トヨタのMクラスミニバン、90系ヴォクシーハイブリッドE-Fourで、車中泊をしながら東北から関東まで往復し、帰路の終盤まで無給油で走行する一人旅をしてきましたので、立ち寄った観光スポットやイベントと共に、区間ごとの実燃費やカタログ燃費との違いについてご紹介します。
90系ヴォクシーハイブリッドE-Four カタログ上の燃費は?
トヨタの90系(95系)ヴォクシーハイブリッドは、走行条件によって実燃費がカタログ上の燃料消費率を下回ることもありますが、まずは90系ヴォクシーハイブリッドE-Fourの実燃費と比較するため、2023年当時のS-ZグレードについてFF車とE-Four車のカタログ燃費を確認してみます。
| 燃料消費率 | 測定モード | FF車の燃費 [E-Four車の燃費] |
| 燃料消費率 (国土交通省審査値) |
WLTCモード | 23.0km/l [22.0] |
| 市街地モード | 22.2km/l [22.0] | |
| 郊外モード | 25.0km/l [23.9] | |
| 高速道路モード | 22.1km/l [20.9] |
WLTCモードではE-Fourの方が1.0km/L、郊外モードでは1.1km/L、高速道路モードでは1.2km/L低くなっていますが、市街地モードでは0.2km/Lしか変わらないというのが、ヴォクシーハイブリッドのカタログ燃費です。
発進時などにリアモーターも使用するE-Fourの制御が、市街地モードで燃費の差が小さい理由の一つではないかと思いますが、前輪駆動を中心に走る郊外モードや高速道路モードでは、リアモーターなどによる重量増や走行抵抗が影響して燃費が下がるのでしょう。
東北から関東までの往復無給油旅の区間と燃費
宮城県仙台市から栃木県のあしかがフラワーパークまで
最終目的地は茨城県常総市で開催される常総きぬ川花火大会でしたが、2日早く出発して、栃木県足利市のあしかがフラワーパークで開催されているイルミネーション「光の花の庭」に立ち寄ってみました。
「一人でよく行けるね?」とよく言われますが、映像や写真を始めて15年以上がたち、最初は抵抗があったものの、今は子供たちに怒られること以外は全く気にならなくなりました。
あしかがフラワーパークの「光の花の庭」は、夜景観光士が選ぶイルミネーションランキングで7年連続全国1位を受賞し、日本三大イルミネーションにも選ばれている、日本を代表する美しいイルミネーションイベントです。
宮城を出発したのは午前11時頃で、ナビにはイルミネーションが終了する1時間30分前の19時頃に到着する予定と表示されていましたが、走っているうちに徐々に到着時刻が早くなってくるだろうと思いながら、のんびりと国道4号線を南下しておりました。
平日とはいっても行楽シーズンでもあるため、福島市内に入ってから徐々に車の流れが悪くなり、福島県の本宮ICから栃木県の矢板ICまでは東北自動車道を利用しました。
ハイブリッド車の実燃費はWLTCモードの数値よりも低くなることがありますが、この区間は「市街地」「郊外」「高速道路」の3つの走行モードで構成されるWLTCモードに近い走行条件だったこともあり、平均燃費は22.7km/Lを記録しました。
| 走行距離 | 292km |
| 運転時間 | 6時間 |
| 平均速度 | 48.6km/h |
| 平均燃費 | 22.7km/l |
栃木県のあしかがフラワーパークから千葉県の成田国際空港まで
最近はあまり行く機会がなかった成田国際空港での撮影もしたかったので、次は成田国際空港の飛行機撮影スポットである「成田市さくらの山公園」へ向かいました。
駐車場は閉鎖されていませんでしたが、利用時間が6時から23時までとなっていることを確認できました。場所を移す前の駐車中に一度エンジンが始動したことも含めて、この区間の平均燃費は22.8km/Lとなりました。
成田市内は市街地モードに近い走行条件だったと思いますが、それ以外のルートは信号待ちが少なく、郊外モードに近い走行条件だったかと思います。
| 走行距離 | 113km |
| 運転時間 | 2時間58分 |
| 平均速度 | 38.1km/h |
| 平均燃費 | 22.8km/l |
千葉県成田市さくらの山公園から道の駅風和里しばやま
成田市さくらの山公園から、芝山町にある道の駅「風和里しばやま」まで移動しました。成田国際空港のA滑走路自体が4,000mもあるため、空港の外周を走行するだけでも距離が伸びてしまいます。
