2020年はコロナウィルス感染症の影響でほとんどの桜祭りが中止になり、一部では桜の名所を閉鎖するなどの措置が取られていましたが、私も遠くへの外出を控えて散歩ついでに近場で桜が見れる場所を探しておりました。
その時に見つけたのが宮城県名取市にある雷神山古墳です。
記事内の目次
雷神山古墳とは?
雷神山古墳とは、宮城県名取市の丘陵地に造成された住宅街である名取が丘の東側に古くからある前方後円墳の名称です。
昭和5年頃に「植松丘上主古墳」の名称で報告が上がりますが、その後の地形調査で2位以下が全長120メートル以内である東北地方では、他に例が無い規模の大きさで築造された全長160メートルの前方後円墳である事が判明しました。
古墳の端から撮影しても写真に入りきらない程の大きさでしたが、雷神山古墳という名称は築造した時に名付けられたわけではなく、古墳の頂上に雷神を祀る祠がある事から名付けられたのだそう。
古墳の築造方法から古墳時代中期にあたる4世紀末-5世紀前半に造られたとされていますが、誰が被葬者であったのかまでは現在も判明はしておらず、恐らく仙台平野一帯を支配していた権力のある広域首長の墓であったのではないかと推測されています。
雷神山古墳に隣接して築造された「小塚古墳」は直径54メートルほどの円墳となっており、通常は大型の古墳に埋葬された首長の親族や臣下を埋葬するための陪塚であると推定され、小塚古墳の大きさからも強い権力でこの地を支配していた方が存在していた事を物語っています。(滑り台になってますけど・・)
東北地方で唯一の国管理空港である仙台空港を発着する飛行機や仙台平野の風景を一望する事がでる場所に雷神山古墳が造られています。
平泉政権の黄金期を築いた奥州藤原氏三代目の藤原秀衡が築いた高舘城も見晴らしの良い丘陵地に築城されているので、名取市は昔から強い力を持つ権力者が支配していた形跡があちこちに残されているようです。
雷神山古墳を彩る桜の花
雷神山古墳の駐車場は約30台ほどの車両を駐車できますが、そこからも桜が咲いている様子を眺める事が可能です。
雷神山古墳がある史跡公園入口から眺める桜は花付きが良く、ちょうど見頃を迎えておりました。
入口の右隣には綺麗に整備されたトイレもあります。
あまり知られていないのでここに訪れている人は地元の方々が中心だと思われますが、桜の名所に負けない程のボリューム感がある美しい桜の花々をのんびりと観賞する事ができます。
桜の木の本数は少ないのですが、一本一本の花の付き方が本当に美しくて、中には弘前に負けないような見事な花を付けていた木も存在していました。
観光地としても桜の名所としても宮城県内では無名ですが、桜の花を楽しむならありではないかと思いました。
雷神山古墳 交通アクセス・時間・駐車場情報
所在地 | 東北地方/〒981-1226 宮城県名取市植松山1 |
時間 | 24時間 |
駐車場 | 無料 約30台 |
交通アクセス | 乗合バス「なとりん号」館腰名取駅線 「館腰学校前」停留所下車 徒歩約15分 |
関連ウェブサイト | 名取市観光物産協会 |
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