エックスサーバー(Xサーバー)が2024年3月21日付でハードウェアの増強をしましたが、新規ユーザーだけではなく、「新サーバー簡単移行」を使用して従来のユーザーも最新サーバー環境に簡単に移行できるようになりました。
当ウェブサイトも最新サーバーにお引越しをしましたが、旧サーバーとの違いの検証と移行方法について記事にしました。
記事内の目次
Xサーバーがハードウェアを増強したので、新サーバー簡単移行でお引越し!
Xサーバー2024年3月21日付けでハードウェアの増強を発表
レンタルサーバーのXサーバーを契約して6年ぐらいが経過していますが、メンテナンスも兼ねてサーバーパネルにログインをしようと思っていた所、最新のお知らせにサーバー増強のお知らせが。
数年前にもKUSANAGI導入時に最新サーバーに引っ越しをしていましたが、今回はAMD社の第四世代EPYCプロセッサーの導入や、ディスク性能の向上、メモリ容量が1.5TBになる大幅アップデートを施しているという事で、改めて最新サーバーにお引越しをする事になりました。
■内容
【1】CPU性能が従来の2.2倍に向上
CPUには、高いパフォーマンスとセキュリティ性能に定評があるAMD社の第四世代EPYCプロセッサーを採用しました。
サーバーあたりのコア数も従来の当社サーバーの2倍にあたる「128コア256スレッド」に拡張し、CPU性能は当社従来比で2.2倍に向上。
さらに大量アクセスに強く、高速で安定したサイト運用が可能になりました。
【2】ディスク性能が32倍に向上
このたびの最新ハードウェア構成により、ハードディスクの処理性能を表すディスクI/O(Input/Output)性能が大幅に向上しました。
すべてのストレージで高速接続インターフェース「NVMe」を採用しているため、高速ストレージとして広く採用されている一般的なSSD(オールSSDやピュアSSD)と比較して、最大32倍の読み込み速度を実現しています。
【3】メモリ容量が1.5TBに増強
搭載メモリの容量を1TBから1.5TBに増強し、搭載メモリを従来のDDR4から最新規格のDDR5に強化したことで、データ転送速度が大幅に向上しました。
分かっているとは思いますが、このコアとメモリを全部使えるわけではなく、CPUとメモリのリソースが保証される範囲の前後ぐらいが安定して使える量と思っておいた方が良いでしょう。
エックスサーバーの新サーバー簡単移行
今回の新サーバー簡単移行は、sv1.xserver.jp~sv15000.xserver.jpまでのユーザが対象者になり、sv15000.xserver.jp以降のサーバーアカウントが割り振られます。
XServerアカウントでログインをしたら、エックスサーバー契約管理ページで新サーバー簡単移行をクリックし、データコピー申請もクリックします。
データコピー申請が受理されると、旧サーバーから新サーバーにすぐにデータがコピーされるわけではなく、順番待ちがあります。
サーバー増強を発表した直後や日数が経過してからなら、数時間以内にデータコピーが行われる時もありますが、混雑時は最大で72時間待ってからデータコピーが始まるという時もあります。
データコピー中と表示されていても、移行先が未定と表示されている時は、コピーの順番待ちになっているという状況で、その間はいつでも移行をキャンセルする事が可能です。
また、移行の申請を行った後に記事を更新しても、新サーバーに反映されないという話もありますが、順番待ちの間に更新した記事は新サーバーに反映されているようでした。
確実ではないため、移行が完了するまでは何も触らないのが無難なのかもしれません。
2024年4月3日の11:40頃にデータコピーを申請し、それと同時に登録しているメールアドレスにも、データコピー申請に関するご案内が届きました。
データコピーが開始された旨が記載されたメールが届いたのが2024年4月5日の9:50頃で、申請から順番待ち、コピー開始までは約46時間ほどかかり、旧サーバーアカウントからコピー先のサーバーの表示は未定から構築中に代わります。
メールで完了通知が届きますが、約2時間ぐらいで全てのデータが移行先サーバーにコピーされ、エックスサーバー契約管理ページには「移行先サーバーへの切り替えが未完了」の表示と、該当する旧サーバーアカウントが表示されますので、「実行画面へ」をクリックして新サーバー簡単移行のページに進みます!
サーバー切り替え前のスクリーンショットを撮り忘れていたのは申し訳ない。
本来であれば、移行完了の枠の中に切り替えボタンがありますので、新サーバーへのデータコピーが完了した旨が記載されています。
移行元・移行先への操作をクリックすると、互いのサーバー情報を見比べる事が出来ます。
AMD EPYC 7543からAMD EPYC 9534に更新され、メモリーも1536GBに増強されているのが分かりますね。
EPYC 9534のベンチマークでは、EPYC 7543を48%上回るパフォーマンスを発揮する結果となっているとの事で、ベースクロックが下がりつつも全体的な性能は大幅に向上しているデータも出ています。
念のためファイルマネージャーで、互いのデータに相違が無いか確認をしておくのもオススメです。
もう一つ重要なのが、データコピー実行ログを確認しておく事。
筆者の環境ではリトライも含めてエラーが一切無かったため、この後に何もチェックせず新サーバーへの切り替えを行いました。
万が一不具合があったとしても、最終期限に範囲内であれば元のサーバー環境にいつでも戻す事が出来ますので、その間に全ての操作を一通りやって、表示崩れや不具合が無いかなど、確認をしておくのが良いでしょう。
また、メールアドレスを登録しているアカウントがあれば、新サーバーに移行した後のホスト名も変わってしまっているので、登録をし直してメールが正常に届くかどうかをチェックする事をオススメいたします。
サーバー移行に伴うPageSpeed Insightsの変化
サーバー移行前のPageSpeed Insightsのモバイルスコアはパフォーマンスで63ポイントになっていました。
AMPだともう少しスコアが上がるんですが、TCD GENSENの検索機能が使えるのが嫌で、AMP優遇が無くなってから外しております。
新サーバー移行後のスコアは・・まぁ誤差の範囲ですね・・。
ほぼ変わっていないと思っておいても良いレベルかと思います。
当然ですが、PCの測定結果も前後でほとんど変わっていなかったので割愛しますが、体感でも違いが分からないレベルでした。
サーバー移行の順番待ちがあるぐらいだったので、もしかしてその影響でリソース保証の下限ギリギリで動いているのも関係しているのかな?という感じはしますが、その後2GBまで降下して無事に完了。今の所は劇的に変化している様子は見受けられませんでした。
まとめと高速化機能について
数日前にWordPress6.5にアップデートした事で、XアクセラレータVer.2で504エラーになったからVer.1にしたという記事を執筆しましたが、旧サーバーから新サーバーに移行後はサブドメインだけはVer.2にしても504エラーが一切出なくなりました。
また、Xサーバーの高速化機能である、XPageSpeed設定もJavaScript遅延読み込みとCSS遅延読み込みで発生していた表示の不具合も何故か解消していましたので、ハードウェアだけではなく、ソフトウェアに手を加えていたのであればエラー解消には納得できます。
でも、そこまでやりますかね・・。
今の所は、XアクセラレータVer.2と画像最適化を除いたXPageSpeed設定も全てオンにして不具合無く稼働をしております。
PageSpeed Insightsのスコアに変化はありませんでしたが、高速化機能が全て使えるようになったので、新サーバーに移行した甲斐はあったかもしれませんね!
この記事へのコメントはありません。