Adobe Lightroom Classicの明暗別色補正は、RAW現像の中でも中級編以上の項目となり、ハイライトとシャドウの色を個別に変えて写真のイメージを洋画風や印象的な色調に変える機能です。今回はこの機能について詳しく解説いたします。
記事内の目次
明暗別色補正で印象的な写真に仕上げる方法
明暗別色補正とはどんな機能なのか?
明暗別色補正は、ハイライトとシャドウに別々のカラーフィルターを通したような色調補正ができる機能です。一眼レフやミラーレスカメラでカラーフィルターを使用して撮影した時は全体的に色が変わってしまうものですが、暗部だけ色を変更したい時や、明部だけ色を変えたい時など様々な場面で活躍します。
上の写真はハイライトにイエロー、シャドウにブルーの明暗別補正を弱くかけて、少し温かみのある色調の写真にしていますが、これをどのような操作で行ったかを以下で解説していきます。
明暗別色補正の操作方法
明暗別色補正は、ハイライト・シャドウ共に色相と彩度を変更できる機能で、スライダーでの調整以外にも右側の画像のように左右で色相の指定と上下で彩度の指定が自由にできるようになっています。
使用したい色を左クリックすると、その位置に四角いポイントが入ってシャドウまたはハイライトの色相を変更する事ができます。
また左側の画像では、スライダーを左右に動かす事で右側画像と同じ効果が得られますので、こちらは微調整をする時に便利になります。
それでは、ハイライトとシャドウの間にあるバランスとは何かを以下の項目で説明します。
明暗別色補正のバランスの使用方法
いつも記事を書く時に使用しているカラーチャートですが、シャドウの色相を青にした時に補色の関係となる黄色をハイライトに適用して、バランスのスライダーを右に動かします。
この操作を行うと、補色の関係である青と黄色が打ち消し合って、明度47%のグレーが元と同じような色になり、明度47パーセントから上の明るさは黄色、その下の色は青っぽくなります。
シャドウをグリーンにハイライトをパープルに変更して、バランスを-30に調整すると打ち消し合う位置が明度62%の位置になり、カラーチャートの左から3番目の位置が元のグレーと同じ色になります。
範囲の指定ができれば良いのと、画像の明度に合わせて彩度の調整ができれば便利になりそうな気もするのですが、Lightroomには無いのでしょうね・・。
上の手法でティール&オレンジを作ったのですが、ほとんど暗部なので正直わからないですw他の色の組み合わせ方でも映画調など印象的な色合いに変えられますので是非ともチャレンジしてみて下さい。
また、カメラの特性などでRAWデータの現像作業過程でシャドウとハイライトの色相が極端に変わってしまった場合でも活用できます。
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