ANA 全日本空輸による「Thanks JUMBO!キャンペーン」の一環として全国各地の空港で行われた「里帰りフライト」、東日本大震災の被災地である仙台と福島の両空港で行われた「心の翼プロジェクト 卒業フライト」、伊丹空港で行われた「伊丹イベント」などANAのボーイング747-400型機の退役までを追った記録と記憶について記事にしました。
記事内の目次
ANAジャンボ ボーイング747-400型機・退役フライトの記録と記憶
ANA ボーイング747-400 里帰りフライト 2013年11月10日 小松空港
ANA ボーイング747-400型機が過去に就航していた都市へ1日限りの里帰りを行う「里帰りフライト」の第2弾として企画されたのは、石川県小松市の小松空港でのフライト。この空港に全日本空輸のジャンボジェット機が離着陸をしたのは、約5年ぶりとの事です。
フライト当日は、時々暴風や大雨混じりの悪天候となってしまいましたが、小松空港ターミナルの展望デッキや、その南西方向にある公園「スカイパークこまつ翼」共に大勢の航空ファンが詰めかける程の人気イベントとなりました。
私が撮影場所に選んだのは「スカイパークこまつ翼」でしたが、空港滑走路内への侵入防止用に設置されている防護柵に高さがあるため、脚立等が無いと撮影が不可能な場所です。
元職場から借りた洗車台2台の上に三脚を立ててどうにか防護柵の高さを超える事が出来ましたが、水飛沫を上げて豪快に着陸する姿や目の前を通り過ぎる機体の大きさなど、今まで至近距離で見る事の出来なかったジャンボジェット機の大きさに圧倒されっぱなしでした。
【HD】全日本空輸 FINAL 747 小松空港 里帰りフライト NA Boeing 747-400(D)
伊丹イベント「おかえり!ジャンボ 遊覧フライト」2014年1月12日 伊丹空港
大阪府豊中市・兵庫県伊丹市に跨る伊丹空港(大阪国際空港)では、2006年4月以降から周辺住宅地への騒音対策のために3発以上のジェットエンジンを搭載した航空機による商業飛行を禁止しておりましたが、2014年1月12日に行われた伊丹イベントでは、規制後初となるジャンボジェット機の離着陸が認められる事となり、地域住民や空港関係者の協力の元に実施する事が可能になりました。
イベント当日は、早朝5時頃に宿泊していたホテルを出発しましたが、撮影場所として予定していた伊丹空港の人気撮影スポットでもある千里川堤防は超満員の状態に、ギリギリ入れたのが誘導路正面となる飛行機直下の迫力を体感できる有名撮影スポットからはかなり外れた場所でした。
今回運が良かったのは、誘導路正面に近い場所であったため、滅多に見る事の出来ないW1取付誘導路を使用して滑走路へ進入するANAジャンボを見る事が出来た事でした。
取付誘導路は、平行誘導路から滑走路へ向けて進入する通路みたいな物で、通常は騒音対策のために滑走路端から2番目の位置にあるW2取付誘導路から滑走路へ航空機が進入しますが、伊丹イベントでは千里川堤防に集まった大勢の航空ファンへ向けてのファンサービスのためなのか、滑走路端にあるW1取付誘導路から進入しています。
遊覧飛行を終えて伊丹空港へ着陸するワンシーンです。夜のフェリーフライトまで見届けたかったのですが、私が仕事のために帰らなくてはいけないので渋々の離脱となってしまいましたが、それでも伊丹空港の歴史に名を刻み込むような貴重な一日を見届ける事が出来たのではないかと思います。
心の翼プロジェクト 卒業フライト 2014年3月15日 仙台空港・福島空港
ANA ボーイング747-400 卒業フライト 仙台空港
2011年10月に行われたボーイング787ドリームライナーの復興応援フライトに次ぐ、東日本大震災の被災地復興支援事業の一環として宮城県名取市にある仙台空港で行われた「ANA ボーイング747-400 心の翼プロジェクト・卒業フライト」では、午前7時55分にANAのジャンボ機 JA8961が仙台空港へ到着。着陸前にはボーイング747が滑走路上を低空飛行するローパスも行われました。
