新型90系ヴォクシーハイブリッドの購入にあたって割と重要視していたトヨタのハイブリッド車に搭載されているAC100Vのアクセサリーコンセントは、最大で1500Wまでの電化製品を使用出来るだけではなく、非常時給電モードを使用すれば、落雷や震災のような災害が起こっても住宅の家電製品に電力を供給する発電車としても使用できます。
今回は車中泊や災害時にも役立つハイブリッド車の100Vコンセントについて記事にしました。
記事内の目次
トヨタのハイブリッド車に搭載している100V1500W給電用コンセントが凄く便利だった!
東日本大震災でも活躍したハイブリッドカー
ハイブリッド車の需要が急速に高まったのは、近年のガソリン価格高騰が理由のひとつですが、その前に活躍したのが2011年3月11日に発生した東日本大震災です。
筆者は震災当時に仙台市の蒲生地区という場所に住んでおりましたが、仙台港のすぐ隣にある地域でしたので震災発生後は自宅が津波で浸水して全壊となったのです。
当時は津波被害を受けなかった内陸側の職場で仕事中だったため、近くに駐車していた車だけはなんとか残りましたが、それ以外の家財は全て水没して、使えそうな物はほとんど残っていませんでした。
津波で浸水して沿岸部を中心にライフラインの全てが停止していた地域もありましたが、実家は名取市の内陸部にあったのと、元々都市ガスが供給されない地区でもあったため、停止していたのは幸い電力のみでした。
アウトドアやキャンプの経験があったため、電気が止まっていても暗い事とスマホの充電が出来ない事以外はさほど困らなかったのですが、オール電化にした家屋に住んでいる人はご近所を頼りにしないと生活できる状態ではなかったらしい。
震災時はハイブリッド車があまり普及していない状況ではありましたが、発電機を所有している家庭と当時唯一AC100Vのコンセントを搭載していたエスティマハイブリッドを所有していた家庭は電力の確保が出来ており、またトヨタ本社を主体に災害対応用のエスティマHVを出動させていた話も伝説のようになりました。
トヨタ車でAC100Vのコンセントが搭載されるようになったのは、震災時のエスティマハイブリッドの付加価値がきっかけではありますが、災害時の対応力に目をつけて日産や三菱もハイブリッド車やPHEV車に電力供給用のコンセントを標準装備するようになったのです。
2022年のおながわ秋の収穫祭で特務機関NERV(ゲヒルン株式会社)が、災害対策車両として導入したエクリプスクロスとアウトランダーPHEVで災害対応のデモンストレーションを行っていた事に目を付けてアウトランダーPHEVが第一候補になりましたが、普段の利便性や燃費を考慮して結局ヴォクシーハイブリッドに落ち着きました。
特務機関NERV防災アプリの代表様と!!
グダグダとお話して付きまとってすみませんでした🥲
最高のご褒美第1弾でした!
凄く優しい方で、為になる話を聞かせて貰えました!
皆、 #特務機関NERV防災 アプリ入れましょう!
私はサポーターズです… pic.twitter.com/MLWPFbk09m— 保護犬猫リュウ.めんめ まま@Japan-videography (@Ryunosuke_R4_51) October 23, 2022
相方とゲヒルン代表の石森さんが元々エヴァ好きで、だいぶ話が盛り上がっておりましたが、NERVの災害対策はかなり参考にして、万が一の災害発生時は災害対策車両としても活用できるように手を加えております。
100Vアクセサリーコンセントで電化製品を使用してみました
火を使わずに車内でも安全に調理ができるIHクッキングヒーターの直置きは精神衛生上良くないので、DCMのアルミフォールディングテーブルの上にIHクッキングヒーターを置いておりますが、多彩なシートアレンジが可能な90系ノアとヴォクシーはシートを格納してテーブルを好きな場所に置く事も出来るから便利です。
トヨタ車のアクセサリーコンセントは、レディー状態(スタンバイ状態)や走行時に、運転席下側パネルに付いているAC100Vアクセサリーコンセントのスイッチを1度押すだけで起動させる事が可能です。
IHクッキングヒーターは停車時のみの使用を前提にして設置していますが、セカンドシート前に設置している空気清浄機は走行中も一度も止まらず稼働させ続ける事が出来ましたので、走行と停車を繰り返したとしても電力の供給が途切れない事が分かりました。
READY状態(スタンバイ状態)でIHクッキングヒーターを最大出力で稼働させた場合も、一度も電源が遮断される事が無いままお湯を沸騰させる事は出来ましたが、使用する電力量が上がった分、エンジンが始動して駆動用バッテリーを充電するペースは早くなります。