ほとんど信号待ちがない郊外モードに近い走行条件でしたが、さくらの山公園でエンジンが始動している状態からのスタートになったこともあって、少し燃費が落ち、この区間の平均燃費は20.0km/Lとなりました。
| 走行距離 | 11km |
| 運転時間 | 17分 |
| 平均速度 | 38.4km/h |
| 平均燃費 | 20km/l |
千葉県芝山町の道の駅風和里しばやまから、ひこうきの丘
成田国際空港の撮影スポットとして、航空ファンの間で通称「畑ポイント」と呼ばれていた場所を2016年に公園として整備したのが「ひこうきの丘」です。
もともとは航空ファンの間でよく知られていた撮影エリアでしたが、公園として整備されたことで、誰でも迫力のある航空機の離着陸シーンを楽しめる観光・撮影スポットになりました。
成田国際空港の撮影スポットである「ひこうきの丘」に向かうために約6kmを走行しましたが、朝の冷え込みでヒーターを使用したこともあり、エンジンが稼働する時間が長くなってしまい、平均燃費は10.1km/Lとガソリン車並みの数値にまで落ち込みました。
ハイブリッドシステムを起動した状態での停車が長く続いていたため、走行時間よりも停車時間の方が長く、あまり当てにならない燃費の記録となってしまいました。トヨタのハイブリッド車では、エンジンの暖機やヒーターに必要な水温を確保するためにエンジンが稼働することがあるので、冬場などの寒い時期は短距離走行で燃費が大きく落ち込み、ガソリン車と変わらないぐらいになる場合もあります。
| 走行距離 | 6km |
| 運転時間 | 1時間 |
| 平均速度 | 5.9km/h |
| 平均燃費 | 10.1km/l |
ひこうきの丘から、航空科学博物館
今回の旅ではカメラのバッテリーを充電するための充電器を忘れてきてしまったので、最終目的地である常総きぬ川花火大会の撮影に必要なバッテリーを残すため、成田国際空港での動画撮影は午前中のみで終了しました。
次に向かった航空科学博物館は、ボーイング747-400の大型模型や航空機の歴史をたどる資料の展示に加え、実機さながらの操縦体験が楽しめるシミュレーターなども設置されている、飛行機にまつわるさまざまな資料を見学・体験できる博物館です。
ひこうきの丘からさほど離れていない場所にありますが、道を一本間違えてしまい、4kmも走行することになりました。
起伏が多いルートだったことと、ハイブリッドシステムを始動してからあまり距離を走っていなかったこともあり、平均燃費は17.0km/Lとなりました。
| 走行距離 | 4km |
| 運転時間 | 27分 |
| 平均速度 | 9.0km/h |
| 平均燃費 | 17.0km/l |
さくらの丘経由さくらの山公園へ
三里塚さくらの丘は、成田国際空港A滑走路の南側に位置する公園で、春には桜が咲き、その後はツツジも花を咲かせます。成田市観光協会では桜が114本植えられていると案内されており、園内には5,290本のツツジも植えられているとされる、花と飛行機を一緒に楽しめる場所です。
桜が咲く風景と飛行機を一緒に眺められることから、春を中心に多くの人が訪れる無料駐車場付きの公園ですが、ひこうきの丘が整備されたこともあってか、春以外は比較的空いていることが多い、穴場的な飛行機観賞スポットにもなっております。
次に向かった「成田市さくらの山公園」は、園内に咲く桜と飛行機を一緒に眺められる人気の公園で、大きな駐車場と観光物産館「空の駅さくら館」が併設されていることから、成田国際空港周辺でも特に人気のある飛行機観賞スポットです。
どちらも5km未満の短距離走行でしたが、航空科学博物館からさくらの丘まではほぼ下りだったため平均燃費22.7km/Lを記録し、上り坂や平坦な道が続く、さくらの丘からさくらの山公園までの平均燃費は18.3km/Lとなりました。
航空科学博物館からさくらの丘
| 走行距離 | 2km |
| 運転時間 | 8分 |
| 平均速度 | 15.5km/h |
| 平均燃費 | 22.7km/l |
さくらの丘から成田市さくらの山公園
| 走行距離 | 4km |
| 運転時間 | 10分 |
| 平均速度 | 23.4km/h |
| 平均燃費 | 18.3km/l |
日帰り入浴施設を探し周辺を散策
日帰り入浴施設を探すために成田国際空港周辺を検索してから出発しましたが、周辺地域では数少ない天然温泉である「天然温泉 黄金の里」は臨時休業だったため、沸かし湯ではあるものの比較的交通アクセスの良い「崋の湯」に行き先を変更しました。
