複数回線を束ねて高速インターネット通信が可能なソフト Speedifyでボンディング！

インターネット通信やライブ配信などで、一つの回線では安定した通信速度を確保出来ない場合もありますが、有線LANや4G/LTE、Wi-Fiや5Gなどのインターネット通信回線を複数束ねて、通信速度の高速化が可能なSpeedifyの紹介とボンディングの設定方法を記事にしました。

複数回線を束ねて通信速度を高速化！Speedifyのレビュー

はじめに

オンラインゲームやライブ配信など、常時安定して通信が行える環境を整えておかないと、配信者やプレーヤーが不満を抱えてしまうだけではなく、通信相手や視聴者が正しい状態で見る事ができない事もあります。
例えば高速な光回線を使用していて、回線速度を計測した時には問題が無かったとしても、本番環境でまともに動かなくなってしまったり、数秒間フリーズしてしまうドロップフレームの発生など、通信環境に起因する問題が発生してしまう事も少なくありません。

その原因として、回線速度が足りていない事がよく挙げられますが、その他にも応答速度(Ping値)やパケットロス率も関わり、何が原因なのかは測定をしてみなければ詳しくは分かりません。

回線の安定度については、回線品質を数値化できるソフトウェアを使用すれば分かるようになりますが、インターネット通信の安定度に関わる、それぞれの数値を挙げてみました。

• 回線速度・・回線速度が早ければ高画質な映像でライブ配信やオンラインゲームを行えたり、ファイルの送受信を迅速に行えます。回線速度が遅い場合は、送信ビットレートが少なくて済む低画質にすると安定して通信が行える場合もあります。
• 応答速度(Ping値)・・Ping値とは送信側と受信側のタイムラグの数値です。数値が小さければ安定して通信が行えるのですが、数値が大きい場合はオンラインゲームなどでPing値が小さい他プレーヤーとの時間差が生じて、正常にプレイを出来なくなります。例えば、撃ち合いのゲームで自分のモニターでは相手プレーヤーに当たっているのに、実際には既に相手プレーヤーがその場から動いていなくなっているなんて起きるのが、Ping値の遅さです。
• Jitter値・・Jitter値(ジッター値)とはPing値のブレ幅を表した数値の事で、この数値が大きいと回線が不安定になっているという事になります。Ping値と併せてタイムラグが瞬間的に発生しているのか、継続して発生しているのかを判断する材料の一つがjitter値となります。
• パケットロス率・・データを送受信している間にパケットが消失した頻度を表す数値で、オンラインゲームでは一瞬フリーズした後にワープをしたり、ライブ配信ではパケットを消失したシーンが飛ばされるなどの原因となります。
  夜間だけ発生するのであれば、その時間帯だけ回線が逼迫している可能性が高いですが、昼夜問わず発生しているのであれば、そもそも回線品質に問題がある場合もあります。

パケットロス率は総務省が0.1%以内に抑えるように定めているのですが、新型コロナウィルス感染症の感染拡大で無観客ライブ配信の増加やオンラインゲームユーザーが増えた事から、データ通信サービスを提供している各社において、夜間に回線が逼迫しやすい事例は増加傾向にあったようです。

回線速度の影響で画質を下げたりタイムラグが発生するのは仕方ないとしても、パケットロス率の増加は特にライブ配信をする時に致命的な問題になっていました。

複数回線を束ねて高速インターネット通信が可能なSpeedify

パケットロスが発生しそうな時に代替の回線を使ってくれるような仕組みがあればいいのに・・とは思って探してはいましたが、Live U soloのような機器は高額ですし、またそこに複数の回線の契約料が加わると支払いだけでも大変なのです。
また、回線が安定するようになれば、いずれは1回線でも足りるようになるので、果たしてマルチキャリアボンディングルーターは本当に必要なのか？と考えてしまうのです。

もっと気軽に通信回線の冗長化ができるソフトウェアやハードウェアがあればいいのにと思っていた所、Windows PCやMacの他、スマートフォンなどでも使用できるSppedifyというアプリを見つけたのです。

