撮影時は全く気付かなかったのに、RAWデータの現像作業をしているうちに大量のセンサーダストを発見してしまってガッカリしてしまった事は無いでしょうか?そんな時にもAdobe Lightroomのスポット修正ツールを使用すれば、写真に写り込んだゴミも簡単に除去できますので、このツールの効果的な使用方法を説明していきます。
記事内の目次
スポット修正ツールを使用してカメラのセンサーダストを除去する
イメージセンサーに付着したゴミや埃は写真にどう写るのか?
一眼レフやミラーレスカメラを使用して素敵な写真を撮影できたと思ったのに、RAW現像をしようとカメラのデータをAdobe Lightroomに取り込んでみたら、写真のあちらこちらに黒い斑点が付いていてガッカリしてしまった事は無いでしょうか?諦めたくても諦められない程の写真であれば、これほどショックな事はありません。
上のような斑点状に写り込んでいるのがレンズやイメージセンサーに付着したゴミや埃で、肉眼ではよく見てみないと気付かない程の小さなダストでも、写真ではこんなに目立って写ってしまいます。
特に明るい場所で絞りを絞って撮影した時は余計に目立ってしまうのですが、RAW現像ソフトのAdobe Lightroomであればスポット修正ツールを使用して簡単に除去できます。
スポット修正でセンサーダストを除去する方法
かすみの除去でゴミを目立たせる方法
上の写真は一見何も問題ないように見える写真ですが、一つ上の項目「イメージセンサーに付着したゴミや埃は写真にどう写るのか?」でゴミだらけだった写真と全く同じ画像で、RAW現像前はよく見ないと気付かなかったものでも、現像しているうちに斑点のように見えてきてしまいます。ある程度処理が終わってから見つけてしまうよりも、最初に見つけてしまった方が余計な手間が省けるので、まずはセンサーダストをかすみの除去で強調してみましょう。
写真の周辺減光がひどくてゴミだらけで、写真としてはちょっと使い物にならないというぐらいにクッキリとセンサーダストが映り込んでいますが、上の写真と同じようにかすみの除去を+100にしてゴミを強調した画像なので、このような感じでゴミを強調してしまえば発見もしやすいのです。
階調と外観を調整してセンサーダストを発見しやすくする方法
階調と外観を調整して発見する場合は、明瞭度を最大に上げて白レベル以外の全ての項目をMAXまで下げてから、ゴミが強調される位置まで白レベルを上げていけば発見しやすくなります。
わかりやすいように白黒で表示しましたが、カラーでも見つける事も可能でした。
他にもトーンカーブを調整して発見する方法やシャープのマスク範囲表示機能を使用する方法がありましたが、手っ取り早く元に戻せる2つの方法をご紹介させていただきます。
スポット修正を使用して写真のゴミを除去する
Adobe Lightroom CCの現像パネルで赤く囲った部分、丸に矢印が付いたアイコンがスポット修正ですので、これを左クリックします。
スポット修正アイコンをクリックすると、マウスカーソルが拡大表示から丸い円のようなアイコンに変わり(黄色で囲った部分)、ゴミや埃の上にカーソルを合わせて左クリックをすると、自動的にゴミの無い他のピクセルを当該部分に持ってきてくれます。ゴミを見つけにくい場合は、緑で囲った部分の1:1や3:1を左クリックして画像を拡大表示した方がやりやすいです。
ダストが映り込んだ部分を左クリックして当該部分に矢印が向いている円がもう一つ出てきたら、ゴミが消えているかと思います。消えない場合は、他のゴミがある部分のピクセルをコピーしている場合があるので、太い方の丸い円を左クリックしながら移動させてゴミの無い部分に円を合わせると取り抜けるかと思います。
この画像では、わかりやすいように大きな円にしていますが、マウスホイールを動かすかスポット修正のサイズという項目のスライダーを動かして円を小さくした方が、ダスト周辺に与える影響が少なくて済みます。
スポット修正作業を繰り返してゴミを全て取り抜いた後の写真ですが、黒いつぶつぶ状態で写真として使えそうもなかったものでも、気付かない程度にまではなったのではないかと思います。
ゴミの除去が終わったら完了をクリックして、発見しやすくするために使用したかすみの除去などをデフォルトの状態に戻します。
ゴミを除去した後に間違っても初期化を押さないようにしてください。今までの苦労まで全て消えてしまいます。
デフォルトに戻してRAWデータを現像する
スポット修正でダストを全て除去してからRAW現像を完了させると、上の写真のようにゴミが全く目立たなくなりますので、ゴミだらけで使えない写真だと諦めずに、スポット修正を駆使してSNS等で公開しても気付かれないようにしてみて下さい。
ゴミを除去した所で、周辺減光もひどくて写真としては全く使えない程だったのですけどね・・・。
今回はAdobe Lightroom Classicのスポット修正ツールを使用して写真に写り込んだゴミを除去するレタッチテクニックを紹介させていただきました。
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