秋田県湯沢市の小安峡大噴湯は、小安峡温泉の側を流れる皆瀬川上流にあるV字型の峡谷で、高さ60mの断崖絶壁と自然が織り成す絶景が楽しめる観光名所です。
また階段状の遊歩道を降りると100度近い蒸気が岩壁から噴き出す珍しい光景や秋には美しい紅葉も観賞出来ます。
記事内の目次
小安峡大噴湯の概要
秋田県湯沢市の小安峡(おやすきょう)は、雄物川の支流である皆瀬川の水流が刻んだ高さ60メートルにもなるV字型峡谷と自然豊かな景色が見どころとなっている観光スポットで、秋には紅葉の名所としても人気があります。
また小安峡には遊歩道が整備されていて、長い階段を下ると高さ60メートルの岩壁から高温の蒸気が轟音と共に噴き出す「小安峡大噴湯」まで行く事が出来ます。
何故小安峡では高温の蒸気が噴き出しているのか?
それは通常マグマだまりなどの地熱によって熱せられた地下水が地熱貯留層と呼ばれる部分に蓄えられますが、小安峡大噴湯では地熱貯留層の亀裂が皆瀬川沿いの断崖絶壁から露出しているため、そこから高温の蒸気が噴き出すという世界でも珍しい現象なのだそうです。
小安峡大噴湯の遊歩道入り口は2か所
小安峡の遊歩道へ降りる階段の1ヶ所は、小安峡大駐車場から道路を挟んだ向かい側にあります。
ほとんどの観光客はこちら側から降りる事が多く、緩やかな傾斜で作られた長めの階段が皆瀬川沿いまで続きます。
もう1ヶ所の入り口が皆瀬川上流側に位置する兼子商店噴湯店隣にある階段です。
皆瀬川から地上までの高低差が大きくなっているため、傾斜が急な階段を上り続けなければいけません。
一方通行にするような規制が無く、どちらからでも大噴湯に行けるようになっていますが、ルート内の全ての風景を見たいという方は、上流側から降りて下流側から登るルートがオススメです。
どちらから入るにしても、信号の無い見通しの悪い道路を横断しなくてはいけないので、往来する車両には気をつけなくてはいけません。
渓谷下の遊歩道に繋がる2か所の階段
小安峡大駐車場側の遊歩道入口を進むと、雄大な自然の中で生い茂る植物を眺められる、緩やかで長い階段が続きます。
上流側よりも足腰への負担が少ない落差になっているため、上る時はこちら側の方が楽に戻れます。
上流側の兼子商店側から降りる階段は、一直線に続く傾斜がきつくて長い階段になっているため、こちら側から降りて反対にある小安峡大駐車場側から登るか、小安峡大噴湯を見たら小安峡大駐車場側に引き返すのがオススメです。
また、介助者付きでも車いすの使用が不可能で、足腰の弱っている方や不自由な方は階段の昇り降りも難しいかと思います。
湯気が立ち上がる皆瀬川沿いに続く遊歩道
遊歩道を降りると高さ60メートルの断崖絶壁と穏やかな流れの皆瀬川を眺められる平坦な遊歩道が整備されており、ゆったりとした川の流れや岩壁から蒸気が噴出している風景を眺めながら散策をする事ができます。
轟音と共に噴き出す高温の蒸気はド迫力!
皆瀬川沿いの遊歩道まで降りると、断崖絶壁の岩壁から小安峡の源泉でもある98度にも達した高温の水蒸気が轟音と共に噴き出しています。
離れた場所では熱さを感じませんが、岩壁の湯溜りに手を入れるとかなり熱く感じるので、火傷に注意です。
この場所で記念写真を撮ろうとするとカメラのレンズが一瞬で曇ってしまうので、少し離れた場所からズーム倍率を上げてシャッターを切った方が良いでしょう。
下から河原湯橋を見上げると峡谷の深さを感じます
階段を下りている時点ではあまり深さを感じないかもしれませんが、小安峡大噴湯の上を見上げると、小安峡大駐車場正面入口と上流の兼子商店側入口の中間地点にある河原湯橋が見えて、水流によって長年かけて削り取られた断崖絶壁の岩壁の高さを感じられると思います。
河原湯橋からは小安峡の絶景も眺められる
小安峡に架けられている河原湯橋からは、落差60メートルの崖で生い茂る緑豊かな小安峡全体の景色を眺められます。
秋田県湯沢市内だけではなく、宮城県栗原市への旅行先からも近く、初夏の新緑の他、秋には紅葉が美しい絶景スポットにもなっておりますので、自然風景が好きな方にはとても楽しめる観光スポットかと思います。
小安峡大噴湯の散策映像
小安峡大噴湯の紅葉 秋田県湯沢市小安峡温泉の風景 (YouTubeより)
2020年に撮影した紅葉の映像です。皆瀬川の急流が長年にわたって作り上げてきた自然の造形美と地球の鼓動を感じる小安峡大噴湯の風景を是非映像でもお楽しみ下さい。
小安峡大噴湯 所在地や交通アクセス情報
所在地 | 東北地方/秋田県湯沢市皆瀬湯元5-1 |
時間 | 24時間 |
駐車場 | 無料 |
交通アクセス | JR 奥羽本線 湯沢駅からバスで70分 |
マップコード | 656 004 831*04 |
関連ウェブサイト | 湯沢市観光物産協会 |
自家用車以外の交通手段はほとんど無く、湯沢駅からバスで70分もかかるような、アクセスが良いとも言い切れない場所となっております。
また、宮城県側から秋田県側に抜ける国道398号線の奥小安から宮城県栗原市までは、冬季通行止めとなってしまうので、宮城県側よりお越しの際には交通情報を確認するようにした方が良いでしょう。
©Google Map
小安峡大噴湯の駐車場は赤枠の場所になっており、駐車場内には売店の「あぐり館みなせ」と「皆瀬観光物産館」、足湯の「あぐりの湯」の他、男女別のトイレもございます。
また、遊歩道については青線の地上から最大で60メートルの深さにある皆瀬川沿い450メートルほどを歩くルートとなっておりますが、階段の傾斜にはくれぐれもお気をつけください。
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