トヨタハイブリッド車の補機バッテリーが上がった場合は、救援車のバッテリーからブースターケーブルで繋いで、ハイブリッドシステムを起動する事が出来ますが、HV車が救援車になってガソリンエンジン車などを救援する事は原則出来ません。
でも、全く出来ないかと言うと、ハイブリッド車ならではの装備を使えば出来なくもないので、その方法と救援者になるのがダメな理由について記事にしました。
記事内の目次
トヨタのハイブリッド車ではバッテリー上りの救援はできない・・けど?
ハイブリッド車の補機バッテリーについて
ガソリンエンジン車であれば、エンジンの始動や電装品の電源など、電力を必要としている装備の全てを、エンジンルームに搭載しているバッテリーから電源を供給して、エンジンが回転している間は電圧に応じて、常にオルタネーターで発電をしております。(充電制御車の場合)
バッテリーに電気を蓄えられないほど極端に劣化していない限り、オルタネータが発電した電力をバッテリーに蓄えて、一度エンジンをストップさせたとしても、数日後には再びエンジンを始動させる事が出来るのです。
省燃費性能に優れるハイブリッド車の場合は、従来の鉛バッテリーがハイブリッドシステムの起動と電装品に使われるようになり、エンジンの始動やモーターを駆動するための駆動用メインバッテリーが別に積まれて、2種類のバッテリーが車両全体を支えるようになりました。
エンジン車のオルタネーターで充電されていた鉛バッテリーは、ハイブリッド車の駆動用メインバッテリーから電力が供給されて充電されるようになり、常に補機バッテリーを満充電にしようとすると、駆動用バッテリーを充電するためにエンジンの始動時間が増えてしまいます。
そのため、補機バッテリーは常に満充電になっているわけではなく、電装品の使用に最低限必要な電圧を残して充電を停止し、EV走行を続けてからハイブリッドシステムを停止した時には、一晩で11.2Vを下回っているなんて事も時々あります。
駐車している間は、ドライブレコーダーの駐車監視やディスプレイオーディオ等のメモリー機能などの待機電力に、補機バッテリーに蓄えられた電力が使われ続けるため、常に流れ続ける暗電流に対する耐性はガソリン車よりも極端に低く、HV車の補機バッテリーが上がりやすい理由ってこれなんだと思います。
ハイブリッド車の補機バッテリーが上がった時は?
ガソリンエンジン車などは、一般的にエンジンルーム内に鉛バッテリーが搭載されているのですが、ヤリスハイブリッドの場合は、エンジンルーム内に補機バッテリーがありません。
ハイブリッド車の場合は、エンジンとハイブリッドシステムが占有しているスペースがとても広く、収まらなかった補機バッテリーはリアシート下やラゲッジルームなど、今までとは違う場所に設置されているのです。
その代わりに、右側のリレー&ヒューズボックス内に救援用補機バッテリー端子がありますので、ハイブリッド車のバッテリーが上がって始動できなくなった際は、救援車のバッテリーに繋いだブースターケーブルを救援端子に繋ぎ、マイナス端子に繋いだブースターケーブルはエンジンの金属部品を挟んで始動させます。
これでハイブリッドシステムが起動できたら、補機バッテリーが全く充電されないぐらいまで極端に劣化していない限り、しばらく走行を続ければ十分に充電されます。
90系ヴォクシーハイブリッドの場合は、従来のガソリンエンジン車と同様に、エンジンルーム内に補機バッテリーが搭載されていますので、バッテリーの+端子をブースターケーブルのクリップで挟んで、未塗装の金属部分にマイナス端子を接続します。
これでハイブリッドシステムの起動ができなくなったハブリッド車を再始動させる事ができるのですが、逆にハイブリッド車が救援車になって他車を救えるかと言うと、それは原則出来ないようになっているようなのです。
ハイブリッド車は救援車にはなれないけど・・?
逆にハイブリッド車にブースターケーブルを接続して、バッテリーが上がった他のハイブリッド車やガソリン車を救えるかと言うと、取扱説明書に他車のバッテリー上がりを救援してはいけない注意書きがある場合は出来ません。
バッテリーが上がった車両のエンジンを始動した時に、極端な電圧と電流の変化が生じて故障の原因になってしまう事もあるので、もしやるとすればバッテリーの端子を一旦外して電装品に電気が流れない状態で直接ブースターケーブルを接続するなどの工夫が必要になってきます。
ハイブリッド車は救援車にはとは言われていますが、実はもう一つハイブリッド車ならではの装備を使う手段があるのではないかと思いました。
ハイブリッド車の標準装備になっているアクセサリーコンセントは、100V1500Wの電力を家電製品などに供給できる非常用電源としても利用できるので、ここにジャンプスタート機能付きのバッテリーチャージャーを接続すればHV車でも救援車になれるはずです。
大橋産業のバッテリーチャージャーはハイブリッド車のバッテリー上りに備えて購入した製品ではないのですが、長期間車に乗らなかった時や冬場のバッテリー上りに備えて5年ぐらい前に購入をしておりました。
HV車のAC100Vアクセサリーコンセントの最大消費電力1500Wに対して、大橋産業(BAL)の12V/24Vバッテリー充電器は100V 450Wの消費電力で使用出来るので、延長コードと充電器本体さえあれば他車のバッテリー上りを救えるはずです。
コンパクトジャンプスターターを車内に常備しているのが一番のオススメですが、もし持っていない時は100Vコンセントで使用するバッテリー充電器を持ち出してバッテリーが上がった車両に接続すれば解決ですきます。
長期間車に乗らなかった時のバッテリーの充電のために使用する他にも、劣化したバッテリーを活性化させる回復充電機能もありますので、万が一の備えとして一家に一台バッテリーチャージャーを常備しておくのがオススメです。
ちなみに過去5年間の間に、バッテリーが上がった時とメルカリに2ヶ月しか使わなかったバッテリーを出品した時の2回しか使った事がありません(笑)
大橋産業(Ohashi Sangyo) BAL 充電器 スマートチャージャー 25A 自動車・農機・建設機械など 2708
また、ハイブリッド車のバッテリー上り対策として、コンパクトなジャンプスターターを車内に常備しておくのがオススメです。
自車のバッテリー上りの対策になる他、他車の救援要請が入った時にも、これがあれば予期せぬトラブルに見舞われた人を助ける事が出来るようになります。
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