中国のアリババグループが運営をしているオンラインマーケットプレイス(越境EC)サイト「Aliexpress」で、商品を購入した際の個人情報の入力方法や、発送から自宅に届くまでの納期、高額商品を購入した際の輸入関税について解説をしていきます。
記事内の目次
Aliexpressの個人情報は日本語入力で大丈夫?注文から届くまでの納期や荷物追跡、関税について
Aliexpressとは?
AliExpress(アリエクスプレス、中国語:全球速卖通)は、2010年に開設された国際的な消費者へ向けたオンラインマーケットプレイス(越境EC)サイトで、中華人民共和国のアリババグループにより運営されています。
Amazonや楽天市場と比較すると、低価格で販売している商品が非常に多く、特に東アジアで製造販売をしている事が多いPCパーツに関しては、10%以上から最大50%程度まで安い商品も見受けられました。
他ショッピングサイトと比べて安く購入が出来る商品が多く、偽物にさえ当たらなければ品質の良い製品が自宅に届く、そんなショッピングを楽しめるのが通称「アリエク」と呼ばれている「Aliexpress」なのです。
中華製品ならではのトラブルや品質問題もある
容量詐称のモバイルバッテリーに関するトラブル
PCパーツメーカーが出品している正規製品ではトラブルが少なく、予定よりも大幅に早く到着する事もありましたが、一部では商品説明と一致しないような悪質な商品を出品している例も見受けられました。
例えば容量200000mAhで販売をしているモバイルバッテリーは、1桁多いのでは?と思うぐらいのサイズで、一目見ても怪しさ満点ながら、価格は60%引きの2138円で販売されていました。
非常に多くの方が購入をしている様子も見受けられましたが、これを購入する前に口コミを見ていただければ、実際の性能が判明するはずです。
サクラと思わしきレビューが沢山あるのが特徴ですが、悪い評価を見てみると、案の定と思えるような実際の容量が記載されているレビューが見受けられるのも悪質商品の特徴でもあるのです。
Aliexpressでトラブルに遭わないようにするには、口コミをしっかりと見て、商品説明と一致しているか、不着などのトラブルが多くないかをしっかりと見極める必要はあります。
口コミがほとんど無い商品については、悪い評価が付いた商品の再出品である可能性も高いため、ギャンブルで購入を検討するか、無難に手を出さないの二択を迫られるかと思います。
商品数量と画像が一致しない場合のトラブル
オススメに掲載されている2台セットでとてもお得そうに見えるヘッドレストモニターは、実際に商品画像をクリックして商品詳細ページを開いてみると、個数が違っている例も見られました。
特にこのような部品単体での販売価格と、セットで販売している商品の価格が別項目で表示されている時もあるので、詳細ページにしっかりと目を通して、何がセットになって届くのかを把握しておく必要があります。
オススメに表示されていたヘッドレストモニターの価格は、1個単品の価格になっていて、画像と一致する2台セットの価格は2倍近い価格設定となっている場合もありました。
1台単品のヘッドレストモニターを誤って購入したとしても、商品詳細ページにはしっかりと2PCSと表示されているので、Aliexpressが規定している返品やキャンセル事由にあたらない事に注意は必要です。
数量の表示やガバガバ翻訳をしっかりと理解して、目的の用途に見合ったスペックなのか、必要なセット内容が付属する製品なのかを理解して、購入を検討する必要はあります。
筆者が購入をした商品について
筆者の場合は、PCパーツの中でも小物関係が多く、PCパーツメーカーが直々にAliexpress上で販売している商品を購入している事が多いです。
上の画像の商品は、水冷PCパーツメーカーのBykskiが直接販売をしている正規の水冷PC向けフィルターで、国内で販売している場合は2000円を超える事が多いのです。
正規品なのに送料もかからず、元が取れているのか心配になってしまう事もあるのですが、小物関係や補修部品に関しては、とにかく安く購入できるECサイトが「Aliexpress」の特徴でもあります。
最初に購入をした時は、このままの価格でまともに届くわけないだろうとは思っていましたが、追加料金や追加の送料もかからずに、1週間程度で自宅に届いておりました。
アリエクで購入をした商品は、全て自作水冷パソコンに取り付けて、問題ない商品であった事を確認済みです。
価格の安さも凄いけど、送料無料で海外から届いた事に驚いており、本当にどうなっているのと思うぐらい不思議でした。
高額商品については輸入関税にご注意を
以前、海外カメラ用品メーカーのオンライン販売サイトで商品を購入して、個人輸入をしたという記事をご紹介しておりましたが、その際には輸入関税が別途請求されておりました。
オランダのカメラ用品販売業者RAWLITEにBMPCC6K用OLPF+IRカットフィルターを注文してから、DHLで国際配送をし、日本に届くまでの日数や輸入関税の支払いについて、注文時の住所や電話番号の記入方法などを記事にしました。 これから個人輸入で海外から商品を取り寄せる予定がある方のお役に立て...