「崋の湯」は、京成本線「公津の杜駅」から徒歩で行けるアクセスの良さが魅力で、近隣の日帰り入浴施設である「成田空港温泉 空の湯」と比較すると、入浴料もリーズナブルです。
「天然温泉 黄金の里」を経由したため、かなり遠回りにはなってしまいましたが、信号待ちが多いルートだったにもかかわらず、合計14kmを走行して平均燃費22.5km/Lを記録しました。
| 走行距離 | 14km |
| 運転時間 | 50分 |
| 平均速度 | 16.6km/h |
| 平均燃費 | 22.5km/l |
夜景観賞スポットで肩透かしに遭い結局出戻り
印西市の牧の原公園から夜景が見られるとのことで向かってみましたが、併設されている無料駐車場が閉鎖されていたため、夜景観賞は断念しました。だいたい察しはつきますが、恐らく何か事情があったのだと思います。
その後、成田国際空港に戻ることにしましたが、印西市から成田市に向かう道路は信号が少ない直線道路が続いており、交通の流れもとてもスムーズでした。
牧の原公園に向かう区間では今回の旅行でそれまでの最高値となる23.8km/Lを記録し、E-Fourの郊外モードのカタログ燃費とほぼ同じ数値になりました。成田国際空港方面へ戻る区間でも22.5km/Lと、良好な燃費を維持しています。
牧の原公園行き
| 走行距離 | 21km |
| 運転時間 | 40分 |
| 平均速度 | 31.7km/h |
| 平均燃費 | 23.8km/l |
牧の原公園帰り
| 走行距離 | 25km |
| 運転時間 | 37分 |
| 平均速度 | 40.0km/h |
| 平均燃費 | 22.5km/l |
カメラのバッテリーを充電するための充電器を忘れてしまったこともありますが、ポータブル電源を充電しないと常総きぬ川花火大会のライブ配信が難しくなってしまうので、ここから先は100Vアクセサリーコンセントを使用しながらの駐車となります。
ハイブリッドシステムを起動せずにポータブル電源を充電できる太陽光パネルや大型ポータブル電源があれば、燃費への影響も抑えられそうですが、トヨタのハイブリッド車ではAC100Vアクセサリーコンセントから最大1,500Wの電力を使用できるのがとても便利です。
成田国際空港から常総きぬ川花火大会に出発
少々早い出発となりますが、今回の最終目的地である常総きぬ川花火大会に向けて、午前8時30分に出発しました。
2023年の常総きぬ川花火大会は秋の開催で、17時からプロローグ花火が打ち上げられ、17時30分から本編が始まる予定でしたが、有料自由席の場所取りをする都合上、開場前には並んでいなくてはいけません。
また、花火大会指定の駐車場にも開場時間があるため、道中の余った時間でセカンドストリートに寄り道をしていたところ、1,300円で小型のPTCヒーターを手に入れることができました。
ハイブリッド車のデメリットでもありますが、冬場はエンジンの水温が上がりにくく、始動直後の暖機運転が長くなることもあるため、車載用のセラミックファンヒーターの購入を以前から検討していました。
幅13cmで場所を取らず、600Wと1,000Wの運転モードがあるほか、安価な商品には備わっていない温度設定機能や安全装置も付いているので、壊れさえしなければお買い得です。
予定外の買い物をしてしまいましたが、時間をつぶしているうちにちょうど指定の駐車場が開場したので、常総きぬ川花火大会の指定有料駐車場となっていた水海道中学校に向かいました。
平均燃費はセカンドストリートまでの区間で今回の最高記録を更新する24.1km/Lとなり、そこから水海道中学校までは16.9km/Lでした。
駐車場に到着してからもポータブル電源は満タンになっていなかったので、駐車中に100Vアクセサリーコンセントを使用したことまで考えれば、悪くない数値です。
成田国際空港からセカンドストリートつくばみどりの店
| 走行距離 | 57km |
| 運転時間 | 1時間39分 |
| 平均速度 | 34.5km/h |
| 平均燃費 | 24.1km/l |
セカンドストリートつくばみどりの店から水海道中学校まで
| 走行距離 | 7km |
| 運転時間 | 39分 |
| 平均速度 | 10.8km/h |
| 平均燃費 | 16.9km/l |
常総きぬ川花火大会が終わって帰路へ
花火大会は夏のイメージがとても強いのですが、近年の夏は猛暑によって熱中症のリスクが非常に高くなっていることもあり、春や秋に実施する花火大会も増えております。
以前は8月に行われていた常総きぬ川花火大会も開催時期が秋に移り、この年は2023年10月28日に開催されました。
