次のチャンスは332年後となる442年ぶりの天体ショーとして日本各地で観測する事が出来た2022年11月8日の皆既月食と天王星食の様子を快晴の宮城県内でも観測する事が出来ましたので、その時の様子を写真と動画でご紹介します。
記事内の目次
皆既月食・天王星食(2022年11月)
442年ぶりの天体ショーとは何か?
出典: 国立天文台
満月が地球の影に入って太陽の光が届きにくくなる現象が皆既月食ですが、部分月食においてはほぼ毎年、皆既月食においては1年から3年周期で比較的多く見る事が出来る現象です。
今回珍しかったのは、皆既月食と同時に月の影に惑星が隠されてしまう惑星食を観測する事が出来る事で、前回この現象を観測する事が出来たのは、戦国武将の織田信長が活躍していた安土桃山時代の1580年以来442年ぶりとの事。
その際に観測できたのは土星食であったそうで、次に皆既月食と惑星食を同時に観測できるのが、322年後の2344年に起こると予測されている土星食なのだそうです。
快晴の夜空の元で観測できた皆既月食
スマホで撮影したのでブレブレですが、皆既月食はBlackmagic Pocket Cinema Camera 6KとSIGMA APO 50-500mmレンズで撮影しました。イメージセンサーのサイズがスーパー35mmなので、35mm換算で約650mmの超望遠域で撮影ができます。
そして4Kサイズにクロップしたとしても、ほとんど解像度が失われないのもメリットとなり、また13ストップのハイダイナミックレンジで撮影が可能なRAWで撮影が出来る事から、明暗差が激しくなる皆既状態直前の状態でも白飛びせずに、白く輝く部分と赤銅色に光る部分を同時に撮影する事が出来るのです。
時間を間違えていたせいもあるのですが、このカメラは準備をするまでとても時間がかかります。
撮影を開始した時点でここまで欠けてしまいました。
長回しに向かないカメラなので、ANDYCINE VマウントバッテリープレートとNP-Fバッテリーを2個つけられるNeewer NP-Fバッテリー Vマウントバッテリーコンバータは重宝します。
ちなみに並列接続ではなく、直列で電圧をVマウントバッテリーと同等まで上げる製品なのですが、7.2Vや12VのDC出力や5VのUSB Type-A出力も可能なので、様々なカメラに使用する事が出来ます。
今回の皆既月食では約3時間30分ほど撮影をしましたが、バッテリーを一度も交換せずに撮影をする事が出来ました。
月が赤銅色に光る皆既状態を経て皆既食が終わった直後の20時44分頃に天王星食が始まります。
天体ショーとしては少々地味に感じますが、この状態を次に見れるのが332年後となるので、この光景をしっかりと目に焼き付けておきました。
皆既状態が終わって徐々に月が明るくなり始めると、天王星はすっかり月の影に隠れています。
撮影的にも明暗差が大きいこの時間帯は、カメラのイメージセンサーの性能に左右される時間帯です。
欠けていた月がほぼ満月の状態となり撮影は終わりにしましたが、次の部分月食は2023年の10月29日、皆既月食においては2025年9月8日と予測されています。
2022年11月の皆既月食の映像
【4K UHD】皆既月食✕天王星食 2022年11月8日 【442年ぶりの天体ショー!次は322年後!】
18時20分頃から21時50分頃まで撮影した皆既月食の映像を約36分間にまで短縮した映像をYouTubeにアップロードいたしました。
時間の経過とともに徐々に移り変わる月の満ち欠けの様子をお楽しみ下さい。
ちなみに皆既状態で、月の前を何度も流れる人工衛星のようなもの、何かわかる方がいたら教えて下さい。
2022年11月8日の皆既月食のデータ
出典: 国立天文台
- 部分食の始まり 18時9分
- 皆既食の始まり 19時16分
- 食の最大 19時59分
- 皆既食の終わり 20時42分
- 天王星食の始まり 20時44分(仙台)
- 天王星食の終わり 21時31分(仙台)
- 部分食の終わり 21時49分
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