製品も存在していました。
この手の製品を野放しにしているAmazonや楽天にも問題があるかと思いますが、参考程度に口コミを見ておいた方が良いでしょう。
中には明らかに使い方が悪かったり、機能を把握していないタイプのクチコミも製品によってはあるようなので、あまり鵜呑みにしすぎないように。
乗車定員を減らさずシートをフラットにできるサイズ
運転席と助手席の後ろや、セカンドシート後方、またはセカンドシート間のウォークスルースペースに設置する事も考えましたが、高さや幅が極端に小さくなるサイズだと、ペルチェ冷却式かワインセラーぐらいしかありませんでした。
シート前の足元を1箇所潰して設置したり、ラゲッジスペースにも置く事が可能サイズとして、幅が350mm以内・高さ270mm以内で収まる大きさが最適であると分かりました。
このサイズであれば、シート間の足元を1箇所潰したり、サードシートを倒してリアフラットソファーモードにしても邪魔になる事が無いサイズとなります。
また子供も含めて5人が乗る事が多く、多い時は7人フル乗車になる事もありますので、乗車スペースを犠牲にしない場所となるとラゲッジスペースが最適な設置場所となりました。
冷蔵から冷凍までカバーできる冷凍冷蔵庫
冬場の保温にも対応可能な冷温庫も検討していましたが、細菌が死滅する温度に達しない60℃台の内部温度が限度、冷蔵に関しても細菌の繁殖が防ぎきれない温度にしかならないという事で購入は見送りました。
冷温庫に限らず、保温弁当箱に関しても、細菌が繁殖することによる食中毒の危険性は少なからずあるので、温まるまで長時間保温をし続けるという事はあまり考えたくありません。
というより、弁当で食中毒の経験ありですので・・。
その結果、細菌が生息できない冷凍も可能な温度帯をカバーできる冷凍冷蔵庫の方が使い勝手が良く、食中毒の危険性も少ないという結論に至りました。
AC100VとDC12V/24Vの2電源以上に対応
家庭内コンセントや車のシガーライター、またハイブリッド車のアクセサリーコンセントなど、様々な場所で使用が可能な製品を選んでおく事がオススメです。
ポータブル冷蔵庫全般に言えるのは、長時間保冷が可能なクーラーボックスよりも保冷力は弱い傾向があるので、予冷が可能なバッテリー内蔵型か後付けできる製品、またはポータブル電源を使用する事も検討しておいた方が良いでしょう。
1Lから2Lのペットボトルが入るサイズ
最低限1L~2Lのペットボトルが入る高さまたは幅が315mm以上になるポータブル冷蔵庫となると、容量15Lモデル以上が最低限必要になります。
この時点で、ヴォクシーとノアのラゲッジスペースにも置けて2Lのペットボトルを入れる事も可能な冷凍冷蔵庫の中で、BougeRVだけ形が微妙に違いますが、幅350mm以内・高さ270mm以内の15Lモデルというのは、色やメーカーが変わったとしても、サイズはほぼ一緒なんですよね。
もしかしたら唯一形が違うBougeRVや国内メーカーも含めて、製造元や冷却ユニットが同じ(LG?)なんじゃないかと思っています。
これ以上のビッグサイズのポータブル冷蔵庫を搭載するのであれば、やはりハイエースクラスやアルファード・ヴェルファイヤぐらいのLサイズミニバンじゃないと、何かと不便になるのではないかと思います。
スマホアプリなどの遠隔で操作ができる機能
何故スマホアプリなどで遠隔操作ができる機能が必要だったかと言うと、ヴォクシーとノア90系ハイブリッド車の始動直後走行時に、モーターアシストで駆動用バッテリーを一度消費してしまう制御にありました。
通常は駆動用バッテリー残量レベルが3以下にはならないのですが、HVシステム起動直後の走行時には、エンジンのアイドリングとモーターアシストによる走行で、バッテリー残量レベルを2にしてしまって100Vアクセサリーコンセントの電源を自動で落としてしまうのです。
長時間停車してエンジンを停止している時のオイル下がりによるピストンの摩耗を減らす事も理由にあるのかもしれませんが、バッテリー残量レベルが2から3に戻ってアクセサリーコンセントの電源が落とされない状況になってから、遠隔で冷蔵庫の電源を入れられる状況を作る必要がありました。
この条件になってしまうと選べる製品は極端に少なくなってしまうか、さらに容量が大きいモデルがスマホアプリで操作が可能な製品になっているのです。
BougeRVの15Lモデルポータブル冷蔵庫も口コミを見なければ気付かなかったのですが、もしかしたら裏コマンド的にアプリに対応している製品がそれなりにあるのかもしれません。
Google検索も楽天・Amazonなどのネットショッピングも検索スパムみたいな状態になっていて、目的の商品に辿り着けないのが現状ですので、スマートフォンアプリに対応している口コミのキーワードにヒットした15Lモデル車載冷蔵庫はBougeRV CR Lite 15Lモデルだけとなってしまいました。
BougeRVとは?
