Adobe PhotoshopやLightroomに導入できる高機能画像編集プラグイン Nik Collection by DxOを導入!HDR画像生成やワンタッチで海外風のドラマチックな写真に仕上げる機能など便利な機能が満載です!
記事内の目次
海外風のドラマチックな写真に仕上げる画像編集プラグイン Nik Collectionを導入
Adobe Lightroom Classic版 HDR Efex Pro 2
雲の陰影や太陽の光がくっきりとしている白石川堤一目千本桜の写真ですが、これはNik CollectionのAdobe Lightroom Classic CC用画像編集プラグインNik CollectionのHDR Efex Pro 2を使用して1枚のRAWデータからHDR画像を出力しています。
Adobe Lightroom Classic CCの現像モジュールだけだと複数のデータを用意してからHDR合成(ハイダイナミックレンジ合成)を行わなくてはいけないのですが、HDR Efex Pro2であれば、1枚の写真からでも手軽にHDR画像が作成できるようになります。
HDR Efex Pro2で編集する前のデータが下の写真です。
アンダー気味で全体的にパッとしないような暗い印象を受ける写真です。元々RAWデータなのでライトルームで調整してしまえば済む話なのですが、このような状態の写真でもHDR Efex Pro 2であれば誰でも気軽に海外風のドラマチックな写真を作成する事ができます!
逆光状態の白飛びを抑えるために全体的にアンダー気味となった暗い風景写真も、ハイライト部分を白飛びさせずに暗い部分を持ち上げたような明るい写真にする事もできる優れものなのです!
ただし、明暗差の少ないシーンでHDR Efex PRO2を使用してしまうと、のっぺりとした写真になってしまう事があるので注意が必要。
Nik Collection 2018 by DxOのダウンロードとインストール方法
Nik Collectionは、元々Nik Softwareが販売していたプラグインでしたが2012年にGoogleが買収した後に15,000円で販売、その後2016年から無料化してAdobe PhotoshopとLightroom用の画像編集プラグインとして提供していたソフトウェアでした。
2017年5月にはGoogleからのサポートが終了となってしまったために、当ソフトの今後の行方が心配されていましたが、カメラの性能評価で知られているDxO Labsが開発を引き継ぐ形となり「Nik Collection 2018 by DxO」として2018年6月6日に発売となりました。
現在のダウンロード先もDxO Labsが引き継いでおります。
Nik Collection 2018 by DxOは、こちらの公式ホームページからダウンロードが可能。URL→https://nikcollection.dxo.com/ja/
今まで使用して来た方や、試用しないで購入したい方はそのまま購入をクリックしちゃってもいいのですが、[ダウンロードする]をクリックすると30日間の無料トライアルが行えますが、中身は有料版と全く一緒なので試用期間の間でも全ての機能を試す事ができる親切設計です。
Email addressという項目にご自身のEメールアドレスを入力して、[SUBMIT]をクリックします。
このページの下には、MacとWindowsのシステム要件が記載されていますので、インストール予定のPCが対応しているか確認いたしましょう。
フォトショップやライトルームが起動できているならばほとんど問題がないと思っていて良いのではないかと思います。この中でAdobe Photoshop CS5(64ビット)からCC2018と記載されていますが、こちらでは2019までの対応が確認できています。
Nik Collection 2018 By DxOのダウンロードリンクが記載されたメールが送付されます。WINDOWSかMACをクリックすればダウンロードページに飛んで実行ファイルを保存できるようになります。
ダウンロードしたDxO_Nik_Collection.exeを開くと全て日本語で記載されていますので、読みながら「次へ」を押して進めていきましょう。初めて使用する人は、「試す」をクリックして体験版をインストール。過去にライセンス認証を行った事がある人は購入確認メールに記載されているライセンス認証コードを入力してインストールして完了です。
