近年はカメラの周辺機器を日本のメーカーが製造をせずに、海外のメーカーが販売している周辺機器を日本国内の店舗やオンラインショッピングで購入する機会が増えてきました。しかし、今回は日本国内では販売していない商品を購入するべく、生まれて初めての個人輸入で取り寄せてみましたので、注文方法から貨物の引き取りまでの一部始終を記事にさせていただきます。
記事内の目次
個人輸入とは?
個人輸入についてはっきりとした定義はありませんが、一般的には「外国の製品を個人で使用することを目的として、海外の通信販売会社、小売店、メーカーなどから、個人が直接購入すること」といわれています。
個人輸入の形態としては、
- 輸入者自身が購入したい品物を直接、外国の通信販売会社、小売店、メーカーなどに注文して、そこから直接購入する方法
- 輸入代行業者に注文して、その代行業者を通じて輸入する方法
などがあります。
また、海外からの輸送方法については、
- 国際郵便を利用する方法
- 国際宅配便を利用する方法
- 一般貨物として、船便又は航空便を利用する方法
などがあります。
出展:税関のウェブサイトより
つまり、今回の私の目的のように、日本国内で取り扱っていない商品を個人の使用を目的に海外から取り寄せる事を「個人輸入」と呼ぶのが一般的で、販売目的であれば輸入代行業者や販売代理店などと呼ばれているようです。
日本国内には輸入代行サービスもあるのですが、手数料や通関代行料も含めると購入した商品と変わらないぐらいのお金を取られる事もあるので、安く済ませたいなら個人輸入の方が断然お得になります。
今回は私も初めて個人輸入に挑戦し、商品が手元に届くまで冷や冷やしながら荷物追跡サイトを見守っておりましたが、荷物の行き先がなかなか面白かったので、商品ぼ注文方法から荷物の追跡、手元に届くまでの全てを解説させていただきますので、海外通販を利用した時の参考として読んでいただければ幸いです。
また、海外でカメラ内OLPFを製造販売しているRAWLITEからBMPCC6K用IRカットOLPFフィルターを輸入した際は、DHLの航空便での空輸となりましたので、購入から手元に届くまでの様子は以下の関連記事カードリンクからご覧いただけます。
オランダのカメラ用品販売業者RAWLITEにBMPCC6K用OLPF+IRカットフィルターを注文してから、DHLで国際配送をし、日本に届くまでの日数や輸入関税の支払いについて、注文時の住所や電話番号の記入方法などを記事にしました。 これから個人輸入で海外から商品を取り寄せる予定がある方のお役に立て...
商品の購入と住所の入力方法
購入した商品について
4-AxisやZ-Axis Dual Handheld Gripなどで検索するといろいろなメーカーから販売している製品がヒットしますが、通常3つの軸で手振れを補正するジンバルスタビライザーに縦揺れを抑える4つ目の軸を追加するグリップのような撮影補助器具が縦軸スタビライズハンドルグリップです。
ジンバル本体のグリップを挟んで固定する製品がほとんどですが、DJI純正デュアルハンドルキットのNATO互換レールにハンドルを取り付けたかったのと、頭でっかちなBMPCC6KとRONIN-S本体の重量バランスを考えてなるべく上部で固定したかったので、NATO互換クイックリリースで固定できる商品を探しておりました。
検索すれば他にも同様の製品が出てくるのだと思われますが、今回特に目についたのがCAME-TVという映像撮影周辺機器を販売しているメーカーの商品でした。
オンラインショップでの個人情報入力方法
自分の個人情報ではなく、龍が如くの小野ミチオを例にして英語で入力してみました。(注文した時は当然自分の氏名です。)
龍が如くシリーズを知っている人なら分かる尾道のゆるキャラの名前で、中に東城会四代目が入って渋い声で喋っているやつです(笑)
まず氏名の入力項目ですが、Last Nameという項目が日本における名前の部分にあたりますので、この例ではミチオをローマ字表記にして「Michio」と入力します。