Speedifyの使用方法

Sppedifyは専用のハードウェアを使用しなくても、ソフトウェア上で複数の回線を束ねて回線品質を安定させられるアプリで、WindowsやMacOS、またiOSやAndroidにも対応をしているのです。
このアプリがあれば、Wi-Fiや4G LTE/5G回線、有線イーサネット接続、テザリングされたスマートフォンなど、様々な回線を組み合わせて束ねる事で、高速で安定した回線を構築させる事が可能になります。

Speedifyのダウンロード

Speedifyは、公式ウェブサイトから無料でダウンロードが可能なので、WindowsやmacOS、Linux、iOS&iPadOS、またはAndroidから、使用しているOSに合わせてインストーラーをダウンロードをしてください。
無制限での利用であれば有料になってしまうソフトウェアですが、毎月2GBまでの通信量であれば無料での試用が可能で、複数の回線を束ねて回線を冗長化させるボンディング機能も無料で利用できます。

インストーラーを起動するとSpeedifyのインストールが始まりますが、英語の注意書きとプライバシーが記載された画面が表示されたらAgree and Continueをクリックし、次のSpeedify Unlimited VPNの画面で右端に表示されている＞をクリックしてページを進めます。
次の画面でLimited Free Versionと記載されているのが無料トライアルバージョンになりますので、Use Limited Free Versionをクリックして試用版のインストールを行います。

Speedifyの使用方法

インストールの完了後にSpeedifyを起動して、右上にある赤丸の場所をクリックするとSpeedifyを使用したインターネット接続を開始できます。
現在接続をしている通信回線の接続場所とプロバイダが表示されていますが、ポケットWi-FiのUSBテザリングを使用して通信を行っているため、PCからはイーサネット接続として認識されています。

UQ WIMAX 5GをUSBテザリングで接続すると、5G回線が正式に開通していない状況である事も含めて、かなり回線が不安定な状態となっている最大6％近いパケットロスを発生させております。

次に回線の冗長化をするための設定を行いますが、既にイーサネットを使用した通信をプライマリ回線に設定しているので、プライマリ回線と重複しない別の通信方式で、セカンダリ回線を接続します。
プライマリ回線にイーサネットを使用したら、重複しないようにWi-FiかBluetoothでの接続をセカンダリ回線に割り当てると、2回線ボンディングを使用したデータ通信が行われます。

Windowsであれば通常通りにイーサネット接続を有効にした後に、ネットワークでWi-FiかBluetoothで認識されている別の回線を有効にすれば簡単に接続を出来ます。

プライマリ回線はUQ WiMAXでの通信ですが、セカンダリ回線はiPhoneのテザリング機能を使用してUQモバイルの回線を割り当てていますので、どちらともau one netと表示されています。

相変わらずWIMAX 5Gのパケットロス率は高めなのですが、セカンダリー回線で使用しているUQ Mobileの回線がカバーしているので、OBS Studioから送信されている映像は10Mbps以上の回線速度で安定しておりました。
かなりビットレートを高めにして映像を送信していたので、実際に使用するのはこの回線の半分の速度で充分なのですが、回線速度やパケットロス率はライブ配信に耐えられるぐらいの品質を確保できるようになりました。

設定でスピードモード(Speed)と冗長モード(Redundant)を選択出来るのですが、冗長モードは先に到達したデータを優先的に使用してパケットロスを減らす事が可能な代わりに、セカンダリー接続の回線も含めて大量のデータを送信してしまう事もあります。
定額無制限プランを契約していない場合などは、冗長モードの使用はあまりオススメしません。

スピードモードのみ選択できるEnhance Streamingについては、後で詳しく説明をしますが、ストリーミングのプロトコル次第では正しく機能しない条件があるようです。

Speedifyは海外のソフトウェアなのでVPNサーバーも海外にあるのかと思ったら、日本には東京にあるらしく、このソフトウェアを使用する事が原因となる通信の遅延は最小限に抑えられています。

また、接続時は最新の暗号化技術を使用したデータ保護を行っているため、信頼性の高さも売りなのだそうです。

Speedifyの有料プランについて

無料試用版では2GBまでの利用制限がかかっているのですが、有料版ではこの制限が解除されて無制限で利用する事が出来ます。
1ユーザー7.49ドル(1023.6円)または年間で89.99ドル(12298円)でのサブスクリプション販売となりますので、この価格にメリットがあるかどうかで考えた方が良さそうです。
パケットロスが原因でフレームドロップが発生している場合や、充分な回線速度を確保できずに現状の回線で満足できていない方は、一度Speedifyを試してみるのがオススメです。

