大阪府吹田市の万博記念公園に隣接する大型複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」に、2015年11月19日にオープンした「NIFREL(ニフレル)」をご紹介します。大阪の水族館「海遊館」がプロデュースした、水族館・動物園・美術館の魅力を融合した体感型ミュージアムで、「感性にふれる」をコンセプトに、色鮮やかな魚やホワイトタイガーなどの生き物、幻想的な映像アートを楽しめる観光スポットです。今回は、2016年に訪問して撮影した写真を中心に、2019年当時の8つの展示ゾーンや施設の見どころをご紹介します。
NIFRELの概要
NIFREL(ニフレル)は、大阪府吹田市にある万博記念公園に隣接したエキスポランド跡地を再開発した大型複合施設「EXPOCITY」の一角に、2015年11月19日にオープンした体感型ミュージアムです。
大阪市港区にある世界最大級の水族館の一つ「海遊館」がプロデュースし、「感性にふれる」をコンセプトに、水族館・動物園・美術館のジャンルを超えた「生きているミュージアム」として運営されています。館内では、生き物が持つ色彩や姿、行動などの個性に注目し、照明や音楽、映像を組み合わせた独創的な展示空間を楽しめるのが特徴です。
NIFRELという施設名は「感性にふれる」というコンセプトに由来しており、頭文字の「N」をモチーフにした丸みのあるロゴマークも印象的です。
一般的な水族館では、海や河川などの生息環境を再現した水槽で魚を観察することが多いのですが、ニフレルでは生き物の色や形、特殊な能力に注目できるよう、それぞれの特徴に合わせた展示方法が採用されています。
私自身、これまで訪れた水族館は東北地方から関東地方までが中心だったため、大阪のニフレルでは初めて目にする生き物も多く、特に水族館と動物園、美術館を融合させた展示スタイルは新鮮に感じられました。従来の水族館とは少し違った視点で生き物を観察できることが、この施設ならではの魅力ではないでしょうか。
感性にふれる8つのゾーン
NIFRELは2015年の開業当初、「いろ」「わざ」「すがた」「WONDER MOMENTS」「みずべ」「うごき」「つながり」の7つのゾーンで構成されていましたが、2019年3月1日に新たな「かくれるにふれる」が誕生し、8つのゾーンとなりました。
それぞれ異なるテーマに沿って生き物の個性や自然の不思議を表現しており、色鮮やかな熱帯魚から大型の陸上動物、幻想的な光と映像のアートまで、さまざまな展示を鑑賞できます。
なお、掲載している写真は主に2016年に撮影したもので、一部の展示内容は2019年当時の構成とは異なります。
「いろ」にふれる
「いろにふれる」は、生き物が持つ多彩な色彩に注目した展示ゾーンです。カクレクマノミ、ルリスズメダイ、モンガラカワハギ、ハタタテハゼ、バイカラードッティバック、シロボシアカモエビなど、鮮やかな体色を持つ魚や水生生物が展示されていました。
中でも印象的だったのが、紫色から黄色へと変化する美しいグラデーションが特徴のアケボノハゼです。
アケボノハゼはハタタテハゼと同じクロユリハゼ科に属する魚で、その和名は長年にわたりハゼ類の研究に取り組まれてきた上皇陛下(当時の天皇陛下)に、上皇后美智子さまが提案されたことで知られています。
白を基調とした水槽に色鮮やかな魚たちが浮かび上がる展示は、魚の美しい体色をじっくり観察できる空間となっていました。
「わざ」にふれる
「わざにふれる」は、生き物が持つ特殊な能力や独特の行動に注目した展示ゾーンです。訪問当時は、メガネモチノウオ、テッポウウオ、オオテンジクザメ、コバンザメ、トラフザメ、カラスエイ、オジサン、ヨツメウオ、ゴンズイ、アメリカカブトガニ、ヒオウギガイ、モンハナシャコ、マダコ、キンチャクガニ、メガネカラッパなど、さまざまな特徴を持つ生き物が展示されていました。
中でもユニークだったのが、水面から目を出して泳ぐ姿が可愛らしいヨツメウオです。
ヨツメウオは名前から目が4つあるように思えますが、実際には左右に1つずつ、合計2つの目を持っています。それぞれの目の瞳孔が上下に分かれているため、4つの目があるように見えるのです。
この構造によって水面上と水中を同時に観察できるという、ほかの魚ではあまり見られない特殊な能力を持っています。生き物が環境に適応するために身につけた不思議な能力を、間近で観察できる展示となっていました。
「すがた」にふれる
「すがたにふれる」は、生き物が持つ独特な姿や形に注目した展示ゾーンです。チンアナゴ、ネッタイミノカサゴ、ボロカサゴ、ハリセンボン、コンゴウフグ、マツカサウオ、ヘコアユ、ヒゲハギ、ダイオウグソクムシ、オウムガイ、ゾウリエビ、ウチワエビなど、個性的な姿の生き物が展示されていました。
特に面白かったのが、砂の中から細長い体を伸ばすチンアナゴの展示方法です。
一般的な水族館では砂の中に潜っている部分を見ることは難しいのですが、訪問当時のニフレルでは、砂の代わりに透明な粒状の素材を使用して飼育していたため、普段は見えない体の部分まで観察できるようになっていました。
生き物の形状を際立たせる照明や水槽のデザインも工夫されており、まるで美術館で作品を鑑賞しているような感覚で楽しめる展示でした。
「みずべ」にふれる
