USBやシガーソケットを使用したDC電源の取得や、AC100Vコンセントを使用した低消費電力の家電製品まで使用が可能で、女性でも簡単に持ち運びが可能な小型軽量ポータブル電源、Anker Solix C300 Portable Power Stationをレビューしていきます!
Anker Solix C300 Portable Power Stationを購入したきっかけ
中型から大型のポータブル電源は、500Wから2000Wクラスの大型家電まで使用する事は出来るものの、気軽に持ち運べる重さや大きさではありません。
現在は、EcoFlowのRiver2 MAXをメインのポータブル電源として使用していますが、カメラバッグに収まるサイズではあるものの、重さが6.1kgなので結構ずっしりと来ます。
そして車中泊で使用していると、充電時や給電時の冷却用ファンの音が結構うるさいのです。
そこでサブ電源として購入をしたのが、Anker Solix C300 Portable Power Stationですが、元々はライブ配信時のもう1時間が足りない時用に検討していたもので、実際に使用してみたら案外使い心地が良い所ばかりでした。
緊急で購入をしたため、既に半月使用した後の評価となってしまいますが、Anker Solix C300 Portable Power Stationをレビューしていきます!
※Anker Solix C300シリーズにはAC100Vコンセント付きのC300 Portable Power Stationとコンセント無しのC300 DC Portable Power Stationがあるので、購入時はご注意下さい!
外形寸法や重量
外形寸法は、幅164mm×奥行き161mm×高さ240mmの縦長形状で、同容量のポータブル電源の中でも持ち運びがしやすく、横や奥行きのスペースを占有せず、コンパクトに設置または収納をする事が出来ます。
また、本体重量は約4.1kgとなりますが、Anker製ポータブル電源のAC出力300Wクラスのモデルの中では200gから400gの重量増となります。
肩掛け用ストラップが付属しているため、この重量での中距離から長距離の徒歩移動でも苦になりませんでしたので、今までの持ち運びにくさを極限まで改善して小型化した企業努力の賜物なのでしょう。
モバイル機器に急速給電可能な出力ポート構成
出力ポート構成は、AC100Vコンセント 定格300W出力×3・USB Type-C 140W出力×2・USB Type-C 15W出力×1・USB Type-A×1・シガーソケット×1の合計8ポートとなっております。
USB 140W出力のUSB C2とC3は、消費電力が高いUSB給電対応のゲーミングノートPCの充電も可能で、5Vから28Vまで電圧を変動させるAnker独自の急速充電規格Power IQ4.0に対応、その他のUSBポートは5V出力(Power IQ1.0?)のみとなっています。
USBポート下段の真ん中は、ソーラーパネルを接続できるXT60iコネクターポートとなっており、XT60iコネクターを備えた11Vから28Vのソーラーパネルやシガーソケット充電ケーブルを接続する事が出来ます!
