Googleが提供する公式ツールであるGoogle Search Consoleをご存知でしょうか?
このツールはウェブサイトの状態を記述したXMLサイトマップを検索エンジンに知らせて、Google検索への登録やサイトのパフォーマンスを監視する事が可能になるSEO対策には欠かせない必須ツールです。
この記事では、Googleサーチコンソールへの登録方法や使用方法などを紹介します。
記事内の目次
Google Serch Consoleとは?
Google Serch Console(Googleサーチコンソール)とは、Googleが無料で提供しているウェブサイトのGoogle検索への登録および検索トラフィックや掲載順位を測定する事ができるSEO対策には欠かせないツールです。
ウェブサイトで作成したXML形式のXMLサイトマップファイルをサチコ(サーチコンソール)に送信をすると、Googleの検索登録用クローラーがウェブページ内を巡回し、充分なコンテンツがあると認められたページをインデックス登録する事によって、サーチエンジンの検索欄に作成したウェブページを表示させられる事が出来るようになります。
XML sitemapがあるURLにアクセスすると上の画像のような、ウェブページURLの一覧表のようなページが表示されますが、ソースコードを見ると以下のようなGoogleが推奨する形式に沿った記述方法になっている事が分かるはずです。
XMLサイトマップの構造
XMLサイトマップの基本的な構造は以下のような形式で記述されております。
<?xml version=”1.0″ encoding=”UTF-8″?> <urlset xmlns=”http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9″> <url> <loc>http://www.example.com/</loc> <lastmod>2024-10-01</lastmod> <changefreq>always</changefreq> <priority>0.9</priority> </url> </urlset> |
先頭でUTF-8エンコードを宣言して、記述必須の「urlset」「url」「loc」が続いておりますが、オプションとして「lastmod」「changefreq」「priority」のXMLタグも使用する事ができます。
XMLタグ定義
属性 | 説明 | |
<urlset> | 必須 | ファイルの他のタグを囲み、現在のプロトコル標準を参照します。 |
<url> | 必須 | 各 URL エントリの親タグです。 その他のタグは、このタグ内に含めます。 |
<loc> | 必須 | ページの URL です。 ウェブ サーバーによっては、http などのプロトコルから始め、末尾にスラッシュを含める必要があります。 この値は 2,048 文字以下で指定する必要があります。 |
<lastmod> | オプション | ファイルの最終更新日です。 この日付は W3C Datetime 形式で記述します。 必要な場合は、時刻の部分を省略して YYYY-MM-DD の形式で記述することもできます。
この日付は、サイトマップが生成されたときではなく、リンク先のページが最後に更新された日に設定しなければならないことに注意してください。 このタグは、サーバーが返す If-Modified-Since (304) ヘッダーとは別のものです。検索エンジンは、両方のソースからの情報を別々に使用することがあります。 |
<changefreq> | オプション | ページの更新頻度です。 検索エンジンではこの値を参考情報として使用しますが、指定した値とは異なる頻度でクロールされることがあります。 有効な値は次のとおりです。
“always” 値は、アクセスするたびに内容が更新されるドキュメントに使用します。 “never” 値は、アーカイブ ページの URL に使用します。 このタグの値は、コマンドではなくヒントとして使用されることに注意してください。検索エンジンのクローラは、この情報を使用してクロール頻度を調整しますが、実際のクロールは “hourly” と指定されたページでは 1 時間に 1 回以下、”yearly” と指定されたページでは 1 年に 1 回以上行われます。また、”never” と指定されたページも予期せず変更された場合に備えて定期的にクロールされます。 |
<priority> | オプション | サイト内の他の URL と比較したこの URL の優先度です。0.0 から 1.0 までの値を指定できます。この値は他のサイトのページとの比較方法に影響するものではなく、検索エンジンのクローラに重要なページを知らせるためのものです。
ページのデフォルトの優先度は 0.5 です。 ページに割り当てた優先度が、検索エンジンの検索結果に表示されるページの掲載順位に影響することはほとんどありません。検索エンジンでは、この情報を使用してサイトから URL を選択するため、最も重要なページを検索インデックスに優先的に登録することができます。 また、サイト内のすべての URL に高い優先度を設定しないでください。優先度は相対的なものであるため、サイト内で URL を選択する場合にのみ使用します。 |
この記述が記載されたコードをGoogleサーチコンソールに登録する事によって、ページの存在を認識する事が出来ますが、WordPressで作成したウェブサイトであれば、WP標準またはプラグインでXMLサイトマップを作成する事が出来ます。
Googleサーチコンソールへの登録方法
サーチコンソールへのログイン
インターネット利用者のほとんどが登録していると思いますが、Googleサーチコンソールに登録するためには、Googleアカウントを使用してログインをしなくてはいけません。
今すぐ開始をクリックして、メインで使用しているGoogleアカウントを指定するか、その他のGoogleアカウントを新規で作って登録をします。
プロパティタイプの登録