午前10時30分には、宮城県内の小学6年生420人を含む460人を乗せて遊覧飛行へ向けて離陸、約1時間半もの間、東北上空を周遊して同日12時3分に再び仙台空港へ着陸しました。離陸時の撮影場所は平行誘導路正面だったのですが、着陸時には場所を変えて飛行機直下の迫力を味わえる撮影スポットに移動していますので、仙台空港旅客ターミナルへ到着時の放水アーチも見届ける事ができました。
福島空港へ向かうために離陸をしたANAのボーイング747-400を見届ける場所に選んだのはグリーンピア岩沼にある展望台で、東日本大震災の被災地となってしまった沿岸部や仙台空港の様子などの景色をパノラマ的に眺められる眺望スポットです。離陸がRWY09なのか27で離陸をするのかわからない状態での賭けでもあったのですが、仙台空港でのラストフライトはここで見届けたいという思いから約半年かけて見つけた場所です。
ANA ボーイング747-400 卒業フライト 福島空港
仙台空港から離陸したボーイング747-400を追って福島空港へ出発。現地に到着したのは遊覧飛行を終えて福島空港へ戻って来る直前になりそうな時間でしたが、ここでも仙台空港と同様に滑走路上を低空飛行するローパスが行われます。しかも福島ではこれで2回目だとか・・見る事が出来た人が羨ましいですね。
ローパスを終えてANAのボーイング747-400は滑走路へ着陸。この瞬間だけでも見れたので行った甲斐はあったと感じるぐらいの感動的なシーンでした。
【HD】仙台空港・福島空港 全日本空輸「心の翼プロジェクト」ボーイング747-400D卒業フライト
「心の翼プロジェクト」ボーイング747-400D卒業フライトの映像は、仙台空港と福島空港の両空港で撮影した映像を合わせました。
さよならチャーター 遊覧フライト 2014年3月16日
福島空港でのフライトを追えてからナイトステイした成田国際空港から、遊覧飛行を行う予定の熊本空港へ出発するANAのボーイング747の離陸を見届けます。 これが私にとって最後に見る全日本空輸のボーイング747の姿でした。
日本での大量輸送時代を切り開いたボーイング747は、1970年に日本国内の航空会社で初就航となってから国内線・国際線共に多くの路線で活躍した世界最大の旅客機でしたが、老朽化や燃費の悪さもあり2014年3月31日の羽田-那覇のフライトをもって約44年間の歴史に幕を閉じる事になりました。
【HD】ANA FINAL 747 成田国際空港「B747退役記念 さよならフライトチャーター 」
全長:70.7メートル
翼幅:64.4メートル
尾翼高:19.4メートル
座席数:287~339席
最大離陸重量:394,600kg
巡航速度:910km/h
エンジン:ゼネラル・エレクトリック CF6-80C2B1F
ANA ボーイング747-400Dの退役までを追った映像
ANA Boeing 747-400D さよならジャンボ ボーイング747全機退役までの記録
収録映像タイムスケジュール
0:00 小松空港 雨の中のANAジャンボ里帰りフライト
4:42 伊丹空港(大阪国際空港)での「おかえり!ジャンボ遊覧フライト」では 大勢の航空ファンが集まった千里川土手から撮影
12:29 東日本大震災で津波被害を受けた仙台空港では「卒業フライト」を実施、ローパス(低空飛行)や遊覧飛行などが行われました。
29:12 仙台空港でのフライトに引き続き同日に福島空港で「卒業フライト」を実施
37:40 国内の航空会社が保有するジャンボジェット機では国内最後のフライトとなった「ボーイング747退役記念 さよならチャーター」は、九州地方の熊本空港で実施、成田国際空港からのフェリーフライトの様子を撮影しました。
永久保存版 ジャンボジェット機の退役までを追った約100分のDVD付き ANA 747 全機録(イカロス・ムック)
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