宮城県富谷市の富谷市民俗ギャラリーは、2018年7月にオープンした富谷市まちづくり交流プラザ「TOMI+」の3階にある施設で、富谷市の歴史を知る事ができる貴重な資料や市内60ヵ所の遺跡から出土した埋蔵文化財を展示しています。
記事内の目次
富谷市民俗ギャラリーで縄文時代から続く富谷の歴史を知ろう
富谷市まちづくり産業交流プラザ「TOMI+」とは?
宮城県富谷市の富谷市まちづくり産業交流プラザ「TOMI+」は、旧富谷町役場を改修工事して2018年7月1日にオープンした複合型施設です。
新たな起業家の発掘やコミュニティの輪を創る地方創生プラットフォームとしてデビューし、1階は地場産品の販売や市民交流の場として、2階は起業・創業家らの貸オフィスやワークスペースなどが入居します。
今回足を運んだのは、3階にある「富谷市民俗ギャラリー」ですが、一体どのような施設であるのかを紹介していきます。
富谷の歴史を知る事ができる富谷市民俗ギャラリーとは?
宮城県富谷市は60ヵ所を超える遺跡が発見された町で、古くは縄文時代から人が住み始めたとされる出土品も見つかっています。
江戸時代には、七北田宿と吉岡宿の中間地点となった奥州街道の宿場町である富谷宿として栄えた歴史も持ち、縄文時代から現在に至る歴史の全てが富谷市民俗ギャラリーに集められています。
旧石器・縄文時代の石器の原石や発掘した土器も触る事ができる体験コーナー
入口から入ると富谷市内の遺跡から発掘した土器や、2000年以上前の旧石器・縄文時代に使用したとされる石器が展示されているコーナーがあります。
こちらでは実際に手で触る事が出来るのですが、頭の中で思い描いていた土器や石器とは違う触り心地に驚かされます。
考古学コーナーでは、遺跡から発掘した歴史的出土品を展示
富谷市内各所の遺跡から発掘した歴史的出土品が展示してあるコーナーでは、縄文時代や江戸時代など様々な土器や銭貨がショーケースの中で大切に展示されています。
イノシシの形をした土製品は2000年前~3000年前の縄文時代に作られた物であるとされている大変貴重な出土品で、全国的にも当時の狩猟対象であったイノシシの土製品が多く見つかっており、儀礼的なものに使用していたと考えられているそうです。
中世から近世にかけては梵字が使用された形跡が残された出土品も展示
インドから中国に伝わり、それを日本に持ち帰ったとされる梵字が彫られた出土品も発見されているので、仏教系の寺社仏閣があったのでしょうか?これは実際に富谷市民俗ギャラリーで見てみると答えがわかるかもしれませんね。
室町時代のものとされる宝剣も展示。元々は柄(持つ所)や切羽が付いていたような形跡が残る穴も開けられているようなので、朽ち果ててしまいそうになっていた所を磨いて展示しているのかもしれません。
富谷市内にあった2つの小学校
現在も残る富谷小学校の校旗と、富谷小学校と統合した事によって廃校となった西成田小学校の校旗です。富谷市民俗ギャラリーでは2つの学校の歴史と現在も残されている校舎の姿についても知る事ができます。
学校自体は無くなりましたが、現在は西成田コミュニティセンターとして、廃校になった西成田小学校の校舎をそのまま利用しているようです。
近代・現代コーナーでは富谷の街を支えた産業の展示も
近代から現代コーナーでは、富谷を支えた農業・養蚕・林業の産業が展示されています。
ここまで書いたのはほんの一部で、他にも富谷市にまつわる様々なものが展示されていますので、是非一度足を運んで富谷の歴史を感じていただきたいと思います。
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富谷市民俗ギャラリー 場所・駐車場・料金情報
所在地 | 東北地方|〒981-3311 宮城県黒川郡富谷市富谷新町95 富谷市まちづくり交流プラザ「TOMI+」 |
営業時間 | 9:30~16:30(休館日は月曜日、祝日の場合は翌日休館) |
料金 | 富谷市民は無料 市外の方は大人・一般100円 高校生50円 小学生・中学生は無料 |
駐車場 | 無料 19台 しんまちめぐり駐車場・しんまち公園駐車場も利用可 |
交通アクセス | 東北自動車道 泉IC・大和ICから車で10分 仙台北部道路 富谷ICから車で5分 |
マップコード | 110 512 452*20(TOMI+) |
関連ウェブサイト | 富谷市ウェブサイト |
※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は公式ホームページ等でご確認下さい。
また、本記事に記載されている写真や本文の無断転載・無断使用を禁止いたします。
なお、この施設においては一部撮影禁止となる展示物もありますので、ご注意下さい。
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