2013年5月19日、宮城県の仙台空港で撮影していたところ、グアム行きの国際線旅客機の機長が見せた、思わず心が温まる出来事に遭遇しました。離陸に向けて滑走路へとタキシング(地上走行)していたユナイテッド航空のボーイング737-700型機が、子供たちの集まる仙台空港臨空公園の目の前を通過した際、外国人機長が予想もしなかった行動を見せてくれたのです。
今回は、操縦席の窓を開けて子供たちに手を振る機長の神対応を捉えた貴重な動画とともに、撮影場所の仙台空港臨空公園や、旅客機が間近を通過する条件についてもご紹介します。
仙台空港臨空公園とは?飛行機を間近で見られる人気の公園
今回の出来事が起こった仙台空港臨空公園は、宮城県の岩沼市と名取市にまたがる、仙台空港の滑走路西側に隣接した公園です。飛行機の離着陸を間近で見られる撮影スポットとして知られ、航空ファンだけでなく、飛行機が好きな子供たちを連れた家族にも親しまれています。
以前は滑走路の東側にも飛行機を眺められる公園がありましたが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の津波によって大きな被害を受けました。一方、滑走路西側に整備が進められていた仙台空港臨空公園も震災の影響で開園が延期され、2012年4月29日にオープンしました。
公園内には遊具や芝生広場、飛行機を眺められる展望スペースなどが設けられており、週末や祝日には大勢の家族連れや航空ファンで賑わっています。滑走路のすぐ近くにあるため、飛行機の大きな機体を間近で眺められるのも魅力です。
私自身も飛行機が好きなので、開園してからは撮影のために頻繁に訪れるようになりました。そして、開園から約1年が経過した2013年5月19日、忘れられない出来事に遭遇することになります。
仙台空港臨空公園で飛行機を間近に見られる条件とは?
風向きによって変わる飛行機の離着陸方向
仙台空港臨空公園で飛行機を間近に見るには、滑走路の運用方向が大きく関係しています。飛行機は主翼に発生する揚力を利用して飛行するため、一般的には向かい風を受ける方向に離着陸するのが有利です。
仙台空港には東西方向に延びる全長3,000メートルの滑走路があり、東へ向かう方向を滑走路09、西へ向かう方向を滑走路27と呼んでいます。また、電波を使って着陸する航空機を誘導するILS(計器着陸装置)は、東側の海から西へ向かって進入する滑走路27に設置されています。
仙台空港では西寄りの風が吹くと、東側から着陸して西側に離陸する滑走路27運用となります。この場合、西側にある仙台空港臨空公園の近くを離陸機が通過する頃には、すでに高度を上げていることもあり、目の前で大きな機体を眺めるには少々物足りなく感じることがあります。
一方、初夏から夏にかけて東寄りの風が吹くと、反対方向の滑走路09が使用される場合があります。この時は西側から東側へ向かって離着陸するため、離陸準備中の旅客機が滑走路西端へ向かう途中、仙台空港臨空公園の目の前をタキシングする姿を間近で観察できるのです。
大型旅客機が目の前をゆっくりと通過する姿は迫力があり、エンジン音や機体の大きさを感じられるのも、この公園ならではの魅力です。
3,000メートルの滑走路を全長使用するとは限らない
空港には滑走路と並行して設けられた平行誘導路のほか、航空機が滑走路へ進入するための取付誘導路があります。仙台空港にもB-1やB-6などの識別番号が付けられた取付誘導路があり、航空機は管制官からの指示に従って滑走路へ進入します。
仙台空港の滑走路は全長3,000メートルありますが、すべての旅客機が必ず滑走路の端から離陸するわけではありません。
機体の種類や重量、風向き、気象条件などによっては、滑走路の途中にある取付誘導路から進入して離陸することもあります。そのため、滑走路09運用であっても、すべての旅客機が仙台空港臨空公園の目の前を通過するとは限りません。
しかし、滑走路09を西端付近から使用する場合には、公園に隣接した誘導路を通過するため、離陸前の大型旅客機を間近で眺めることができます。
今回撮影したユナイテッド航空のボーイング737-700型機も、滑走路09から離陸するために公園の目の前を通過していました。
ユナイテッド航空の外国人機長が見せた驚くべき行動とは?
2013年5月19日、仙台空港からグアムへ向かうユナイテッド航空のボーイング737-700型機が、離陸準備のために誘導路をゆっくりと走行していました。
仙台空港臨空公園には飛行機が好きな子供たちや家族連れが集まっており、目の前を通過する国際線旅客機に向かって手を振る姿も見られました。
私もいつものようにビデオカメラを向けてタキシングする旅客機を撮影していたのですが、機体が公園の正面に差し掛かった瞬間、操縦席に座っていた外国人機長が思いがけない行動を見せてくれたのです。
その瞬間を偶然にも動画に収めることができました。飛行機が好きな子供たちに向けた、機長の心温まるファンサービスをぜひご覧ください。
操縦席の窓を開けて手を振る機長の神対応を動画で紹介!
[感動する瞬間]窓を開けて手を振る機長の神対応 仙台空港 飛行機離陸 Captain open the window of the plane and waved hand
なんと、ユナイテッド航空の機長が操縦席の窓を開け、公園で手を振っている子供たちに向かって笑顔で手を振り返してくれたのです!
飛行機を見ていた子供たちはもちろん、一緒にいたお父さんやお母さんたちも「飛行機の窓って開くんだ!」と驚いていた様子でした。
旅客機の操縦席には地上で開閉できる窓が設けられている機種もありますが、実際に機長が窓を開け、手を振ってくれる場面を目にする機会はなかなかありません。
しかも、撮影した2013年5月19日は、東日本大震災からまだ2年余りしか経過していない時期でした。震災によって大きな被害を受けた仙台空港周辺で、再び飛行機を眺めながら子供たちが楽しめるようになったことにも、特別な思いがありました。
そんな場所で目にした外国人機長の気さくなファンサービスは、撮影していた私まで思わず笑顔になってしまうほど心温まる出来事でした。
仙台空港の飛行機を撮影してきた中でも、操縦席の窓を開けて子供たちに手を振る機長の姿を間近で捉えられたのは、非常に印象深い経験です。映像からも、当時のほのぼのとした雰囲気や、目の前を通過する旅客機の臨場感が伝われば嬉しく思います。
その後、ユナイテッド航空の仙台~グアム線は利用者の減少などによる需要低迷を背景に、2018年4月1日の運航を最後に休止となってしまいました。
長年仙台空港とグアムを結んできた国際線が姿を消してしまったのは残念ですが、いつの日か再びこの路線が復活し、仙台空港でユナイテッド航空の旅客機を眺められるようになってほしいものです。










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