最大8号玉の花火に加え、日本を代表する4業者によるスターマインや、音楽と花火がシンクロするミュージックスターマインなど、約10,000発の花火が打ち上げられました。
迫力のある大玉や、ゆったりとした音楽に合わせてしっとりと演出される美しいミュージックスターマインに、感動させられっぱなしでした。
帰りは仮眠を取ったり、すき家に立ち寄ったりしたこともあって、燃費の測定は区間ごとに分かれてしまいましたが、最大で24.9km/Lの平均燃費を記録し、E-Fourのカタログ燃費を超えてFF車の郊外モードに匹敵するほどの低燃費となりました。
水海道中学校から那須塩原周辺で仮眠を取るまで
| 走行距離 | 102km |
| 運転時間 | 2時間14分 |
| 平均速度 | 45.7km/h |
| 平均燃費 | 21.0km/l |
那須塩原周辺からすき家4号本宮店
| 走行距離 | 86km |
| 運転時間 | 1時間36分 |
| 平均速度 | 53.6km/h |
| 平均燃費 | 20.3km/l |
すき家4号本宮店からセブンイレブン岩沼相の原2丁目店
| 走行距離 | 89km |
| 運転時間 | 1時間37分 |
| 平均速度 | 55.2km/h |
| 平均燃費 | 22.3km/l |
セブンイレブン岩沼相の原2丁目店から給油後に自宅まで
| 走行距離 | 11km |
| 運転時間 | 25分 |
| 平均速度 | 26.6km/h |
| 平均燃費 | 24.9km/l |
走行距離と燃費のまとめ
今回の旅では出発から帰宅までに858.5kmを走行し、給油量は42.34Lでした。これらの数値から計算した実燃費は20.28km/Lとなり、マルチインフォメーションディスプレイに表示された平均燃費21.4km/Lとは約1.1km/Lの差がありました。
10・15モードやJC08モードと比較すると、WLTCモードは実際の走行条件に近い燃費の目安になっていると思います。今回のようにAC100Vアクセサリーコンセントを使用していた時間も考慮すると、走行中だけならWLTCモードと変わらないか、それ以上の燃費で走れていたのではないかと思いますが、ディスプレイ表示と給油量から計算した実燃費には約1km/Lの差がありました。
ガソリンエンジン車ではアイドリングで燃料を無駄に消費したとしても、走り方次第では下がった平均燃費を取り戻せることがありましたが、ハイブリッド車では一度下がってしまった平均燃費を取り戻すのが難しい傾向にあると感じました。
ハイブリッド車を運転するコツとして、私の場合は加速時に燃費を意識しすぎずにアクセルペダルを踏み込み、制限速度付近に達したら一度アクセルを緩め、EV走行に移行できるときはその状態で走るようにしています。そして、速度を維持できなくなってきたら再びアクセルを踏み込むという走り方が、燃費向上につながりました。
駆動用バッテリーが満充電でなければ回生などで得た電力を蓄えられる余地があるため、無理にEV走行を続けて速度を落としてしまうような走り方をしなくても、燃費への影響はあまりなかったことが今回の関東への旅で分かりました。逆に駆動用バッテリーの残量が少なくなり、停車時に充電のためのエンジン始動が増えることも燃費の悪化につながるので、無理に駆動用バッテリーを使い切らない走り方が良いのではないかと思います。
ここまでは長距離走行時の実燃費についてご紹介しましたが、短距離を走行したときにハイブリッド車の燃費が落ちてしまう要因の一つに、ハイブリッドシステム起動直後のエンジン始動と暖機運転があります。
トヨタのハイブリッド車は、エンジンの暖機や暖房のために一定の水温を確保する制御が働くので、水温が上がりにくい短距離走行時には、エンジンの稼働時間が長くなってしまうこともあります。
特に冬場は暖機運転の時間が長くなる傾向にあるため、短距離走行がメインの方はハイブリッド車を購入してもガソリン車との価格差を燃料代で回収できない可能性がありますので、車選びの際はご注意ください。
| 合計走行距離 | 858.5km |
| 給油量 | 42.34L |
| 給油金額 (リッター163円) | 6,901円 |
| 平均燃費 | 21.4km/l |
| 実燃費(満タン法) | 20.28km/l |
ハイブリッド車とガソリンエンジン車の車両価格の差額を、何km走れば燃料代で埋められるのか計算した記事を、下の関連記事カードリンクで紹介しております。




























この記事へのコメントはありません。