その際は、140W出力のUSB C2ポートに蓋をして使用する形になってしまうので、Power IQ4.0対応USBポートが一つ使えなくなってしまうのが残念ですが、USB C2ポートは本体充電用のポート兼用となっています。
過大入力になってしまわないように、あえて物理的な蓋をして、ソーラーとUSBの両方から本体に電力を供給できないようにしているのでしょう。
AC100Vコンセントは純正弦波、SurgePadで最大500Wまで使用可能
3ポートを備えたAC100Vコンセントは、50Hzと60Hzの切り替えが可能と、300Wまでの家電製品やゲーミングノートパソコンなども接続が可能で、定格300W、300Wを超えた時に自動で有効になるSurgePadで最大500Wまで使用が可能です。
SurgePadは、EcoFlowであればX-Boostモードと同機能でありますが、電圧や電流を調整して低速モードで使用する機能だと思われるので、精密機器や電圧保護および厳格な電圧要件をもつ機器は接続する事は出来ません。
AC100Vコンセントは純正弦波を採用しているので、モーターを使用する扇風機やサーキュレーターを接続しても修正正弦波で発する騒音はありません。
公式ウェブサイトや取扱説明書では純正弦波の表記がありませんが、今時修正正弦波を使用しているポタ電の方が少ないので、あえて記載していないのでしょう。
扇風機の他に冷凍冷蔵庫やゲーミングノートパソコン、スターリンクを接続しても、問題なく使用出来ました。
本体の充電は最大330W最短68分で満充電にする事が可能
AC100Vコンセントを使用した本体への充電は、最大330Wで最短68分で満充電にする事が可能です。
通常は、100%の満充電や0%の完全放電を繰り返すと内蔵バッテリーの寿命が縮むと言われていますが、Anker Solix C300 Portable Power Stationは、製品を構成する一つ一つの要素の最適化により更なる長寿命化を実現する「InfiniPower(TM)設計」により約10年間使用可能なのだそうで、基本的に100%充電にしか設定できません。
充電時の電力量は、Anker純正のスマートフォンアプリからコントロールが可能で、100W・200W・300W・330Wの4段階から充電スピードを選択する事が出来ます。
またXT60iコネクターを採用したソーラーパネルでの充電にも対応をしているため、Ankerではなくても他のメーカーのソーラーパネルで発電をして本体のチャージをする事も可能です。
EcoFlowの160Wソーラーパネルでは、最大100W~120Wでの充電が可能でしたが、EcoFlowのポータブル電源に接続しても結果は同じだったため、ソーラーパネルの性能が最大120W程度なのでしょう。
内蔵のファンはほぼ聞こえないレベルで、寝室でも使用可能
また、空冷用のファンは内蔵してありますが、ほぼ聞こえないレベルか、近付いて聞かないと分からない程度まで騒音を抑えており、充電中と使用中のどちらも寝室で使っていても気になる事はありません。
メインのポータブル電源のEcoFlow River 2 MAXは離れていても気になるぐらいの騒音を発しますが、Anker Solix C300 Portable Power Stationの静音レベルは非常に優秀で、中容量から大容量のモデルも同程度であればEcoFlowから買い替えたいぐらいです。
ただし、空気を循環させるための給排気口はかなり大きいので、防滴性能は皆無だと思っておいた方が良いかと思います。
ほぼ全ての機能はスマホアプリでコントロール可能
Anker純正のスマートフォンアプリをインストールすれば、各ポートの電源のオンオフや充電スピードの操作、節電モードの使用など、様々な機能をワイヤレスでコントロールする事が可能です!
見えない場所にポータブル電源を置いていると、給電や充電状態を把握する事が出来ないから、オンになっている機能をモニタリング出来るのは非常に便利です。
また、節電モードや省電力も設定出来ますが、接続した機器に自動停止機能が備わっている場合に、無負荷状態と判断して電源をオフにしてしまう事もある事に注意が必要です。
Anker Solix C300 Portable Power Stationの総合評価
内蔵しているリン酸鉄リチウムイオン電池のバッテリー容量が288Whしかありません。
140Wを消費するゲーミングノートパソコンでは2時間少々、300Wの家電製品を接続すれば1時間も使用出来ないため、立ち位置としてはメインのポータブル電源を補助する、サブのポータブル電源やUPS(無停電電源装置)用途が最適だと考えておいた方が良いでしょう。
消費電力が大きい家電製品を使わないのであれば、500Whクラスのポータブル電源のサブとして使用して、合計で800Whクラスの大容量ポータブル電源として使用する事が出来るため、もう少し長く使える時間が欲しい場合や、モバイル機器の充電のみに使用して500Whクラスのポタ電を少しでも長く使う使い方がオススメです。
照明付きで持ち運びがラクラクなコンパクト設計で、女性でも手軽に持ち運べるため、震災時や洪水時の緊急避難用に1台所有しておいて、連絡手段を確保するための非常用電源としておくのも、いつ来るか分からない災害時の心の支えとなるかもしれませんね。
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