First Nameは日本での苗字に当たる部分ですので、小野であればローマ字表記でOnoと入力して下さい。
ShiとSiの違いやChiとtiの書き方の違いなどもありますが、海外の運送事業者と提携している日本の配送業者が理解できれば大丈夫なのと、フリガナ表記での呼び方が配送先リストに保存してあるはずなので、ローマ字表記でふりがなを検索出来て住所もざっくり一致していれば大丈夫です。
Contry/Regionが国籍となりますので、日本の場合はJapanまたは日本語表記があれば日本をリストの中から選択して下さい。
Postal Codeは郵便番号ですので、荷物を受け取る予定の配送先または自宅の郵便番号を入力して下さい。
ここからが最も重要な部分です。
日本国内で住所を書くときは、国・県・市・区・番地の順番で書いていきますが、海外では、番地・区・市・県・国の順番に記入していきます。
尾道市役所であれば、住所が「〒722-8501 広島県尾道市久保1丁目15−1」となりますが、海外向けにこの住所を書く場合は、「1-15-1 Kubo Onomichi-shi Hiroshima(Hiroshima-kenまたはHiroshima Prefecture)」と入力します。
住所の中に区が入る場合はWardやsectionのような海外における表記を使用せずに、日本での表記と同じ〇〇-ku、市町村であれば〇〇-shi・〇〇-machi(cho)・〇〇-mura(son)、〇〇郡は〇〇-gunと入力して下さい。
字が入る住所の場合は、入れても入れなくても届くようなので、高舘吉田字〇〇1-1 ××マンション103号室であれば、#103 ××mansion 1-1 〇〇 Takadateyoshidaまたは #103 ××mansion 1-1 〇〇 aza Takadateyoshidaのどちらでも大丈夫です。
輸入代行業者を挟んだ際には全て日本語で記載する入力項目だったのに、代行業者か発送元が勝手に母国語に翻訳をしてしまい、滅茶苦茶な順番のローマ字表記になってしまった場合でも無事に届いていた前例もあるので、ある程度は配送業者の方で検索できるデータベースがあるのではないかと思われます。
電話番号は、日本で使用する番号とほとんど変わらないのですが、一番最初に日本の国番号である+81を付けなければいけません。
日本国内の配送業者だけではなく、販売元や日本国内までの配送業者が理解できる形式じゃなければいけないので、090-1234-5678であれば、国番号の+81を付けて+8190-1234-5678と入力します。
国番号を付ける場合は、携帯電話・固定電話共に一番最初のゼロを省いた形式で入力をするのが、海外事業者から商品を購入する際の基本的な形式となります。
発送から荷物が到着するまで
香港から関西国際空港経由で成田国際空港へ
販売元から発送のメールが届いてから荷物を追跡して記録していたのですが、これが直行ではない変わったルートで届けられていたようです。
CAME-TVというメーカーはDHLかFedexのどちらかを使って国際配送をしているようですが、今回の輸送の際はFedexの貨物航空便を使用した国際配送となりました。
注文してから3日以内に発送する旨が記載されていたのですが、約1日と4時間経過後に貨物情報がフェデックスに送信されて、翌日には香港の元郎区にあるフェデックス営業所で集荷し、その後LANTAU ISLAND HKから日本に向けて空輸されていました。
LANTAU ISLANDとは、ランタオ島と呼ばれる香港最大の島の事で、この島には貨物取扱量が世界一となっている香港国際空港(香港國際機場)があり、敷地内のアジア航空貨物ターミナル内にあるフェデックスステーションから世界各国に向けて荷物を輸送します。
翌日早朝には日本にフェデックス・エクスプレスの貨物航空便が到着していましたが、成田国際空港を示すNARITA-SHI JPではなく、関西国際空港がある大阪府泉南市(SENNAN-SHI JP)に到着。
