福島県南会津郡下郷町にある国の天然記念物、塔のへつりを紹介します。塔のへつりは100万年という長い時の中で風化と浸食繰り返しながら作り上げられてきたとされる景勝地で、奇岩、怪石と共に自然が作り上げた見事な景観を楽しむ事ができます。
記事内の目次
塔のへつりとは?
福島県会津若松市内から約30km程の距離にある南会津郡下郷町には、大川の清流にそって奇岩怪石が連なる渓谷である大川ラインの景色が楽しめます。
その中の一番の景勝地とも言われているのが、大川羽鳥県立公園の一部に属する塔のへつりと呼ばれる観光名所で、ここは100万年という長い年月をかけて風化と浸食繰り返しながら見事な景色を作り上げてきました。
「へつり」とは、福島県会津地方の方言で「川に迫った険しい断崖」という意味があり、その名の通りに浸食や風化で削り取られた高さ70メートルの岩壁が、塔が聳え立っているように見える事から名付けられているそうです。
塔のへつりの対岸には展望台があり、ここから眺めると名前の由来がわかるような美しい景観が眺められます。
エメラルドグリーンの穏やかな水流が流れる阿賀川(通称:大川)の真上には全長40メートルの吊り橋がかかり、対岸にある塔のへつりの側まで自由に往来ができます。
四季を通して様々な姿に表情を変える自然の豊かさも見どころの一つとなっており、同じ下郷町にある大内宿と同様に新緑や紅葉・冬には幻想的な雪景色など、四季を通してそれぞれ違った風景を楽しむ事ができます。
吊り橋を渡った先には奇岩の中に作られた「虚空像菩薩」を祀るお堂がありますが、このお堂は蝦夷征討に功績を残した征夷大将軍坂上田村麻呂が807年に創建したものであるとか。
さらには昭和45年に高松宮殿下(高松宮宣仁親王)が訪れた事を記念するプレートのようなものも掛けられています。
塔のへつりは会津若松市内から離れた地域にあるので、ここに行くための交通手段が少ないようにも思えますが、西若松駅から会津高原尾瀬口駅までを走行する会津鉄道の「塔のへつり駅」が近くにあるので、ここから徒歩で行く事ができます。
どうして、ここに「こけし??」って思ったのですが、こけしの販売と絵付け体験教室を行っている「へつり工房」という伝統こけし工房があるそうです。
こけしは、宮城県の遠刈田と鳴子が有名ですが、福島県の土湯温泉も合わせて「三大こけし発祥の地」と呼ばれているようなので、こけしは宮城県だけの名産品ではなかったみたいです。
塔のへつり 所在地や交通アクセス情報
所在地 | 東北地方|福島県南会津郡下郷町大字弥五島下タ林5316 |
期間 | 見学自由 |
駐車場 | 無料 |
交通アクセス | 磐越自動車道 会津若松ICから車で40分 会津鉄道 塔のへつり駅からすぐ |
マップコード | 433 379 482*76 |
関連ウェブサイト | 下郷町観光協会 |
最新の情報は公式ホームページ等をご参照ください。
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