九尾の狐の那須伝説が残る国指定名勝「殺生石」|栃木県那須町・観光スポット

栃木県那須郡那須町 駐車場から眺める殺生石園地全景の景色

至る所から火山性のガスが噴出して、硫黄の匂いが立ち込める荒れた岩場に「九尾の狐」にまつわる那須伝説が残されたと言われる観光スポット、栃木県那須郡那須町の那須湯本温泉付近にある、国指定名勝の「殺生石」を写真と共に紹介します。

「殺生石」に残る九尾の狐伝説とは?

鳥羽上皇が寵愛したという伝説の女性・玉藻前が九尾の狐の化身(妖狐)で、陰陽師の安倍泰成に見破られて東国に逃れ、上総介広常と三浦介義純が狐を追いつめ退治すると、狐は石に姿を変えたという伝説があります。
石は毒を発して人々や生き物の命を奪い続けたため「殺生石」と呼ばれるようになり、至徳2年(1385年)には玄翁和尚によって打ち砕かれ、そのかけらが全国に飛散したというのが「九尾の狐」伝説として残されています。

毒を発して人々や生き物の命を奪い続けたというのは殺生石ではなく、付近一帯から噴出する硫化水素などの有毒な火山性のガスを吸引してしまって、鳥獣や人々が命を落とした事から、殺生石が毒を発していたと信じ込まれて伝説となっていたのでしょう。

今だからこそ、「殺生石」周辺の火山性ガスの噴出量が少なくなっているものの、当時は相当な量のガスが噴出して、この地に溜まっていたのでしょう。

那須温泉神社から眺める殺生石の全景

栃木県那須郡那須町 那須温泉神社から眺める殺生石

殺生石は、栃木県那須郡那須町を通る栃木県道17号那須高原線、那須湯本温泉街付近にあります。
近隣には那須温泉神社があり、日帰り入浴が可能な鹿の湯などと共に、徒歩で巡れる観光名所になっています。

殺生石と呼ばれる石は、草も生えない荒野の一番奥にあり、この地一帯には木造の遊歩道が張り巡らせられています。

殺生石の入り口と全景

栃木県那須郡那須町 殺生石への入り口

駐車場から殺生石までのルートは、殺生石園地と呼ばれる観光名所になっていますが、駐車場は10台程度しかないため、満車の時は那須高原観光案内センター付近の駐車場を利用する事が出来ます。
その際は、温泉神社で参拝をしてから境内裏の遊歩道を通って、殺生石園地内に入るルートがオススメです。

栃木県那須郡那須町 駐車場から眺める殺生石園地全景の景色
殺生石園地の全長は約200メートルで、硫黄の匂いが立ち込める荒涼とした地を徒歩で巡ります。
車イスやベビーカーの場合は湯川を挟んだ道路側から入る事が出来ますが、入り口に5cmぐらいの段差がある事に注意は必要です。

湯の花採取場跡

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内にある湯の花採取場
江戸時代(1603〜1868)には、ここの湯畑の噴出口に茅をかぶせることで、効率よく湯の花を採取し、農民は米の代わりに「湯の花」を年貢として払っていました。
現在は使われておりませんが、周辺一帯には温泉成分を含んだ硫黄のガスが噴出しており、この周辺でも硫黄の香りが立ち込めています。


教伝地蔵と千体地蔵

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内にある教伝地蔵
江戸時代初期の仮名草子作家、鈴木正三作の因果物語にも残されている、教伝にまつわる伝説が残る地に建立されたのが教伝地蔵です。

第96代後醍醐天皇の御代(1318)の頃に、蓮華寺と言う寺の住職となっていた「教傳」という男が友人2,3人と共に那須温泉に湯治に行くことになりました。
その日の朝に母が朝食を用意していると、旅支度も出来ていないのにと悪口を言いながら、お膳を蹴飛ばして那須に出発しました。
殺生石がある賽の河原に着くと、突然地面から火炎や熱湯が噴き出し、それに巻き込まれた「教傳」は、母が用意したお膳を蹴飛ばした事を悔やみながら、下半身が焼けただれて息を引き取ったという伝説が残ります。
その後、那須湯本温泉の有志達が地蔵を蓮華寺の方角に向けて建立をして供養をしたのが始まりで、親不孝のいましめとして参拝する者が後を絶たなかったと伝えられています。

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内にある千体地蔵
教伝地蔵に立ち並ぶ千体地蔵は、旅先での事故や自然災害(教傅に降りかかった災難のような)に遭わないようにと願う寄進者の祈りを表し、最初の像は昭和時代後期の1978年に置かれたものです。
合わせている手が大きいのが特徴ですが、顔の向きは全て「教傳」の旧寺である蓮華寺の方角に向けられています。

今も火山性のガスが噴出する殺生石

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内に殺生石

突き当りまで進むと、「九尾の狐」伝説が残されている殺生石があり、木柵の先は硫化水素や亜硫酸ガスなどの有毒な火山性ガスが絶えず噴出しているため立ち入り禁止となっています。
近年では2022年にイノシシ8頭が火山性ガスを吸ってまとまって死んでいた事もあり、九尾の狐伝説は現在もただの言い伝えでは無かった事を示しています。

また、松尾芭蕉が『おくのほそ道』でこの地を訪れていることでも知られ、2014年3月18日に国指定の名勝にも指定されました。

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内にある割れた殺生石
2022年3月に真っ二つに割れた殺生石は、不吉な前兆やウクライナ戦争で狐がプーチンを操っているなどと騒がれて、各メディアもそれを怪事件として取り上げていましたが、実際には以前から入っていたひびが大きくなってそれが風化によって割れたものです。
元々は一つの石に注連縄を巻いていましたが、現在は割れた石同士を繋ぐように結び直されています。

栃木県那須郡那須町 殺生石園地内にある温泉神社に向かう遊歩道

殺生石の隣には温泉神社に向かうための遊歩道が整備されておりますので、観光で訪れた際にはこの遊歩道を使って徒歩で移動をするのがオススメです。

殺生石 交通アクセス・時間・駐車場情報

所在地 〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本182
時間 24時間
駐車場 普通車:11台 バス専用:3台 思いやり駐車場:2台
那須温泉神社付近にも無料駐車場有
交通アクセス 東北自動車道 那須ICから車で25分
JR黒磯駅から東野バス那須ロープウェイ行き 那須湯本温泉下車後徒歩約3分
関連ウェブサイト 那須町役場

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