Aliexpressで商品を購入すると、輸入関税がかからないと思っている方が案外いらっしゃるようですが、以下の条件であれば別途輸入関税・消費税・通関手数料が請求されるようになっております。
- 送料を含めた支払い総額が16,666円を超える商品
- 酒類やタバコ、医薬品、一部の食料品など、特定のカテゴリの商品
- 商業目的での輸入と見なされる場合
最終配送業者が関税を立て替えて支払い、到着時に受取人が配送業者に支払う仕組みになっておりますが、この関税の支払いを拒否すると、商品を受け取る事ができません。
アリエクで16,666円を超える商品を購入すると、国内で販売しているECサイトや販売事業者が出品している価格と変わらない事もあるので、関税と送料を含めた総額で価格を比較する必要はあります。
実行関税率表(2024年4月1日版)
https://www.customs.go.jp/tariff/2024_04_01/index.html
商品購入時の配送先住所は日本語で大丈夫?
Aliexpressで商品を購入する際の配送先住所に関する情報は、全て日本語入力で問題なく届きます。
この記事では住所や氏名をダミーで入力をしておりますが、日本国内で配送を代行する事業者が分かるように書かれていれば大丈夫なので、順番がデタラメになっていたとしても、住所と氏名が正規の物で、ある程度一致していれば届くようなデータベースがあるのでしょう。
今まで個人輸入で商品が届かなかった事は一度も無かったのですが、アリエクに関しては氏名が逆になってしまっているぐらいで、まだマシな方だと思います。
AliExpress(アリエクスプレス)の安全性は?
AliExpress(アリエクスプレス)は、 1999年に創立した中国を代表するIT企業のアリババグループが運営をしていますが、2020年5月に3億件のアカウント情報が漏洩していた事件があった事を除けば比較的安全なサイトである口コミは多くあります。
今の所は、スパムメールが増えるような事もなく、安全な取引を行えておりますが、クレジットカードの番号を入力するのが不安だと感じる場合は、PayPalの使用がオススメです。
アメリカのオンライン決済サービス「PayPal」を通す事で、クレジットカード番号を直接入力する必要は無くなります。
筆者の海外事業分の報酬受け取り時や、商品購入時の決済にもよく使う事がありますが、ナスダックにも上場している老舗のオンライン決済サービスなので、安全性はお墨付きです。
ちなみにPayPalは、1999年にイーロン・マスクらによってに設立されたオンライン銀行のX.comとピーター・ティールが率いたコンフィニティが合併して設立された決済サービスで、「買い手保護制度」により商品に不備があれば条件付きでPayPalから返金を受けることができるシステムを導入しております。
荷物が届くまでの日数と荷物追跡
商品を購入してから荷物が届くまでの到着予定日数は、標準で2週間から3週間先で表示されていますが、順調に荷物配送の引継ぎが行われていれば、予定より1週間から10日ほど早く、出荷から1週間程度で自宅に荷物が到着する事が多いです。
荷物が止まっている場合は、空輸を予定している貨物機の空き待ちになっているか、通関手続きに時間を要しているかのどちらかなので、輸出入が増える時期を回避すれば順調に手続きが引き継がれていきます。
それでも動かない場合は、通関手続き中に不備があったり、荷物を紛失した場合などが想定されるので、動き出すのを待つか、配送保証の期限を待って自動的に返金となる期日を待つ必要があります。
トラブルの有無に関わらず、発送から到着までの日数は、日本国内販売品よりも長くかかると思っておいた方が良いので、待つのが苦手な方や神経質な方は、アリエクを利用しない方が良いでしょう。
まとめ
商品説明に不備がある場合や破損が認められる場合は、販売事業者に問い合わせるか、Aliexpressに仲介してもらって紛争手続きを行う事で、返金が行われる事もありますが、今の所は問題なく正規品が届いているので、問題がある商品が届いたら追記していきます。
- 購入時にレビューや評価をしっかりと見てから商品をカートに入れる
- Amazonや楽天市場などのオンラインショッピングサイトと比較してから購入をする
- 高額商品や特定のカテゴリーに入っている商品を購入する場合は、関税をプラスした総額で比較をする
- トラブルがあった際は自己の責任において、返金手続きや紛争手続きを行える
- 当然ながら通関や税関のブラックリストに入っている氏名や事業者名ではない事
上記の項目にさえ気を付けていれば、Amazonや楽天市場などのECサイトよりも安く購入をできるので、関税がかからない低価格帯のパーツや小物を購入する際にアリエクを活用する事をオススメします。
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