13年間使用したJINGWAY DP-600Pの故障につき、自作水冷PCのウォーターポンプをGranzonのPWM DDCスタイルに交換をいたしました。
破損の原因は様々ですが、今回の原因として疑わしかったスラッジの蓄積によるインペラの噛み込みを防ぐために、ポンプ交換後にフィルターを装着しました。
記事内の目次
水冷自作PCの水路やポンプの詰まり防止にフィルターを取り付け!
13年間稼働し続けたポンプの事
初めて自作パソコンを製作したのは今から13年前の2011年の事ですが、当時住んでいた蒲生地区の自宅が津波被害を受けて、全ての家財を失った後に動画編集や写真編集をするために購入をしたものとなります。
ミドルタワーケースAntec Ninehundred Twoの内部にIntel core i7 970とASUS RAMPAGE Ⅲ Extreamをベースとしたハードウェアを組み込み、#800鏡面ステンレスボックスの中に水冷ユニット一式を組み込みました。
何故この仕様になったかを説明すると、ただ単にLEDで光るゲーミングPCというものに興味があっただけです。
既に販売が終了していたAntec Nine Hundred用200mmケースファンの羽が吹っ飛んでしまったり、ほぼ使う事が無くなってしまったフロントUSB2.0端子の事もあったため、ポンプが故障する1ヶ月前ぐらいに購入をしたフルタワーケースCooler Master HAF700の内部にハードウェア一式を移植いたしました。
水冷ユニットを一式洗浄してホースと冷却水は交換をしていましたが、ユニット自体は初代自作パソコンを製作した時に購入をした製品をそのまま使用しております。
まさかこんなに長く使えるとは思っていませんでしたが、HAF700のケース内上部に載せているのが、13年間止まる事も無く動き続けていた水冷ウォーターポンプ、JINGWAYのDP-600Pです。
一見すると水槽用のウォーターポンプのようにも見える形状をしていますが、これでもG1/4スレッドのフィッティング取り付け用の入出水口とPWM非対応の3ピンコネクターが取り付けられている水冷パソコン用のパーツなのです。
モーターの回転数は3630RPMで、定格揚程は2メートル、500L/Hの豊富な流量で、発熱したハードウェアを効率よく冷却できるように水を循環させてくれていましたが、もう少しで14年目突入という所で故障しました。
Cooler Master HAF700は、以下の関連記事カードリンクの記事でレビューをしています。
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水冷PCのポンプ故障の原因で考えられる事
ポンプ故障の原因として考えられる理由は様々ですが、水路を全て洗浄した後にクーラントを入れ替えていたため、剥がれかけた汚れやスラッジの塊がポンプに流れてインペラに詰まった事が考えられました。
糞や餌が流れ込む事も想定している水槽用ポンプとは違って、水冷自作パソコン用のウォーターポンプはインペラとハウジングのクリアランスが狭く作られているため、破片やスラッジが流れ込むと止まってしまう確率が高いのです。
モーターの経年劣化で最大回転数が1000rpmも落ち込んでいたため、今回は分解清掃は行わずに、万が一の停止にに備えてスペアパーツとして保管していたGranzonのPWM DDC Style Pumpに交換をしていたのです。
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GranzonのPWM DDC スタイル ポンプに交換後
その日のうちにポンプの交換はできましたが、こちらの製品のセット内容には止水ネジが付属していなかったため、リザーバーからポンプに入る水路のホースを2本に増やして対処し、止水ネジと同時にフィルターの購入をしていました。
ラジエーターやウォーターブロックは洗浄が完全に出来ているとは限らないため、内部に蓄積した汚れがポンプに回らないようにフィルターを購入をしていましたが、水冷PCの水路自体は汚れが蓄積しにくい構造になっているので、あっても無くてもどちらでも良いとは思っています。
筆者の筐体の場合は、13年使用していたラジエーターや水枕を清掃した際に、青錆や汚れが付着していたのを確認できていたため、除去しきれなかった汚れがポンプに回らないようにフィルターを購入をしていました。
BykskiのフィルターB-FIL-CU-V2を開封
今回購入をしたウォータークーリングPC向け水路フィルターは、水冷パーツとして定評があるBykskiのB-FLT-CU-V2となります。
ネコポスサイズの箱の中に袋に入ったフィルターが中国から届きました。
セット内容はB-FLT-CU-V2本体と金網型のフィルターとなりますが、フィルターケースの色はシルバーとブラックの2色から選ぶ事ができます。
金網型のフィルターを取り付けて使用するのかと思ったら、最初からフィルター自体は取り付けられていたので、もう一枚のフィルターはスペア用という事になります。
カバーとダストタンクは別体構造で、フィルターを通過できなかったスラッジや汚れはタンクの中に溜め込まれ、ウォーターポンプのインペラとハウジングの隙間を通り抜けられる程度の小さなスラッジや汚れは通して、圧力損失を最小限に抑えております。
BykskiのフィルターB-FIL-CU-V2を取り付け
浮くような軽い汚れはリザーバー内に溜め込まれて、沈み込みやすい重い汚れはフィルター内で止まるように、リザーバー出水口からポンプ入水口の間にBykskiのフィルターを取り付けて、ポンプへの噛み込みを防止できるようにしました。
クーラントの自重で圧力損失を最小限に抑えられるように、上りではなく、リザーバーからポンプに下るチューブの途中に取り付けをいたしました。
メンテナンス性を考慮して、現段階ではソフトチューブ仕様でまとめておりますが、いずれはAMDのCPUと対応マザーボードに入れ替える予定で、それまでにはポンプに直付け可能なタンクに入れ替える予定では考えております。
その時にハードチューブ仕様にするかもしれないけど、今は水路フィルターを24ピン電源ケーブルににタイラップで固定をしています。
フィルターの使用感とまとめ
詰まるような汚れやスラッジなどは、既に以前使用したポンプの中に詰まりきっていると思うので、現状ではフィルター内に大きな塊が蓄積しているような状況は当然見受けられません。
長く使用しているうちに、クーラントの劣化でラジエーターや水枕が腐食し、その破片が剥がれて水路を辿ってポンプ内に詰まってしまう可能性もあるので、万が一の備えとしてフィルターを取り付けておくとトラブルが減らせるはずです。
冷却水を注入する際にゴミを混入していなければ、フィルターの取り付け自体は不要なのですが、ラジエターや水枕の金属部分の材質やクーラントの品質によっては、腐食または蒸発による結晶化などが詰まりを誘発する原因になってしまうため、濾過装置として水路フィルターを取り付ける事をオススメします。
Amazonでは同型品の販売が行われていませんでしたが、OEM品らしき同型フィルターは販売されていたので、そちらの製品をご紹介しておきます。
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