このプラグインの良い所は、1回のダウンロードとインストールのみでPhotoshopとLightroomの両方で使えちゃうので、少しはお得に感じられるのではないかと思います。
Adobe Lightroom版Nik Collectionの使用方法
HDR画像を生成するHDR Efex PRO2
HDR Efex PRO2は、1枚の写真からHDR写真を作成できる優れもので、現像モジュールから書き出しを行うと[HDR Efex PRO2]の項目が追加されているのがわかります。
[HDR Efex PRO2]をクリックすると上の画像のようなページに飛びますので、28種類もある中から好みのプリセットを選んで画像編集を進めてみましょう。デフォルトやバランスは比較的ナチュラルな仕上がりになるのですが、中にはドギツイ(笑)プリセットもあるので、そこはお好みで使用して下さい。
右側に微調整を行うスライダーがありますが、基本的な操作はLightroomの現像モジュールと同じなので説明は不要だとは思います。
ここで違うのはトーン圧縮という項目がある点なのですが、明暗差を増減させるコントラストとは違った変化をしながらダイナミックレンジを圧縮させます。コントラストを調整して手に負えなかった写真などにはオススメです。
HDRメソッドは、写真に奥行きを持たせたりディテールをくっきりさせる項目なのですが、選択肢が少ないので写真がザラついたりなど質感が極端に変わりすぎてしまうので調整する際は注意が必要です。
Lightroom版のNik Collection HDR Efex Pro2以外の項目は、写真(P)の他のツールで編集が可能です。フィルムルックにするエフェクトやノイズリダクション、銀塩写真風やモノクロ写真など7つのエフェクトを使用できます。
この機能はこれから、軽く説明させていただきます!
フィルム調の写真に仕上げるAnalog Efex Pro2
Analog Efex Pro2 はフィルムカメラ調のエフェクトを適用する事ができるフィルターで、レトロ調などノスタルジックな雰囲気の写真に仕上げたい時に便利な機能です。
センサーダストみたいな物が映り込んでいますが、これもAnalog Efex Pro2の機能ですのでご心配なく!プリセットでダストの種類を変えたり消したりもワンタッチで可能です。
思い通りの写真に仕上げられるColor Efex Pro 4
コントラストやブリーチバイパス、ローキーやハイキーなどをワンタッチで適用できるエフェクトですが、その中でも一番驚いたのが偏光のプリセットでした。
角度と適用量で調整するのですが、まるで円偏光フィルターを扱っているように反射が除去されていきます。
使用した後も全く違和感が出なかったので、青空を強調したり反射を取り抜きたい時にはオススメの機能です。
高機能ノイズリダクション Dfine 2
Dfineは、高感度ノイズやバンディングなどを除去するエフェクトで、私もよく使用しています。
Lightroom内臓のノイズ除去と比較すると、ディテールが潰れにくいような印象を受けました。こちらは完全に自動でノイズリダクションを適用してくれますが、測定量が足りない時には手動で測定も可能です。
写真をシャープにするSharpener Pro 3 RAW Sharpener
シャープネスを調整するフィルターなのですが、ピンボケしている部分がクッキリとした印象を受けます。最大に適用しても低感度の写真では画質が荒くなったりするような事はありませんでしたので割と使えるエフェクトなのではないでしょうか。
出力先が選択できるSharpener Pro 3 Output Sharpener
こちらもシャープネスを調整するフィルターなのですが、出力先がディスプレイなのかインクジェットプリンターなのかを選択できるようです。上のRAW Sharpnerと違い全体的に画質が荒くなっていくような印象でしたので、ほとんど使用しておりません。
銀塩写真やモノクロ写真を生成するSilver Efex Pro 2
銀塩写真やモノクロ写真を違和感なく生成するエフェクトです。デフォルトでは38種類のプリセットが用意されていました。
部分的に階調補正ができるViveza 2
全体的または部分的に階調補正ができるエフェクトです。ポートレート写真の肌の色を部分的に補正するなど様々な場面で活用できるのではないかと思います。
Adobe PhotoshopのNik Collection 使用方法