BougeRV(ボージアールブイ)とは、中国広州を拠点にワンストップのアウトドアライフソリューションを提供している企業で、設立は2017年となるGUANGZHOU ISSYZONE TECHNOLOGY CO.,LIMITED(中国語社名:広州時易中信息科技有限公司)のグループ企業です。
事業を拡大して2022年6月に日本進出を果たし、東京都台東区にてBougeRVJapan株式会社を設立しました。
ポータブル冷蔵庫以外にも、ポータブル電源やポータブルクーラーなどの、アウトドアライフを快適に楽しむための様々な機器が販売されております。
BougeRVの保証
Amazonや楽天市場で購入したBougeRVの製品に不良や故障があったとしても、修理の受付や交換をするのはBougeRV Japan株式会社となるようで、そちらで製品保証登録を行う事によって様々なサポートを受けられるようになります。
保証期間は最長で10年との記載もありましたが、ポータブル冷蔵庫に関しては24か月(2年)が保証期間となります。
こちらもAmazonのクチコミで判明していますが、初期不良に関してはAmazonではなく、BougeRV Japanに連絡を入れて対応をしていただけたみたいです。
BougeRV CR Lite 15Lのサイズ
BougeRV CR Lite 15Lの外寸
BougeRV CR Lite 15Lポータブル冷凍冷蔵庫の外形寸法は、長さ602mm、幅328mm、高さ263mmの長方形となります。
コンプレッサーの冷却のために吸排気口のスペースを15cm以上開けなければいけないのですが、90系ヴォクシーの場合は奥まで入りきらないラゲッジスペース側面外側とシート下に充分な空きスペースを確保できるようになっているため、この条件は多分クリアできています。
90系ヴォクシーとノアのラゲッジスペースに設置してサードシートをフラットにした場合は、シート裏のスペースが10mm程度となりますので、サードシートを後方に倒せるサイズになるのが各メーカーから販売している15Lモデルになります。
また、ポータブル冷蔵庫の長辺外側に4箇所のベルト固定用通し穴が開けられておりますが、肩掛けベルトまたは固定用ベルトは別途購入となります。
15Lまでであれば、蓋にロック機構が付いていない製品もあるけど、BougeRVのCL Liteシリーズには容量を問わずにロック機構が備わっているのも素晴らしい!