1回線での通信速度を測定

最初にUSBテザリングで接続した楽天モバイルの回線で通信速度を測定してみました。

下り速度は常に100Mbpsを超えているわけではないのですが、時間帯によっては179.74Mbpsの超高速通信ができておりました。
下りの速度だけで見たら、光回線が必要無いくらいの通信速度を叩き出しています。
その一方で上り速度は8.34Mbpsとかなり遅く、ライブ配信をするには少々不安が残る速度になってしまいました。
ただし、上り速度は場所と時間帯によっては20~40Mbpsぐらいの速度を出す事もあるので、たまたま遅かったのでしょう。

次に測定をしたのは衛星を使用したインターネット通信が行えるStarlink1回線での通信速度です。

衛星と良好な通信を行えている状態では、下り速度は200Mbps以上、時には300Mbps近い通信速度を叩き出してくれます。
その反面で上り速度は30~50Mbpsほどしか出ないのがStarlinkの仕様なので、オンラインゲームなどでは少々物足りない通信速度になってしまいます。

ただし、屋外でインターネット通信を行った場合には、どんなに人が多くても回線速度が落ちてしまう事が無いのが強みなので、30~50Mbpsの上り速度でも良好な通信は行えています。

以前は、楽天モバイルの他にUQモバイル・NUROモバイル・UQ WiMAXの回線の中から通信状況が良い回線を2つ選んで通信を行っておりましたが、輻輳が発生してしまうような混雑地域では楽天モバイル以外はほぼ全滅という状況でした。

Speedifyでライブ配信をする時の最適設定

プライバシー設定をオフにしないと回線速度を有効に使えない

Speedifyのデフォルト設定でもマルチWANボンディング自体は可能なのですが、プライバシー設定を変更しておかないと複数回線を束ねた時の最大の通信速度を発揮する事が出来ません。
この設定では、暗号化・DNSリーク保護・IPリーク保護をデフォルトから全てオフに切り替えておきました。

Starlinkと楽天モバイルを使用したスピード+ストリーミング強化モードでは、下り222.91Mbps、上り27.29Mbpsの速度を出しました。
Starlinkの通信状況が良い時は、単体の下りで300Mbps近い速度を出す時があるので、元々速度が速い回線はボンディングをしても、さほど効果が無いという結果になりました。

続いて冗長化モードは、複数の回線に同じデータを乗せて送受信を行うモードになりますので、遅い回線が足を引っ張ってしまって、Starlink単体の速度よりも遅くなってしまう傾向があるようです。
こちらのモードは、プライマリ回線が途切れたとしても、プライマリ回線と同じデータを送信しているセカンダリ回線のデータを受け取るようになるので、信頼性を高める通信手段として効果的なボンディングモードとなります。

スピードモードにすれば2つの回線を組み合わせた超高速通信が可能になり、冗長化モードにすれば信頼性のある高品質な回線として使える2つのボンディングモードですが、普段はプライバシー設定を極力オンにして、情報漏洩対策としてセキュリティを高めた暗号化通信をしておいた方が良いと思います。

2種類のボンディングモード

ボンディングモードのスピード+は、複数の回線を束ねて通信速度を向上させる事が出来るスピードモードに、ライブ配信やビデオ通話に最適化されたストリーミング強化オプションを組み合わせた設定となっております。
YouTubeでライブ配信をする時は、HLS配信で機能せず、RTMPSのみで正しく機能するボンディングモードになっています。

OBSと以前のYouTubeでは、圧縮率の高いHEVCで出力してライブ配信をする際に、ストリーミングプロトコルをHLS(HTTP Live Streaming)に設定しないと、H.264で出力されてしまう仕様になっておりました。
特に回線が逼迫しやすいイベント会場や混雑地域では、高画質を保ったままなるべくビットレートを下げてライブ配信をしないと、フレームドロップが多発して視聴者が配信映像をとても見づらい状況となってしまう事があるので、高速回線の使用と高いビットレートで出力しないといけないH.264は画質面で不利になります。
その際はH.264の半分ぐらいのビットレートでも同じ画質を保てるHEVCを使えば、通信回線も半分ぐらいの速度で足りるようになるので、混雑地域でも安定した通信をしやすい状況になります。
HEVC出力で配信をするHLSプロトコルの場合は、スピードモードが正しく機能しなくなるので、ボンディングモードを冗長化モードに設定して、複数の回線で受信側サーバーに同じデータを送り、先に到達した完全なパケットを受け取ってYouTube Liveの配信映像として見る事が出来るのです。