2019年2月27日からウェブサイトの登録方法が、ドメインプロパティとURLプレフィックスの2つプロパティタイプに変更となりました。
この2つのプロパティタイプは、登録方法や認証方法が全く違うので、どちらを登録するべきか迷ってしまうと思うので、ドメインプロパティとURLプレフィックスで何が違うのかをご紹介させていただきます。
ドメインプロパティの登録方法
ドメインプロパティとは、全てのサブドメインやサブディレクトリを一括で管理する方法で、ルートドメインexample.comを指定すると以下のURLが全て含まれるようになります。
- http://example.com
- https://example.com
- http://www.example.com
- https://www.example.com
- http://blog.example.com
- https://blog.example.com
- http://example.com/blog/
- https://example.com/blog/
上はほんの一例ですが、ウェブサイト開設時に登録したトップレベルドメインexample.comの他に、直下のサブドメインとサブディレクトリすべてのURLが含まれるようになるのです。
example-blog.comやexample.ne.jpは違うトップレベルドメインになるので、この中に含まれません。
ドメインプロパティで認証を行う場合は、https://www.example.comなどサブドメイン・サブディレクトリ問わず、example.comの部分を入力して下さい。
ドメインプロパティを登録するには、Googleサーチコンソールが発行したTXTレコードをサーバー管理画面からDNSレコードに追加する必要があります。
DNSレコードでのドメイン所有権の確認に記載されている、TXTレコード「Google-site-verification=○○ 」1行全てをコピーします。
サーバーパネルのDNSレコード設定を開き、DNSレコード追加の項目で種別をTXTに設定し、内容の項目にGoogleサーチコンソールが発行したTXTレコードをペーストします。
ここで間違った情報を入力してしまったり、既存のDNSレコードを編集または削除してしまうと、サーバーやウェブサイトが正常に機能しなくなるのでご注意下さい。
詳しい設定方法は、使用しているサーバーによって変わりますので、マニュアルなどを参照して下さい。
サーバーパネルでのDNSレコードの追加が完了したら、Googleサーチコンソールの「DNSレコードでの所有権確認」下にある確認をクリックして、所有権の確認が出来たらドメインプロパティでの登録が完了です。
サブドメインやサブディレクトリを含むすべてのサイトマップが送信されているか確認するか、送信されていない場合は新しいサイトマップの追加からXMLサイトマップのURLを入力します。
XMLサイトマップのURLは、プラグインページ内に記載されているか自身で指定したURLとなる場合もありますが、WordPressであれば仮想robots.txtファイル(https://example.com/robots.txt)にもURLが記述されております。
URLプレフィックスでの認証
URLプレフィックスは、サブドメイン・サブディレクトリ個別での認証をする事が出来ます。
https://example.comとhttps://blog.example.comなど、個別に検索パフォーマンスを計測したい時にはこちらを使用するのがオススメです。
URLプレフィックスの項目にURLを入力したら、続行をクリックします。
HTMLファイルでの認証
HTMLファイルでの認証はhtmlファイルを直接サーバーにアップロードして所有権の確認と認証をする方法です。
ワードプレスのメタタグ認証では、テーマやWPバージョンのアップデート時に記述したメタタグごと消されてしまう恐れがありますが、HTMLファイルでの認証では、故意にファイルを削除してしまわない限り永遠に残り続けてくれるメリットがあります。
ウェブサイトを作成したURLがhttps://example.com/であれば、example.com/public_htmlフォルダ内にHTMLファイルをアップロードし、サブディレクトリやサブドメインで作成したウェブサイトのURLが、https://example.com/subdirectory/またはhttps://subdirectory.example.com/であれば、example.com/public_html/subdirectory/内にファイルマネージャかFTPクライアントでアップロードします。
この方法はXサーバーでの例なので、サーバーの仕様によってはアップロード方法が変わってしまう事にご注意下さい。
HTMLファイルのアップロードが完了したらGoogleサーチコンソールに戻り、確認をクリックして所有権の確認が取れれば完了です。
所有権の確認が取れれば、使用した確認方法のHTMLファイルに「確認が完了しました」と表示されます。
htmlタグでの認証
HTMLタグでの認証は、ウェブサイトのヘッダー部分、<head>~</head>内にHTMLタグを直接記述する方法です。
SEO対策済みのワードプレステーマでは、<head>~</head>内に直接入力する事ができるフォームが設置されたテーマのカスタマイズ画面やオプションに記述できますが、<head>~</head>内に記述する独自のフォームが無い場合はテーマヘッダー (header.php)に直接記述しなくてはいけなくなります。
WordPressサイトでメタタグを直接記述するのであれば、管理画面を開いてテーマファイルエディタ内のテーマヘッダー(header.php)の最後にHTMLタグをコピペして、ファイルを更新をクリックします。
SEO対策済みテーマにHTMLタグを直接記述できる独自のフォームが設置されていれば残り続ける事がほとんどですが、テーマヘッダー(header.php)に記述する方法は子テーマ内に記述しない限りテーマのアップデートと同時に消えてしまう事もあります。