BougeRV CR Lite 15Lの重量
BougeRVのCR Liteは9Lモデルで6.4kg程度になりますが、15Lモデルはコンプレッサー側に偏ったアンバランスな重さで、約8.3kgの重量となります。
ただし、持ち運びにくいほど重くてアンバランスというほどではなく、手で持って偏りが多少気になるかな?と思う程度ですが、庫内に飲料や食料を入れた時には丁度良いバランスを保てるようになります。
BougeRV CR Lite 15Lの庫内サイズ
食品や飲料を入れる事ができる庫内サイズは、長さ350mm、幅246mm、高さ177mmとなります。
1.5Lから2Lのペットボトルは2列1段が限界で、その上に最大5本のペットボトルを乗せて、上蓋の下に15mmぐらいのスペースが空くぐらいのサイズ感となっています。
1Lのペットボトル飲料であれば、3列2段に並べて収納をする事が可能で、上蓋の下は約20mmから25mmぐらいのスペースが空きます。
ペットボトルのキャップ側に空いたスペースも活用すれば、15Lの容量を最大限に生かせるサイズとなるのかもしれませんが、その代わりに、冷気が回りにくくなって、冷却性能も下がってしまう恐れもあります。
断熱材の厚みやコンプレッサー分のスペースが大きくなっている分、庫内サイズは本体サイズの大きさに対して少し狭く感じてしまうかもしれませんが、商品画像のように500mlのペットボトルを立てて収納できる大きさではありません。
600mlまでのペットボトルであれば、上の画像のように横倒しで5列2段の合計10本を収納できて、上にチョコレートやお菓子などを入れられる40mmのスペースを空ける事が出来ました。
また、庫内の高さ177mmに対して162.3mmのサイズである350mlまでのペットボトルであれば、立てて収納をして最大15本は収納をする事が出来ます。
500mlのペットボトルを立てて冷蔵をする事が出来ないのは、庫内全高が低い9L/15Lの宿命なのかもしれませんが、サードシートを倒した時に邪魔にならないサイズである事を考えると仕方が無いのかもしれません。
BougeRV CR Lite 15Lの冷却ユニット
製造メーカーについては不明ですが、冷媒にR-134aを使用し、定格消費電力が60Wとなるコンプレッサー式の冷却ユニットを採用しております。
12V/24Vのシガーライターか、AC100Vのコンセントに対応したケーブルで接続する事によって電源を入れる事ができますが、AC100Vからコンバーターを介してDC出力をしているため、本体の入力自体はDC12/24Vのみとなります。
冷却ユニットの騒音レベルは45dBとなっているので、静かな図書館レベルの気にならない程度の音量です。
ただし設置場所の材質によっては共振する音が発生してしまうような非常に弱いコンプレッサーの微振動も発生しているため、耐震マットなどの上に設置するのもオススメです。
BougeRV CR Lite 15Lの操作パネル
BougeRV CR Lite 15Lのコントロールパネルは、温度の上下スイッチと電源の合計3つの操作スイッチと、庫内温度と設定温度が切り替わる液晶ディスプレイしかないシンプル設計です。
電源スイッチを押してオンオフ切り替え、温度設定スイッチを押すと数秒間だけ設定温度が表示されて、その後に現在の庫内温度が表示されます。
また、各センサーが異常を感知した場合は、エラーコードの表示を行って機能を停止してくれる安全装置も備わっております。
遠隔操作が可能なBougeRV CR Lite 15L対応スマホアプリ
Apple製iPhone(iPadも?)とAndroid端末に対応したスマートフォンアプリをインストールすると、電源のON/OFFや温度設定を遠隔で操作できるようになります。
車内を移動したり、車外に出てから操作をするような事をしなくても、運転席からリアルタイムで温度をモニタリングしながら全て操作が出来るようになるので、設置場所を選ばずにポータブル冷蔵庫の利便性を一気に高めてくれます。
車載用として使用している時は、走行中でもスマホアプリから遠隔で電源を入れる事ができるので、とても便利です。
BougeRV CR Lite 15Lの温度変化
中に何も入れない状態で、外気温とほぼ同じ20℃からBougeRV CR Lite 15Lで設定可能な-20℃まで下げるテストを行いました。
Amazonの商品ページとメーカーの商品ページで微妙に表記の仕方が違いますが、庫内温度25℃から-20℃まで下がる時間は40分で一致しております。
上の画像は氷点下20度まで庫内温度を下げるテストをしている時に、庫内の水滴が凍結している様子です。