上はストリーミングプロトコルをHLSに設定して、スターリンクと楽天モバイルの2回線でボンディングモードを冗長化モードに設定した際のSpeedifyの通信状態ですが、主にStarlinkの回線がプライマリとして機能し、楽天モバイルがセカンダリ回線として機能している状態です。
Starlinkは配信に必要な通信速度で映像データを送信できておりますが、楽天モバイルは配信に必要な速度に到達できていないので、通信する衛星が切り替わる瞬間にフレームドロップが発生しやすい状況となってしまいます。

ところが、ストリーミングプロトコルをHLSに設定しないとHEVCで配信できないというのは過去の話で、e-RTMP(Enhanced RTMP)の登場で、YouTubeもRTMPSを使用したHEVCのライブ配信にいつの間にか対応をしていました。
今まで使われていたRTMPは、米アドビ(Adobe)社の「Flash」で利用できるプロトコル(通信規約)で、遅延が少なくリアルタイムでデータの送受信が可能なストリーミングプロトコルとして使われてきましたが、対応しているコーデックが少なく、2020年にはサポートが終了していました。
そのなか、AdobeやYouTubeも参加して2022年に設立したVSO(Veovera Software Organization)が、従来のRTMPを拡張してHEVCやAV1などのコーデックにも対応させたe-RTMP(Enhanced RTMP)をリリースして、YouTubeもいつの間にかHEVCで出力した映像のRTMPS配信に対応をしていたのです。

OBS Studio(Open Broadcaster Software)を使用したRTMP配信では、Speedifyのスピードモード+ストリーミング強化オプションの設定が正しく機能するようになります。
通常時はストリーミングに最適化されたボンディングモードとなり、プライマリ回線の速度だけでは足りない部分をセカンダリ回線が補って、2つの回線を合計した通信速度で映像データの送受信を行うモードになります。
何らかの理由でプライマリ回線での通信が途切れてしまった場合は、セカンダリ回線を使用したデータの送受信量を増やすので、ライブ配信時はフレームドロップを極力抑えてくれる事になります。

もう一つのモードは自動で切り替わる冗長化モードです。

手動設定の冗長化モードは、常時同じ映像データを2つの回線に乗せて送信をしておりましたが、スピードモード+ストリーミング強化オプションの場合は、回線品質に応じて自動で冗長化モードに切り替わり、常にストリーミングに最適なボンディングモードを探りながら通信を行ってくれるようになります。
Speedifyを使用してYouTubeライブ配信をする時は、RTMPSの時に限りスピードモード+ストリーミング強化オプションがまともに使えるようになるのですが、HLSではスピードモードがまともに機能しない事はマニュアルにも記載されておらず、サポートも定型文？の回答なので全く気付きませんでした。
もしOBSを使用したYouTubeのライブ配信で、スピードモード+ストリーミング強化オプションが正しく機能していないと感じた方は、YouTubeのストリーミングプロトコルをRTMPSに切り替えて配信をしてみて下さい。

 

 

2023年 第76回 塩竃みなと祭前夜祭花火大会

【YouTube Live!!】2023年 第76回 塩竃みなと祭前夜祭花火大会
塩竃みなと祭前夜祭花火大会は、UQ MobileのテザリングとUQ Wimax 5Gの2回線でボンディングをいたしました。
例年は、雨か霧で見えなくなる事も多い花火大会で、始まる前に断念する人や途中退場をする人もそこそこ多いのですが、この日は久しぶりの快晴で、会場には足の踏み場も無いくらいにかなり多くの人が訪れていました。
東日本大震災で甚大な被害を受けた地域であった事から、インフラ関係は他地域に比べるとかなり強くしているような印象で、この日も常時5G NRの電波を掴んでいたような状態です。

