山道を走行していてガソリンスタンドが見つからない場合や、走行時に違和感を感じてタイヤに空気を補充したい時など、車内12Vシガーライターソケットから電源を取ってどこでもタイヤの空気圧点検と充填ができるメルテック エアーコンプレッサーML250のレビューです。
記事内の目次
どこでもタイヤの空気圧点検と充填ができるメルテック エアーコンプレッサーML250のレビュー
タイヤの空気圧チェックが何故必要なのか?
昔はフルサービスのガソリンスタンドが全てで、自動車に給油をしている時にガソリンスタンドの店員がごみ捨てや窓ふき、エンジンルームや空気圧チェックなどを行っておりました。
全てが適正なサービスだったかと言うと、必要のない消耗品の交換を勧められたり、バッテリーを交換した1週間後にバッテリーの交換を勧めたりなど、悪質な例もありましたが、その点検のおかげで自動車を正常に走らせられていたというのはあったかと思います。
近年はセルフのガソリンスタンドが主流になって、給油や洗車以外は何もしない事が増えておりますが、オイルの交換やタイヤの残り溝チェック、空気圧のチェックに至るまで何もせずに乗り続けるユーザーが増えて、車両トラブルのきっかけになっている例も増えてきています。
もちろん、時間があったらオイルの量やホイールナットの締まり具合も定期的にチェックをするのが望ましいのですが、特にタイヤの空気圧は定期的にチェックをしないと、重大なトラブルや燃費悪化などの弊害が起こります。
その中でも特に多いのが、空気圧不足となりますが、空気圧が足りないと何が起こるのか?という例を挙げてみました。
<<空気圧不足によって起こる事>>
- 走行時の抵抗が増えて燃費が悪化する
- 乗り心地がふわふわしたりステアリングの応答性が低くなる
- タイヤの内側と外側が偏摩耗をする
- タイヤのたわみが大きくなり異常発熱を起こす(スタンディングウェーブ現象)
- 発熱によりタイヤの内部構造が破壊されてバーストする
- 過度な衝撃を受けてバーストする
最悪な例はバーストですが、異常な発熱や負荷によって骨格となるワイヤーが切れた事で変形をしたとしても、そのタイヤは二度と使い物にならなくなります。
昔であればスペアタイヤに交換して修理工場などまで自走する事が可能だったのですが、近年発売の新型自動車は標準でスペアタイヤが搭載されていない車種も増えています。
その代わりに車載の応急用パンク修理剤を充填して自走できるようになっておりますが、バーストや変形などの通常起こりにくい事象に関してはその場で対処する術がないのです。
つまり、タイヤの空気圧不足によって、バーストやタイヤの変形などが発生した場合は、操作不能になって事故を起こしてしまう危険性があるだけではなく、JAFなどのレッカー代や新品のタイヤ代などの余計なお金がかかってしまう事もあるので、それらを未然に防ぐためにも定期的な空気圧点検が必要なのです。
タイヤの適正空気圧はどこで見る?
タイヤの適正空気圧は、ドアに貼ってあるステッカーとはよく言われますが、純正と同じタイヤサイズで同じ規格であれば、確かにそれでも問題はありません。
それは当たっているようで間違ってもいる事ではありますが、何を基準に空気圧を決めればよいのかというと、205/60R16 92Hが純正サマータイヤであれば、ロードインデックス(LI)にあたる92という数字やタイヤの規格が基準になります。
純正サマータイヤの205/60R16 92HはJATMA規格でしたが、ブリザックVRX3の205/60R16 96QはXL規格でしたので、荷重指数が変わると共にタイヤの規格も変わっているので、それを以下の表に当てはめると以下のようになります。
荷重指数(LI) | 空気圧(kPa) | |||||||||
200 | 210 | 220 | 230 | 240 | 250 | 260 | 270 | 280 | 290 | |
92(JATMA) | 565 | 585 | 600 | 610 | 630 | |||||
96(XL) | 525 | 550 | 570 | 590 | 610 | 630 | 650 | 670 | 690 | 710 |
エクストラロードの場合は、サイドウォールにEXTRA ROADと表記されているか、タイヤサイズの最後にXLと記載されていますので、その場合はJATMA規格の空気圧ではなく、ETRTO(EXTRA ROAD or REINFORCED)のXL規格の空気圧となります。
純正サマータイヤと同じ荷重指数であれば、ドアに貼ってあるステッカーと同じ空気圧のままで良いのですが、サマータイヤからスタッドレスタイヤに履き替えた場合の他、インチアップによって荷重指数や規格が変わってしまった時などは、空気圧の一覧表などを参考にして同じ負荷能力になるように空気を補充するようにしましょう。
規格や荷重指数の違いによる適正空気圧は、タイヤメーカーで公表している空気圧別負荷能力一覧表で確認できます。
標準装備のタイヤパンク応急修理キットは空気入れに使える?
