伊邪那岐大神と伊邪那美大神の夫婦神を祀る縁結びの神社として知られている他、八大龍王神を祀って商売繁盛 · 金運上昇にご利益があると言われている、埼玉県秩父市の風水最強パワースポット、秩父今宮神社を写真と共にご紹介します。
記事内の目次
神様仏様が共存する秩父今宮神社とは?
秩父夜祭で有名な秩父神社や、人を選ぶパワースポットで知られる三峰神社などの秩父三大神社の影に隠れてしまっていますが、秩父神社から700メートルほどの距離に秩父今宮神社があります。
秩父神社は創建から2100年が経過していますが、秩父今宮神社も歴史は古く、西暦100年前後に信州諏訪の勢力がこの地に移住して、武甲山からの霊泉に水神様をお祀りしたのが始まりであると言われています。
その後、有史時代に入ってから、この霊泉に国生みの神様で知られる伊邪那岐大神・伊邪那美大神の二神が祀られるようになりました。
天武天皇元年(672)の壬申の乱の前後に、秩父の勢力は修験道の開祖「役行者」の導きで天武帝に協力したと伝えられ、それを境に秩父が発展を遂げます。
修行に訪れた「役行者」は、霊泉の傍に観音菩薩の守護神である「八大龍王」を合祀して、「八大龍王宮」とも呼ばれるようになり、その後、「宮中八神」との習合や京都の今宮神社から須佐之男大神などを勧請し、神仏習合の一大霊場となりました。
明治時代の神仏分離令によって修験道は廃止となり、この地の寺社仏閣の総称である「今宮坊」は解体を余儀なくされましたが、今宮神社から約120メートル離れた場所に今宮坊があります。
秩父今宮神社の入り口と注連柱
秩父今宮神社の入り口には注連柱(しめばしら)が建てられ、それぞれ今宮神社と八大龍王宮の文字が刻まれています。
標柱と書いて「しめばしら」とも読みますが、二本の柱に注連縄が掛けられる様式は中国地方の神社で見られる事が多いそうです。
また、秩父今宮神社近くの道幅が狭く、駐車台数も10台以下となっているため、自動車でお越しの際は事前にgoogleマップなどで確認をしておく事をオススメします。
秩父今宮神社の境内
注連柱をくぐって先に進むと、右手側に手水舎、奥側に拝殿があります。
鳥居前に茅の輪がありますが、秩父今宮神社はコロナ禍以降に、年間を通して常設するようにしたとの事。
茅の輪は、夏越の祓(なごしのはらえ)の時に鳥居周辺に、茅(ちがや)で作った輪を設置して、茅の輪を8の字型に回る事で残り半年の無病息災を願えるものとされていますが、由来は建速須佐之男命(スサノオノミコト)が小さな茅の輪を腰につけて疫病除けとしたことが起源と伝えられています。
秩父今宮神社は、天文4年(1535)に京都の今宮神社から須佐之男大神も勧請しているため、上の由来からいつでも茅の輪くぐりが出来るようになったみたいですね。
ペット禁止の神社が多い中、ペット用の可愛らしい茅の輪も設置されていて、動物にも優しい神社だなと感じました。
しっかりとマナーさえ守っていればペット同伴でも参拝は可能で、外拝殿では、大型犬はリードを繋ぎ、小型犬は「抱っこ」または「 カート」で入れば大丈夫ですよ。との事。
犬がカートを押すのは禁止というユーモアと動物愛を感じる神社なんですが、授与所にはペット用のお守りもあるんですよ。
明神鳥居っぽいけど、台輪鳥居(だいわとりい)。柱と島木との接点の部分に、一枚の台座がはめられているのが台輪鳥居です。
今宮神社の社殿には、「伊邪那岐・伊邪那美大神」(いざなぎ・いざなみのおおかみ)の二神、天武天皇元年(西暦672年)の壬申の乱の前後に合祀し宮中八神と習合した「八大龍王」、京都の今宮神社から勧請した須佐之男大神(スサノオノオオカミ)を祀り、他にも役尊神(えんのそんしん)・聖観音神(しょうかんのんしん)・宇迦之御霊神(稲荷神)・大国主命(おおくにぬしのみこと)・厳島姫(いつくしまひめ)・稚霊日神(わくむすびのかみ)・栲幡千々姫(たくはたちぢひめ)・菅原道真公(天神)が祭神となっています。
八大龍王とは天龍八部衆に所属する竜族の八王の事で、雨乞いや海難など、水に関する神様8人の総称を指します。
山梨県忍野村にある忍野八海でも八つの泉に八大龍王をお祀りし、その泉を全て廻る事で全て参拝が出来た事になると言われてますので、水にまつわる場所では、時々見かける事がある神様となっております。
参拝方法は、二礼二拍手一礼で、イザナギ・イザナミのご夫婦の神様がお祀りされていることから、縁結びのご利益がある事で知られ、他にもがん封じやぼけ封じ等の健康にまつわること、開運招福や厄除け、商売繁盛、安産祈願などの様々なご利益もあります。
樹齢1000年は超える大きな龍神木
境内の中央にある大きな古木は、幹周り9.1m、樹高26.2m、枝張りは南北に26.3m、東西25.5mもある樹齢約500~600年の欅の木です。
県から天然記念物の指定を受けた昭和19年には樹齢約500~600年と判定されましたが、平成7年(1995年)に樹木医に診断をしてもらった所、樹齢1000年は超えているとの判定を受けたのだとか。
この古木は、龍神木と呼ばれ、周囲には赤幟旗が多数奉納されています。
菅原道真公を祀る今宮天満宮
学問の神様と言われている菅原道真公を祀っている今宮天満宮が建立されたのは安政6年(1859年)の事で、昭和30年代に、境内整備のため、仮本殿に合祀されていましたが、令和2年3月の境内整備事業で新社殿が作られました。
社殿の前には、撫で牛があり、悪いところを撫でると病気が治ると信じられています。
武甲山伏流水が湧き出る秩父最古の泉、龍神池
秩父で最古の泉と言われている龍神池からは、平成の名水百選にも選出されている武甲山伏流水が湧き出ています。
清らかな水ではありますが、飲用可能な武甲山伏流水は、境内にある「清龍の滝」にてお酌みいただけます。
龍神池の側にある木の中に祀られている観音菩薩像は、「龍神観音」とも呼ばれている龍上観音像。
救いを求める相手により様々に姿を変えて、大慈悲と深い智慧で人々の苦しみを取り除き、愛情・財産・出世の運気向上を呼び込んで、幸運をもたらすと言われております。
秩父今宮神社 交通アクセス・観光情報
所在地 | 〒368-0043 埼玉県秩父市中町16−10 |
参拝時間 | 9:00~17:00 |
駐車場 | 10台程度 |
交通アクセス | 秩父鉄道 御花畑駅 下車、徒歩 6分 西武秩父線 西武秩父駅 下車、徒歩 10分 |
関連ウェブサイト | 秩父今宮神社 |
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