シンプル操作でデータの書き込みやブルーレイディスク・DVDのディスクコピーと作成、動画変換、音楽編集が可能なオーサリングソフト Cyberlink Power2Go 13のレビューです。現在稼働している映像関連のソフトウェアとの比較をしてみました。
記事内の目次
DVD&BD書き込み・オーサリングソフト Cyberlink Power2Go 13のレビュー
現在正常に動作しているソフトウェア
シンプル操作でデータの書き込みやブルーレイディスク・DVDのディスクコピーと作成、動画変換、音楽編集が可能なオーサリングソフトとして販売しているCyberlink Power2Go 13ですが、使用してみた感じでは、人に勧められるソフトウェアではないとは感じました。
サイバーリンク Power2Go 13 Platinum 通常版/ディスク書き込み/オーサリング/メディア変換/バックアップ
現在正常に稼働している映像関連のソフトウェアは以下のようになります。
- Adobe CCソフトウェア全般 (Premiere Pro・Photoshop・After Effects・Auditionなど)
- Blackmagic Design DaVinci Resolve 18
- TMPGEnc Authoring Works 7(新たに追加)
主にBlackmagic RAW 6KデータのカラーグレーディングやDNxHRやHEVCへの書き出し、編集などを行っておりましたが、1つの映像データで3GB~300GBのデータを取り扱ってる環境で上記ソフトウェアを正常に稼働させていたのです。
ほとんどの場合は、データのやり取りで終わらせていたため、DVD-VideoやBDMV(BD-Video)形式での製作は、しばらく需要が無かったのですが、パソコンの扱いに慣れていない高齢者や年配の方にとっては、まだまだ需要がある記録媒体であった事が再確認できたのです。
Adobe CCやDaVinci Resolveなどのポストプロダクションソフトウェアは、映像編集や動画作製ソフトとして、出来ない事はほぼ無いと言えるほどの高機能なソフトウェアではあるのですが、これらの全てにおいて出来ない事と言えば、DVD-VideoやBDMV(BD-Video)のオーサリングや作成です。
Cyberlink Power2Go 13は動作が重い
映像関連に限らず、ほとんどのソフトウェアが安定している動作環境で、Cyberlink Power2Go 13の動作は、かなり酷いレベルであると感じました。
映像の読み込み自体は問題が無いのですが、プレビューの重さや、操作した後の次の動作までのラグ、停止した後にかなり進んでいるタイムコードなど、まともに使えるレベルではないソフトウェアではあると感じます。
そのラグというのも数秒から数十秒以上など・・。
上の画像で言えば3分~5分の間にタイムコードが進んでいなければいけないけど、数十秒間は全く動いていないんです。
まず、その原因として挙げられるのが、メディアキャッシュファイルが生成されない事と、グラフィックボードを使用したGPU支援(ハードウェアアクセラレーション)が効いていない事があるでしょう。
書き出し段階になれば、ハードウェアアクセラレーションを使用した、映像データの変換が行われるのかもしれませんが、チャプターを挿入するプレビュー段階の動作としては、ソフトウェアを販売するレベルではないという判定をさせていただきました。
もう一点が、タイムコードを指定したチャプターの挿入が出来ない点です。
ポストプロダクションソフトウェアや他のメディア再生ソフトウェアからチャプターポイントを拾って、Power2Go 13上でタイムコードを指定したチャプターの挿入が出来れば良かったのですが、それも出来なかった上に、スライダーを操作した後のタイムラグが仇になって、チャプターポイントを置きたい場所に置けなかったのです。
その後、ペガシスのDVD・ブルーレイディスク作成・オーサリングソフトTMPGEnc Authoring Works 7を導入した所、これらの操作とディスクへの書き出しまでが正常に終了出来ましたので、Cyberlink Power2Go 13の品質の問題であると考えられます。
intel Core i7 8700・DRAM 64GB・NVMe M.2 SSD・Geforce RTX 2700 Superを積んでいるPCで、映像関連のソフトウェアがまともに動かないなんて事は今まで無かったんですから・・。
TMPGEnc Authoring Works 7は多少の重さはあっても、タイムコードを指定できる分まだ救われている部分はあるので、Power2Go 13と比較すると使える方だとは思います。
しかし、Power2Goの場合はHDやSDの解像度でホームビデオ品質まで圧縮されているファイルならどうにか動くかもしれません。
YouTubeのダウンロードも出来なかった
YouTube 4K & HDR 映像のバックアップ機能もある、Cyberlink Power2Go 13ですが、バックアップという名称を使用した無断ダウンロードソフトウェアであると考えられます。
YouTubeの規約上は著作権者の許諾の無い物に対してダウンロードを禁じる規約はあるものの、著作権法上は白か黒かと言えば、黒寄りのグレーかな、と個人的には判断しております。
なので、違法ではなく無断という言葉を使わせていただきました。
まず、私的な複製(個人的に視聴するためのコピー)は、著作権法上は違法性が無い物として判断されるのですが、YouTubeの映像をダウンロードする事に関しては、違法アップロードと知りながらダウンロードした場合には、このソフトウェア自体も著作権侵害幇助となる可能性もあります。
そのためなのか、Cyberlink Power2Go 13のYouTube 4K & HDR 映像のバックアップ機能も利用できない状態となっていましたが、クリエイター側としては非常に迷惑な機能です。
ラベルプリントぐらいは・・と思ったけど
ディスクのレーベル面への印刷ぐらいは使えるかと思ったけど、どうやらBrotherのプリンターには対応していないみたいで、最後の望みだったレーベル面印刷もまともに使えず・・。
結局、このソフトウェアの良い所は何?
Cyberlinkのソフトウェアはオススメしない
映像制作者の目線から見てもCyberlinkのソフトウェアは重いと感じていましたが、AdobeやBlackMagic Designのソフトウェアと比較しても、かなり動作が重く正常に稼働させる事が難しいソフトウェアが多いとは感じております。
もしDVD&BD書き込み・オーサリングソフトを探しているのであれば、動作が軽く、プレビューの時からGPU支援を有効にすることが出来るTMPGEnc Authoring Works 7を選ぶ事をオススメします。
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