「みずべにふれる」は、水辺に生息する大型動物の姿や行動を観察できる展示ゾーンです。訪問当時はイリエワニ、ミニカバ、ホワイトタイガー、ピラルクーなどが展示されており、水族館でありながら動物園のような楽しみ方ができることに驚かされました。
特に迫力があったのは、白い体に黒い縞模様が美しいホワイトタイガーです。
ニフレルのホワイトタイガー展示では、観覧者の目線より高い位置に設けられた通路を歩く姿も見ることができ、一般的な動物園とは違った角度から大型動物の動きを観察できるのが特徴でした。
大阪のニフレルでホワイトタイガーを見てみたいという方にとっても、印象に残る展示ではないでしょうか。
「かくれる」にふれる
「かくれるにふれる」は、2019年3月1日に新たにオープンした展示ゾーンです。エボシカメレオン、ハナカマキリ、フトアゴヒゲトカゲなど、生き物が周囲の環境に溶け込んだり、別の生き物や植物に似た姿をしたりする能力に注目しています。
自然界では、外敵から身を守るために背景と同じような体色や模様を持つ生き物もいれば、獲物に気付かれないよう姿を隠す生き物も存在します。このゾーンでは、そうした生き物たちの巧みな擬態や身を隠す能力を観察できます。
なお、掲載写真は2016年に撮影したカレイであり、2019年に新設された「かくれるにふれる」ゾーンの写真ではありません。訪問時にはまだ存在していなかった展示のため、当時の写真と併せて新たなゾーンの特徴をご紹介しました。
「うごき」にふれる
「うごきにふれる」は、動物たちの自由な動きや自然な行動を間近で観察できる展示ゾーンです。
訪問当時は、ワオキツネザル、カピバラ、ビーバー、コツメカワウソ、オニオオハシ、ケープペンギン、アナホリフクロウ、オウギバト、モモイロペリカン、シロムネオオハシ、シャローエボシドリ、アカガシラエボシドリ、ケヅメリクガメなど、さまざまな動物が展示されていました。
このゾーンの魅力は、動物たちの行動を従来の動物園とは異なる距離感で観察できることです。鳥が移動する様子や動物たちの何気ないしぐさなど、それぞれの生き物が持つ個性的な動きを楽しめます。
魚だけでなく鳥類や哺乳類なども観察できるため、水族館が好きな方はもちろん、動物園が好きな方にも楽しめる空間となっていました。
WONDER MOMENTS
「WONDER MOMENTS(ワンダーモーメンツ)」は、アーティストの松尾高弘さんが手掛けた、光と映像による幻想的なアート空間です。
館内に設置された巨大な球体と床面に映像が投影され、宇宙から星を眺めているような神秘的な世界が広がります。光の色彩や映像が次々と変化する演出は、ほかの生き物の展示ゾーンとは異なる魅力があり、美術館のインスタレーション作品を鑑賞しているような感覚を味わえました。
子供から大人まで楽しめる人気のコーナーで、私自身も特に印象に残っている展示の一つです。
また、ニフレルには「つながりにふれる」というゾーンもあります。こちらは開業当初から設けられており、壁面と床面の2つのスクリーンを使った立体的な映像演出を通じて、生き物同士の共通点や違い、自然とのつながりについて考えられる空間です。
2016年に訪問した際は見落としてしまったようですが、次に訪れる機会があれば、こちらの展示もじっくり鑑賞してみたいと思います。
今回掲載した写真は2016年に訪問した際のものですが、ニフレルは生き物の魅力だけでなく、洗練された館内デザインや美しい照明演出も楽しめる施設でした。
水槽の配置や空間全体のデザインにもこだわりが感じられ、一般的な水族館とはひと味違う観光体験ができたことを覚えています。
大阪の観光スポットとして人気の万博記念公園やEXPOCITYと併せて立ち寄れる立地も魅力です。展示内容は時期によって変化するため、また大阪を訪れる機会があれば、新しくなったニフレルの展示も楽しんでみたいと思います。
NIFRELのアクセス・料金・開園時間情報
| 住所 | 近畿地方/〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園2-1 EXPOCITY内 |
| 時間 | 10:00~20:00(最終入館19:00) 基本的に年中無休(設備点検などによる休館・営業時間変更あり) |
| 料金 | 大人(高校生・16歳以上)2,000円、小人(小・中学生)1,000円、幼児(3歳以上)600円 障がい者手帳などの提示により本人と介護者1名の入館料が半額 ※2019年当時の料金 |
| 駐車場 | 入館でEXPOCITY駐車場の駐車料金が2時間無料 2019年当時は平日・土曜の基本無料サービスと合わせて4時間無料となる場合あり(利用条件による) |
| 交通アクセス | 名神高速道路・近畿自動車道の吹田IC、中国自動車道の中国吹田ICからアクセス 大阪モノレール「万博記念公園」駅から徒歩約2分 |
| 撮影 | 写真・動画撮影可 ストロボやライトを使用した撮影は禁止 三脚などの撮影補助器具には使用制限あり ※撮影時は館内の利用規則に従ってください |
| マップコード | 1 799 282*72 |
| 関連ウェブサイト | 生きているミュージアム ニフレル |
















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