スペアタイヤが省かれた代わりにタイヤパンク応急修理キットが標準装備になっていると先に述べておりましたが、これをタイヤの空気入れに使えないかと考えました。
Google検索で調べてみると使えると書いてあるものと、使えないと書いてある二通りの記事があったのですが、どちらの記事も正解で車種やメーカーによって使える場合と使えない場合の二通りがあったようです。
トヨタ90系ヴォクシーとノアのタイヤパンク応急修理キットを見てみると、こちらはパンク修理剤のボトルに空気を充填して、その圧力でタイヤに空気と一緒にパンク修理剤を流し込む仕組みになっていたため、何も挿入しない状態ではボトル差込口からタイヤの空気が抜けてしまうような作りになっていたようです。
もし使えるとしたら空のボトル容器を差し込むか、加工をしてホースを直結してしまうという手段はありますが、無改造では空気入れとして使えないと思っておいて下さい。
しかも、このタイヤパンク応急修理キットを使ってパンクを修理してしまうと、そのタイヤは二度と使えなくなってしまうようなので、可能であれば下のパンクの完全修理キットをエアーコンプレッサーと一緒に購入して修理をした方が良いです。
大橋産業(Ohashi Sangyo) BAL ( 大橋産業 ) パンク修理キット パワーバルカシールタイプ 831 [HTRC3]
空気圧管理はエアゲージと電動エアーコンプレッサーで
省燃費を謳うハイブリッド車という事で、タイヤの空気圧管理を徹底しているのもありますが、走行している時のフィーリングやロケーションによって空気圧を変えたいので、タイヤに空気を入れるためのエアーコンプレッサーを積んでいます。
純正と同じ負荷能力でのブリザックVRX3の適正空気圧は250kPaになりますが、山越えをしている時のフィーリングがイマイチだったのもあって前後265kPaに調整をしました。
19インチのタイヤの場合もXL規格を装着しているため、純正タイヤの適正空気圧から計算をすると280kPaになるのですが、XL規格で最大の適正空気圧となる290kpaか、MAXの範囲内に調整した方が、ステアリングの応答性能が向上して走行させやすくなりました。
280kPaや290kPaを入れたらブレーキが効きにくくなるとか、曲がりにくくなるなんて言われていますが、JATMAとXLの規格の違いやロードインデックス、タイヤの剛性によっては適正空気圧が変わってくるので、特にサイドウォールの剛性が低いアジアンタイヤは走行フィーリングに合わせて美味しい所を探した方が良いかと思います。
逆にXL規格で純正タイヤと同じ空気圧を入れた方が弊害が大きく、常に空気圧不足で走っている状態になってしまう時もあるのでご注意を!
メルテックのエアーコンプレッサーML250はシガーライターから電源を取って電源を入れるだけの製品ですが、電源ケーブルはミニバンのタイヤ4本全てに届くぐらいの長さがありますので、延長コードを使用しなくても空気を補充する事ができます。
ただし、このエアーコンプレッサーは作動音が結構大きめなので、住宅地や車中泊中の人がいる道の駅などでは使用せずに、人が少なくて音を出しても問題が無い場所を選んだ方が良いと思います。
製品仕様
最高圧力 | 約500kPa |
入力電圧 | DC12V |
動力電流 | MAX10A |
連続使用 | 10分以内 |
ヒューズ容量 | 10Aミニガラス管(電源プラグ内) |
メーター表示 | 0~500kPa |
エアーホースの長さ | 約750mm |
電源コードの長さ | 約4.5m |
本体サイズ | 約140(W)×70(H)×125(D)mm |
重さ | 約800g |
パッケージサイズ | 約180(W)×130(H)×105(D)mm |
また、空気圧のチェックや空気を抜きたい時のために、エアゲージも一緒に積んでおりますので、例えば舗装路面で空気圧を高めにしている時に、山道に入って雪が積もっている時などは、エアゲージを使って規定空気圧になるように空気を抜いてから走行をしています。
このサイトの記事でトルクレンチや空気圧などに触れていて神経質な人のように思えるかもしれませんが、1日で400km走ったりするような事も多いので、何か異変に気付くと運転に集中できなくなりますし、目的地にたどり着けなくなるのも大問題になるので、車のメンテナンスはしっかりしておきたいのです。
エアーコンプレッサーとエアゲージは下のリンクからでもご購入いただけます。
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