保冷材は12時間以上冷やさないと保冷効果を最大限に発揮できないのですが、入れておくと電源の停止後に多少は温度の上昇を抑える事が出来るようになります。
写真を撮影している間に少し溶けてしまったのですが、拡大してみると庫内側面に氷の粒が付着しているのが分かるかと思います。
半信半疑で購入はしましたが、しっかりと氷点下20度まで下げられると、旅行に行った時のお土産に冷凍品も選択肢に入れられるのが良いですね。
それでは、外気温23℃からテストをスタートして、コンプレッサーの起動から、0℃に達した温度、-20度に達するまでの時間をそれぞれ計測してみました。
経過時間 | 庫内温度 | 操作や状態 |
0分 | 16℃ | 電源ON |
2分 | 16℃ | コンプレッサー起動 |
7分 | 15℃ | |
13分 | 9℃ | |
20分 | 0℃ | 0℃到達時間 |
25分 | -10℃ | |
31分 | -15℃ | |
41分 | -20℃ | 最低温度到達・コンプレッサー自動停止 |
-17℃ | 温度上昇によりコンプレッサー再起動 |
電源投入時の温度から-20℃に達する時間はほぼ同じですが、メーカー公表の温度(25℃)と16℃の違いがあるので、誤差の範囲内で少し時間は伸びていると考えても良いでしょう。
常温の水を凍結させた場合は、一旦庫内の温度が上昇後に-18℃まで緩やかに下がり、2時間13分ほどで水の表面や外側が凍結していました。
家庭用冷蔵庫でも当然同じ結果になるはずですが、中に入れる食品や飲料の初期温度が高ければ高いほど、完全に冷えるようになるまで時間がかかってしまうのと、ケース内底部に温度センサーが付いているので、空の状態と中に食材や飲料を入れている状態で温度変化に違いが出るのは仕方がない事です。
撮影をする前に、「おぉっ」って言いながら嫁に中身を持っていかれてしまったのですが、90系ヴォクシーHVのアクセサリーコンセントからECOFLOWのポータブル電源を経由して、BougeRVのポータブル冷凍冷蔵庫に常時電力を供給できるようにしていた所、茨城のセイコーマートで購入をした冷凍ザンギが溶ける事もなく、宮城まで1日かけて運ぶ事が出来ました。
-20℃設定にしていましたが、宮城に到着した時の庫内温度は-19℃だったので、コンプレッサーは常時稼働しっぱなしだったのだと思われます。
中身が入っていなければ-20℃に到達してコンプレッサーが自動停止いたしますが、冷凍食品を入れていると庫内温度の下がり方が緩やかになって自動停止しにくくなっておりましたので、ハイブリッドシステムとアクセサリーコンセントを停止していても、常時電力を供給できる状況は作っておく必要はありました。
BougeRV CR Lite 15Lはこれからの時期に活用できそう
夏祭りや花火大会などで屋台巡りをして楽しむのも良いかもしれませんが、コロナ禍でお祭りや花火大会が出来なかった分、全体的に割高になっている様子も見受けられます。
冷えた状態で飲み物や食べ物を持ち歩いておけば、屋台で買う飲み物や食べ物分のお金を浮かせる事ができますし、キャンプなどのアウトドアシーンでも食材を保存するために活用を出来そうですね。
これから何も起こらないのが一番良いと思いますが、東日本大震災のようなインフラが全滅してしまうような災害が起こってしまっても、万が一の備えとして所有しているだけでも安心感は違うと思います。
震災は雪が降る真冬に起こった事だったので、食材もある程度は保存をする術が残されている状態でしたが、もし災害が夏などの気温が高い状態で起きた事だったら、話は変わってしまうのかもしれません。
キャンプなどのアウトドアシーンや夏祭り、万が一の備えとしてポータブル冷凍冷蔵庫を活用する事をオススメいたします。
BougeRV CR Lite 15Lのスペック
冷却方式 | コンプレッサー式 |
電源方式 | AC100Vコンセント・DC12Vシガーソケット・DC24Vシガーソケット・ポータブル電源(AC100V・DC12V)・バッテリー(DC12V/DC24V) |
内容量 | 15L |
保冷機能 | 保冷・冷凍 |
設定可能温度 | 20℃~-20℃ |
サイズ(外寸) | 60.2cm×32.8cm×26.3cm |
サイズ(内寸) | 35cm×24.6cm×17.7cm |
重量 | 約8.3kg |
定格消費電力 | 60W |
騒音レベル | ≤45dB (音量の目安:静かな住宅地・深夜の市内・図書館) |
気候クラス/CLIMATE | T、ST、N、SN (周囲温度範囲:10℃~43℃) |
冷媒 | R-134a |
定格電圧 | DC12V/24V・AC100V~240V |
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