非常時給電モードの使い方
1.非常時給電モードは、レディー状態(スタンバイ状態)とは操作方法が変わり、ブレーキペダルを踏まない状態でパワースイッチを2回押し、メーターパネル内のREADYインジケーターが点灯していない状態である事を確認します。
2.次に運転席右下の100Vスイッチを3回連続で押して、AC100Vスイッチのランプの点灯とマルチインフォメーションディスプレイに非常時給電モードの注意書きが表示された事を確認できれば、非常時給電システムの起動が完了です。
100Vスイッチを3回押す際は、1秒以上間隔が空かないように押さないと起動できなかったり、4回押してしまうと一度起動した非常時給電システムをキャンセルしてしまう操作になってしまう事にはご注意下さい。
レディー状態と非常時給電システムが起動している状態の違いはというと、車両を動かすことが出来ない事以外は、どちらも同じ車載電装品が使用出来る状態になっているので、多分消費電力はほとんど変わらないのだと思います。
また、非常時給電モードを使用している最中であっても、夜間はオートライトが機能したままになっておりますので、暗くなってから自動で点灯したヘッドライトをオフにする必要があります。
非常時給電モードは通常時のAC100Vアクセサリーコンセントを使用している時と同様に、駆動用バッテリーに蓄電をした電力を使用して給電をしているため、駆動用バッテリーの残量が少なくなってくると、自動的にエンジンを始動させて充電を行います。
そのため、車庫内などの換気状態が悪い場所で非常時給電モードを使用すると、排気ガスが充満して中毒症状などを引き起こしてしまう可能性がある事には注意が必要です。
災害時等で電力が使用出来ない時には、ヴォクシーハイブリッドを電源車としても活用できるようになっていますが、ガソリン満タン時に非常時給電モードを使用すると、400Wの電化製品を連続で使用した際に最大で6日間連続で電力を供給し、1500Wの電力をフルに使うのであれば連続3日程度が目安になるようです。
東日本大震災発生時は3日後に80%の地域で電力が復旧し、8日後には94%の地域で停電が解消されていましたので、400Wの電力を連続使用するのであれば、ほとんどの地域でヴォクシーハイブリッドを非常用電源車として活用している間に、復旧が見込まれるという事になります。
アース線付の電化製品は必ずリアのコンセントを使用
ラゲッジスペースに標準装備となっているAC100Vアクセサリーコンセントの横には、アース線を取り付けられるアース端子が備えられています。
アース線は、デスクトップパソコンの他、水場で濡れた手で触る事が予見される冷蔵庫や洗濯機などで、感電防止のために接続するためのコードとなっておりますので、これらの電化製品を使用する際は、ラゲッジスペースのコンセントを使用してアース線を接続するようにしておきましょう。
また、3本のプラグが出ているアース端子付きコンセントは、トヨタのハイブリッド車に取り付けられている2Pコンセントに付けられないようになっておりますので、その際は3P→2P変換アダプタを使用して車両側アース端子にアース線を接続すれば対応が可能です。
弁当などを放置できない夏場は特に便利です。
弁当などの調理済み食品や生鮮食品をお放置する事が出来ない夏場は、水さえあれば調理ができるインスタントラーメンやカップラーメンのお湯を沸かすのにとても便利ですし、郊外や花火大会終了後に食事をする場所が無い時に困る事が無くなりました。
夜遅くなると、すき屋か吉野家しか空いている店が無い時もあるので、飲食店を探すために無駄に走らなくても良くなったのも、気持ち的に楽になりました。
行動パターンが特殊で、普段使いとしては参考にならないかもしれませんが、是非100Vアクセサリーコンセントが標準装備となっているハイブリッド車の便利さと災害対応力を、この記事で感じていただければ幸いです。
バッテリー残量5でスタートして1400Wで1リットルのお湯を沸かすのに5分かかり、お湯が沸いた直後に充電をするために1度エンジンが始動するのみでしたが、オートキャンプなどで夜遅くに電力を使用するとエンジンが始動した時の音が周囲の迷惑になりそうなので、あまり使用しない方が良さそう。
もし車中泊やアウトドアで電源を使用する機会が多いのであれば、1500Wのポータブル電源の方が静かですし総合的に見るとお得になるのかもしれませんが、災害時の万が一の備えとしてハイブリッド車を1台所有していた方が、それが命綱となる事もあるのではないかと思います。
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