つつじ寺の愛称で九州地方の観光名所となっている、佐賀県三養基郡基山町の大興善寺 契園です。
一番の見どころである「一目一万本」は、数え切れない程にツツジの花が密集して咲く絶景スポットで、園内全体では約5万本の躑躅の花々が咲き誇り、神様が契をばれたという伝説が由来となった契山は、縁結びスポットとして「恋人の聖地」にも認定されています。
記事内の目次
九州地方の花の名所 大興善寺契園のつつじ
大興善寺とは?
大興善寺は佐賀県三養基郡基山町に所在する天台宗の寺院で、始まりは十一面観世音菩薩を安置したと言われる約1300年前とされています。
1200年前には無量寿院を称する仏教寺院でしたが845年(承知2年)の火災に巻き込まれて焼失してしまい、その12年後となる承和14年には慈覚大師(円仁和尚)によってこ寺院は再興されました。
長い歴史を持つ大興善寺の名は火災からの再興時に慈覚大師によって付けられた名であるとされていて、大師が修行を重ねたと言われる中国の陝西省西安市にある大興善寺の名がそのまま使われているそうです。
大興善寺はつつじ寺へ
1920年に第96代住職となった神原玄祐師が大興善寺を離れて滋賀県の比叡山中学に進学した際に、華道家元四十四世 池坊専威と親交を深めていくと共に、美しい花の世界に魅了されていきました。 池坊師は大興善寺の住職となった神原氏に大興善寺の裏山にツツジの花を植樹する構想を伝え、それを実現したのが現在の「契園」の元となった「つつじ園」であるとされています。
写真で見る石段はそんなに長くないようにも見えますが、実際にはかなり長くて急な階段ですのでご注意を。杖の貸し出しも行っていますし、右側からは階段を登らないルートもありますので、登る自信が無い方はそちらから先に進んだ方が良いと思います。
契園のシンボル 八万四千塔最初の塔
現在は「大興善寺契園」となっている、「つつじ園」が開業したのは1923年頃で、つつじの植樹が始まったのが契園のシンボルとなっている「八万四千塔最初の塔」の場所からとされています。
その後、第二次世界大戦を迎えて戦火は免れたものの、大戦末期の1945年には木材確保のために「つつじ園」周辺の木々が伐採されていくと共に、戦時中の「つつじ園」にあったとされる、松の木から採取した樹脂を軍に提供するために木々に傷を入れた事が要因となって松林が枯れてしまいました。
5年後の1950年に再び「つつじ園」の開発を急ピッチで始め、神原玄祐師が心に描いていた「つつじの花の理想郷」を実現したのが、1970年代に入ってからとされています。
つつじ寺 大興善寺の花の名所 一目一万本
つつじ寺「大興善寺」一番の名所となっている「一目一万本」は一目でたくさんの花々を見れる事を例えて名付けていて、その名のようにパノラマ的に広がる美しい躑躅の花々を一望できる美しさが魅力的な観光スポットになっています。
他にも契園全体では、75000平方メートルの敷地内に約5万本のツツジが咲き、第96代住職が心に描いていた「つつじの花の理想郷」を楽しみに多くの観光客が訪れ、九州地方を代表する花の名所となっています。
また契園がある契山という名称は、神様が契を交わしたと言われる伝説が由来となっていて、ここには思いやりや感謝を意味する「おかげさま」の精神が存在する事から、縁結びスポットとして「恋人の聖地」にも認定されました。
契園は山の斜面にあり階段も少々きつく感じますが、杖の無料貸し出しも行っています。一番の見どころとなる「一目一万本」まではそれなりに距離もありますが、あまりの美しさに感動してしまいそうになると思いますので是非訪れてみてはいかがでしょうか?
大興善寺 契園 関連動画
日本の美しい風景 九州つつじ寺 大興善寺 契園
2015年に撮影をした映像ですが、色調補正と編集を行って再公開しました。
大興善寺契園の全体の美しさや見どころなどををこの動画一本でお楽しみいただけますので、ご視聴いただければ幸いです。
大興善寺契園 駐車場・料金情報
所在地 | 九州地方/佐賀県三養基郡基山町園部3628 |
開園時間 | 8:30~日没まで |
料金 | 大人500円/小・中学生300円 |
駐車場 | 700台(大駐車場) |
交通機関 | JR基山駅下車/臨時バスの運行あり |
マップコード | 419 044 113*83 |
関連ウェブサイト | 大興善寺 |
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