メイン会場となっている場所での撮影でしたが、主に人が多かったマリンゲート塩釜付近とは別の基地局から電波を拾えていたのもあって、2回線とも良好な状態で通信できました。

2023年 おながわみなと祭り海上花火大会

【ライブ配信】2023年 おながわみなとまつり海上花火大会
おながわみなとまつり海上花火大会に行く前に、UQ WIMAXとは別に楽天モバイルの回線契約とポケットWi-Fiルーターの購入をしてから向かいました。
携帯電話 (MNO) 事業社の中で唯一プラチナバンドに対応していない楽天モバイルは、契約者数が伸び悩んでいるのもあって、人の多い屋外ではその実力？を発揮してくれています。

女川みなとまつりの会場は、復興にぎわい拠点として観光名所にもなっている女川駅前シーパルピア女川もあるおかげで、UQ WiMAX・楽天モバイル共に比較的安定した4G回線での通信が出来ておりました。
待ち合わせのためのメッセージ送信や、花火打ち上げ開始前にオンラインゲームをやっていた人もいて、UQ WIMAXの通信速度が落ちてパケットロスが発生するも、比較的安定していた楽天モバイルの通信回線がそれを補ってくれています。
花火打ち上げ中は、UQ WiMAXで1～5Mbps、楽天モバイルは10Mbps前後の速度で通信が出来ておりましたが、どちらかというとUQ WiMAXは人混みに弱いような印象は受けました。

2023年 酒田花火大会

【ライブ配信】2023年 酒田花火大会 全国二尺玉競技大会
酒田花火大会は、今年の花火観覧で最も安定して通信が行えていた花火大会で、市街地にも近く、会場が5G Sub6のエリア内に入っていたせいか2回線ボンディングをするまでもなかったような状況です。
カメラマンエリアと有料観覧席が少し離れていたのもあるのかもしれませんが、特に回線速度が極端に落ち込む事もありませんでした。

配信が困難だった花火大会

ぎおん柏崎まつり海の大花火大会・・UQモバイルの端末とUQ WiMAXの2回線をボンディングしたため、どちらの回線も常時接続できない状態でした。
長岡まつり大花火大会・・UQ WiMAXと楽天モバイルの2回線でボンディングを行いましたが、2回線共にダウンしたため2日間開催した花火大会の両日ともに配信を直前で取りやめました。
七ヶ浜町町制施行65周年記念花火大会・・塩竃みなとまつりや女川みなとまつりで、被災地のインフラは強くなったとは書きましたが、同じく東日本大震災で被害を受けていたにも関わらず、2回線共に終始安定した通信が行えなかった花火大会です。
神明の花火大会・・こちらも近年人気が出ている花火大会であるのと、町民人口が少ない地域で実施しているイベントなので、こちらも2回線共にアウトでした。

花火配信のまとめ

• デュアルスタックIPv4/IPv6は多分対応しておらず、通信はIPV4のみになっていると思われる。
• 混雑している場所では、スピードモードはほぼ使えず冗長モードでの配信のみで安定。
• 花火大会開始15分から30分前ぐらいが最も接続しにくくなるため、この時間帯にライブ配信を開始するとエラーで接続できなくなり、それ以降もエラーで二度と繋がらなくなる時がある。
• 契約者数が最も少ない楽天モバイルは人混みの中でも安定して通信をしやすく、UQ WiMAXは真っ先に通信がしにくくなるか通信が出来ていてもパケロスが発生しやすくなる。また、5Gのエリア内であっても4Gしか掴まない時がある。

スマートフォン用のプランを一番安くして、パソコンやライブ配信、また車内オーディオの音楽視聴にも通信量無制限で使えるようになるので、幅広いエリアをカバーして移動時の通信に強いWiMAXと、混雑時に輻輳が起きにくい楽天モバイルの2回線契約はオススメです！

Speedifyの有料版を契約する意味はあるのか？

1回線でのライブ配信よりは成功率がかなり高くなっており、特にライブ配信者はSpeedifyの有料版を契約する事による恩恵はあると思われますし、オンラインゲームなどでもパケロス対策や遅延対策にはなるとは思います。
複数回線を契約していて、ライブ配信業務を請け負っていたり、元が取れるような広告収入があるのであれば有料版を契約をしても赤字になるような事は無いでしょう。