Adobe Photoshop版のNik Collectionは、編集画面のフィルターを開いた時のNik Collectionという項目、もしくはインストール後に生成されるSelective Tool(選択ツール)から適用するフィルターを自由に選ぶことができます。
Lightroom版のNik Collectionでもフィルターの機能については説明しましたが、機能的にはどちらも変わりはなく、他のフィルターを併用する事も多いので、私の場合はライトルーム版ではなくフォトショップ版のNik Collectionを使用する事が多いです。
今回は、Adobe Lightroomで編集したデータをPhotoshopに送る所から始めてみたいと思います。
Adobe LightroomからPhotoshopにデータを送る
色や階調をLightroomで調整した後に、他のツールで編集→Adobe Photoshop CC2019で編集をクリックするとPhotoshop上で編集が出来るようになります。
他のレイヤー編集を行わない場合はLightroomだけで完結しても良いのですが、私の場合は最終処理をPhotoshopで行っているので、このような形で編集を行います。
PhotoshopでNik CollectionのColor Efex4フィルターを適用する
今回使用したColor Efex Pro 4は、様々なエフェクトを適用して写真の質感を変えるフィルターなのですが、主にプロコントラストや偏光はとても使い勝手が良いと感じました。
Color Efex Pro 4では1つのエフェクトだけではなく、編集画面上のフィルタ追加をクリックする事によって別の種類のフィルターを追加で適用する事が可能です。
今回使用したColor Efex Pro 4のプロコントラストを適用した比較写真がこちらです。
左がフィルター適用前の写真、右がプロコントラスト・偏光・ディテール協調を適用した写真です。
Lightroom標準のコントラスト調整であれば色も濃くなってしまうような感じもありますが、プロコントラストのダイナミックコントラストを調整した時は、気になる程の色の変化は見られませんでした。
偏光フィルターも、まるでC-PLフィルターを通したかのように空や水面の反射が取り抜かれます。
HDR Efex2でハイダイナミックレンジ画像を作成する
HDR Efex 2はHDR合成したかのような写真が作成できるフィルターで、1枚の写真からでも複数枚の写真からでもHDR画像が作成できます。
元々明暗差が少ないような写真では効果を感じないかもしれません。
Viveza2で部分的な色補正をする
Nik CollectionのViveza2フィルターは全体的な色調や部分的な補正が行えるツールで、コントロールポイントの追加を行う事によって部分的な色補正が可能になります。
コントロールポイントの追加と書かれている隣のアイコンをクリックしてから色補正を行いたい部分をクリックすると、その部分だけを右側のスライダーを使用して色の補正が行えます。
オレンジ色の文字で書かれている コントロールポイント1 25%の隣にある四角にチェックを入れると、調整できる範囲が白く表示されます。他の部分もわずかながら白く表示されていますが、その範囲も若干補正されてしまいますので適用範囲のチェックはその都度必要です。
ノスタルジックな色調に補正するAnalog Efex2
クラシックカメラやビンテージカメラなど10個のエフェクトに加えて、その中には色調違いや効果違いなど沢山のプリセットが用意されていますが、使い道がよくわからないプリセットもあるので、実際に使えるのは数種類になりそうです。ノスタルジックな雰囲気に仕上げたい時には使用する価値ありです。
Dfine 2で高感度ノイズを低減する
Dfine2では高感度ノイズやバンディングを除去する高性能なノイズリダクションが実装されています。 基本的に自動プロファイルでほとんどのノイズが低減されるのですが、過度なレタッチを行った時などは除去しきれない場合がありますので、その際は方式を手動にしてノイズの強い場所に長方形を追加するとだいたい消えます。それでも除去しきれない場合は、低減をクリックしてスライダーで微調整してみましょう。
シャープ感は無くなりますが、ザラザラした高感度ノイズは除去されているのではないかと思います。Lightroomのノイズ低減と比較してもこちらの方がエッジがはっきりしている感じはしましたが、ノイズが強すぎるとエッジ部分まで消し去ってしまう時があります。
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