香港国際空港発、関西空港経由の成田国際空港行きとなりましたが、その日の早朝に出発する便ではなく、一日経過後のFX5324便で成田に向けて出発をしました。
成田国際空港に到着してからは割とスムーズに仕分け作業と通関手続きが進み、日本国内に到着してから1時間後には国際輸送許可-輸入の表示に変わりましたが、その日の夕方16:07分にTOKYO-KOUTOU-KU JPに輸送されていたので、東京都江東区にある有明ワールドサービスセンターから、国内の配送を受け持つ認可済み配送事業者に引き渡された事になります。
認可済み配送事業者は日本郵便
宮城県内には仙台南トラックターミナルの株式会社首都圏物流・仙台センター内にフェデックスの仙台営業所にあたる仙台ワールドセンターがありますが、国内配送を受け持ったのは日本郵便で、翌日の9時前には自宅に荷物が届いておりました。
5月18日に業者から発送し、2日後には関空に一度到着、翌日の早朝便で成田国際空港に到着してから通関と国内の認可済み配送事業者への引き渡しが行われていたので、香港からたった4日での国際配送となりました。
いかにも中国から荷物が届けられたと思わせられるようなシワが入っている箱で届きましたが、購入をしたCAME-TVの縦軸スタビライズデュアルハンドルは緩衝材に包まれて綺麗な状態でした。
FedEx Express BOEING 777-200F Landing to Tokyo Narita Int’l Airport
フェデックスと言えば尾翼にエンジンが取り付けられている3発機のMD-11Fを運航している数少ない航空業者だと思いますが、これからはボーイング777Fが主流になっていくんだろうなぁ。
トライスターとかMD-11とか変わり者みたいな機体がすごく好きなんですけどね。
まとめ
個人輸入は輸入代行業者を挟まない配送方法になっているため、輸入代行手数料が請求されない配送料のみの請求金額になるのですが、デメリットとしては商品の不着や手元に届いた後に不具合が発生しても、全て自分で対応しなければいけません。
実際に今回購入した商品にも左右でスプリングの強度にバラつきはありましたが、調整範囲内に収まっていたので返品するまでの不具合ではありませんでした。
しかし、許容範囲内に収まらないぐらいの不具合が発生してしまえば、販売元の母国語でやり取りをしなければいけないのと、返品となれば国際発送の手続きを自身でしなければいけないリスクもあります。
また、今回の場合は輸入関税のかからない製品の輸入となりましたが、輸入関税の支払いが生じた場合はフェデックスが立て替えて支払いをし、特別取扱手数料として請求されます。
その際は、フェデックスの日本法人であるフェデラルエクスプレスジャパン合同会社から、コンビニ支払い用紙が入った封筒が後日送られてきます。
DHLの場合は、輸入関税がかかると分かった時点で、メールに記載されているリンクからオンライン決済または、DHLカスタマーサービスに電話またはお問い合わせ後に、荷物の受け取り時に配送業者に支払う方法も選択可能なので、手続きとしてはフェデックスの方が手間が少ないのかもしれません。
オランダのカメラ用品販売業者RAWLITEにBMPCC6K用OLPF+IRカットフィルターを注文してから、DHLで国際配送をし、日本に届くまでの日数や輸入関税の支払いについて、注文時の住所や電話番号の記入方法などを記事にしました。 これから個人輸入で海外から商品を取り寄せる予定がある方のお役に立て...
今回個人輸入で取り寄せたジンバル用スプリングハンドルはこちらの記事で紹介しております。
ジンバル撮影時の縦揺れを減らしてブレの少ない滑らかな動きを実現するDJI RONIN S/RSC2/RS2対応CAME-TVのZ-Axisデュアル・アジャスタブル・スプリング・ハンドル(Dual Adjustable Spring Handles)を個人輸入で購入したので、使用感やフィッティングにつ...
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