他にもGoogleアナリティクスでの認証とGoogleタグマネージャー・ドメイン名プロバイダーでの認証がありますが、URLプレフィックスで登録する場合は、htmlファイルをアップロードするHTMLファイルでの認証をした方が間違いないと思います。
所有権の確認が完了したら、認証したURLの中で作成したXMLサイトマップのURLを入力をすれば完了です。
XMLサイトマップに新しいサイトマップを追加する
グーグルサーチコンソールのインデックス作成にあるサイトマップをクリックすると、最初は送信されたサイトマップに何も記載されていない状態になっていると思うので、新しいサイトマップの追加に.xmlで終わるURLを送信します。
WordPress標準であれば仮想robots.txt内に記載されているURL、プラグインで作成したXMLサイトマップであれば、プラグインの管理画面に記載されているURLもしくは仮想robots.txtファイル内に記載してあるURLを入力して送信をクリックします。
最初は基本のXMLサイトマップのみの送信でも良いのですが、他にも画像XMLサイトマップ(image-sitemap.wmlなど)、動画のXMLサイトマップ(video-sitemap.xmlなど)、Googleニュース向けXMLサイトマップ(news-siremap.xmlなど)を送信可能です。
基本のXMLサイトマップ以外を作成可能なWordPress向けプラグインはほんの一部で、当ウェブサイトの場合は画像・動画・ニュースを含めたXMLサイトマップの作成にWPGrim Google XML Sitemaps Generator Proを使用しています。
記事やGoogleニュース、写真や画像の他、YouTube動画にも対応した動画のXMLサイトマップまでGoogleサーチコンソールに送信して検索インデックスさせる事が出来る、WordPress用多機能プラグインGoogle XML Sitemaps Generator Proのレビューです。 ...
検索インデックス登録の確認をする
動画のXMLサイトマップがエラーになっていても特に大きな問題には発展しませんが、エラーの詳細内容はXMLサイトマップのURLをクリックした後のページ上で確認をする事が出来ます。
無効なURLになっているのは、ページに動画プレーヤーが埋め込まれていないページがあるためで、814件の検出に対して動画プレーヤーが埋め込まれていない8件がエラーになっている事が分かります。
ページに充分なコンテンツがあり、XMLサイトマップにもエラーが無い場合は、ほぼインデックス登録済みページに表示されるようになります。
ドメインプロパティの場合は、サブドメインとサブディレクトリも含めて全てのウェブサイトからXMLサイトマップとページのURLを認識出来ているため、当ウェブサイトの場合は2458件のページがGoogle検索に表示されるようになりました。
重複を避けるためにnoindexによる除外とrobots.txtによるブロックをしていますが、インデックス未登録に指定されるよりも、登録したくないURLを除外やブロックに指定する事はSEO的に望ましいとされています。
ページがインデックスに登録されなかった理由に表示されている内容の中でも、インデックス未登録や404ページ、重複ページはSEO的にも非常に悪く、ウェブサイト全体の評価やランクを下げてしまう要因となってしまう事には注意が必要です。
WordPress6.4以前ならメディア添付ファイルページの無効化、バージョン全般ではカテゴリやタグ、その他インデックス未登録になるような内容の薄いページにnoindex nofollowを指定したり、記事のリライトをしてページの内容を厚くするなどの対策をすると、評価やランクも上がるようになります。
モバイルファーストインデックスや構造化データも確認可能
2015年に「モバイルフレンドリーアップデート」、2018年に「モバイルファースト インデックス」を導入してからは、モバイル端末に最適化されたウェブページを優先的に上位表示とするGoogle検索のコアアップデートが行われましたが、その指標として利用されてきたモバイルファースト インデックステストツールは現在廃止になっております。
その代わりにモバイル端末やPCでの表示に問題が無いかを自動的に検出するページエクスペリエンスを導入して、ウェブに関す主な指標やHTTPSでウェブサイトの状態を確認する事ができるようになりました。
不良または改善が必要なURLと表示されている場合は、レポートに改善が必要な内容が記載されていても全てのURLで指摘をするわけではないので、PageSpeed InsightsやChrome Dev ToolのLighthouse Viewerを併用してしらみつぶしに改善内容を発見する必要はあります。
構造化データ(Structure Data)作成プラグインを導入して、WebpageやImage object、video objectなどの構造化データを作成していれば、ショッピングや拡張の詳細情報に有効なアイテムとして表示されるようになります。
構造化データはページ内部の構造を検索エンジンに知らせるために必要な仕組みにはなっていますが、クローラー自体が内部構造を把握できるようになってきているようにはなってきているため、昔ほど重要ではなくなってきているとの事。
ただし、Googleのコアアップデートで騒いでいる程、重要度が下げられている印象は薄く、検索上位に表示されているウェブサイトをリッチリザルトテストやスキーマ マークアップ検証ツールにかけてみると、しっかりと入っているサイトが上位を占めている事が多いです。
いずれにしても、意図的に行ったnoindexやrobots.txtによるブロック以外に、自動的に検出された404ページや未登録を極力少なくする事が重要になっている事は確かなので、ウェブサイトの状態を把握するためにサーチコンソールを定期的にチェックしておく事をオススメします。
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